陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

60回目の憲法施行記念日を迎えて

2007-05-03 01:49:39 | 国内政治:議会と政党
 昭和22年(1947)5月3日に「日本国憲法」が施行されて、今年は60年目を迎えた。大日本帝国憲法を改正するとの国会審議を経て、現憲法は前年の11月3日に公布された。その特色は、

1. 天皇は日本の象徴
2. 主権在民
3. 戦争放棄(軍隊の不保持と交戦権の否定)
4. 基本的人権の在り方

を規定したものである。

 昨今の憲法論議では、第9条第2項の軍隊不保 持と交戦権の否定を変えることで是非が問われている。私は、この憲法が60年も前に制定されたこと、憲法草案の作成はGHQにより強制されたこと、時代の流れを反映した内容になっていないことを理由に、全面改訂すべきと思っている。

 独立国家の統治機構において、国防、外交、財政は重視すべき機能である。いずれの機能も、国民の意思を反映した内閣により制御され、国会の厳正な監視を受けて、始めて民主国家と言える。経済力のある近代国家においては、民主主義体制であろうと非民主主義体制であろうと上記3機能を必ず持っている。それ故、只今の「日本国憲法」は、歪な内容を含むので是正されるべきだ。

 憲法は、国政を預かる立法、行政、司法の三権力が国民の意思に反しないようにこれを厳しく規定するものである。また、国民の権利を明確に認めると共に、国家維持のために公的義務が述べられねば成らぬ。国民の権利は、無制限では無く、公益を配慮して憲法規定の濫用は排除される必要がある。

 これから制定されるであろう新憲法においては、上記の内容を盛り込み、分かりやすく格調のある日本語で記述して欲しい。前文は、全く不要である。「大日本帝国憲法」と「日本国憲法」における問題点は、既にかなり詳細に抽出され、それらを反映していくつかの草案も公表されている。国民の一人ひとりがその意義を十分に考える権利があり、同時に建設的な態度で新憲法制定に臨む義務がある。

 憲法改正の手続き規定である国民投票法案が早く国会で成立することを期待する。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 民営化はまだ遠い東京証券取引所 | トップ | オーストラリアで大旱魃 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国内政治:議会と政党」カテゴリの最新記事