陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

米大統領選、1週間前の状況

2008-10-29 16:53:56 | 米国関係
 投票日まで残すところ1週間、世論調査ではオバマ氏有利の情勢が益々色濃くなっている。CNNの記事では、支持率8%の差を認めている。また、極右の白人2名がオバマ氏暗殺未遂で先日逮捕されているが、投票日までに何が起こるか予断を許さない。

 各種世論調査でオバマ氏有利となっても、当日マケイン氏が逆転する可能性も残っている。それは、

(1)ブラッドリー効果
 黒人と白人の候補がいる場合に起こる特異な投票現象。今回の場合、世論調査段階では、オバマ氏に入れると言っておきながら、当日はマケイン氏へ投票する有権者が増える。1982年のカリフォルニア州知事選で実際にあったことだ。

 人種差別と呼ばれる事を嫌う白人の意識がそうさせるのだろうが、最近の世論調査は匿名性を重んじているので、今回は無いだろうと見る向きもある。

(2)電子投票でデータ改竄をする
 これも凄い話だが、電子投票機を細工すると大いにあり得るらしい。

 ただし、(1)、(2)とも数%差の時に可能性があるわけで、事前調査段階で8%も差が開いていると逆転は難しいように感じる。

 10月1日から連邦軍(陸軍)が米国各地に配置されたとの情報を散見する。戦時ならいざ知らず、これは滅多に無い事だ。大都市では、警察も厳戒態勢に入ると言うから、まさに「戒厳令」状態になる。選挙日程に絡んで暴動が起きるとか、不測の事態に備えるとの配慮であろうが、それだけ今回の大統領選挙は緊張感を伴っているのであろう。


オバマ氏8%リード、今後の見通しに慎重姿勢必要 調査

(CNN)米大統領選が1週間後に迫るなか、民主党のオバマ候補の支持率が共和党のマケイン候補を8%上回っていることが、CNNによる独自調査で28日分かった。

 CNNが21─26日に行われた各社の世論調査結果を平均したところ、オバマ氏の支持率は51%、マケイン氏の支持率は43%。ただし2000年と04年の大統領選を振り返ると、専門家や支持者らは投票1週間前の調査結果を慎重に判断する必要がある。CNNの上級調査員は、現職が出馬していない今回のような大統領選で、世論調査で支持率が拮抗する傾向にあると指摘する。

 4年前の前回大統領選では、共和党のブッシュ大統領が民主党のケリー候補を投票1週間前に3%、投票前日に2%リードしていた。選挙ではブッシュ大統領が3%差で勝った。

 また2000年の大統領選では、投票1週間前にテキサス州知事のブッシュ氏が民主党のゴア副大統領(いずれも当時)を5%リード。投票2日前の調査も同じ結果だった。しかし選挙では、ゴア氏の得票数が54万票ブッシュ氏を上回り、得票率は両候補が48%で並んだ。ブッシュ氏は選挙人投票でゴア氏を5票上回って当選した。

 1992年の大統領選では、投票日まで残り1週間の時点で民主党のクリントン・アーカンソー州知事と共和党のブッシュ大統領(いずれも当時)の支持率差が突然縮まった。選挙ではクリントン氏が得票率43%で、37%のブッシュ氏に圧勝した。

 ただし大統領選の投票1週間前にギャラップ社の世論調査でリードしていた候補が敗北した事例は、1956年以来わずか2件しかない。今回のギャラップ社調査ではオバマ氏がリードしており、マケイン氏陣営にやや影を落とすニュースと言えそうだ。
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200810290004.html


 それで、以下が「暗殺計画者」逮捕のiza記事。銃器保持を認める社会だから、取り締まりは中々大変だ。

【米大統領選】オバマ氏「暗殺」計画の2人逮捕 南部テネシー州
10/28 09:00

【ワシントン=山本秀也】ロイター通信によると、米アルコール・たばこ・銃器取締局(ATF)は27日、黒人初の大統領を目指すオバマ上院議員(民主党)の暗殺を計画したとして、南部テネシー州ジャクソン市内で男2人を逮捕した。

 捕まった男らは、銃身を切り詰めた散弾銃などを所持し、銃砲店を襲撃して大量の銃器を強奪することを狙っていた。AFTでは、一味がオバマ氏の暗殺計画のほか、「できるだけ多くの有色人種を殺害できる場所に行くつもりだった」としている。

 暗殺計画にどこまで具体性があったのかは不明。オバマ氏をめぐっては、今年8月にも、デンバー(コロラド州)市内で、「暗殺」を公言した銃器所持の男らが拘束されていた。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/190603/
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