陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

国内原子力専門家による政府への提言と反省

2011-04-05 06:28:54 | 国内政治:内閣
 遅々として進まない福島第一原発事故処理であるが、事故処理を担当する主体が東京電力なのか、政府なのかごちゃごちゃしてよく分からない。また、情報開示も一本化されておらず、内閣官房、経産省原子力安全・保安院、東京電力と分かれて会見し、それぞれが勝手に振舞う印象だ。

 この一事を見るだけでも、菅政権には国家危機管理の即応的当事者能力が不足していることが分かる。

 我が国の原子力研究権威筋もこの事態を危惧して、原子力災害対策特別措置法による一元化対応を政府に求めている。また、これら原子力研究の第一世代とも言われる人々が、事故に対しする思考欠落を率直に反省しているのが興味深い。


原発事故、国内の経験総動員を…専門家らが提言

 福島第一原子力発電所の事故を受け、日本の原子力研究を担ってきた専門家が1日、「状況はかなり深刻で、広範な放射能汚染の可能性を排除できない。国内の知識・経験を総動員する必要がある」として、原子力災害対策特別措置法に基づいて、国と自治体、産業界、研究機関が一体となって緊急事態に対処することを求める提言を発表した。

 田中俊一・元日本原子力学会長をはじめ、松浦祥次郎・元原子力安全委員長、石野栞(しおり)・東京大名誉教授ら16人。

 同原発1~3号機について田中氏らは「燃料の一部が溶けて、原子炉圧力容器下部にたまっている。現在の応急的な冷却では、圧力容器の壁を熱で溶かし、突き破ってしまう」と警告。また、3基の原子炉内に残る燃料は、チェルノブイリ原発事故をはるかに上回る放射能があり、それをすべて封じ込める必要があると指摘した。

 一方、松浦氏は「原子力工学を最初に専攻した世代として、利益が大きいと思って、原子力利用を推進してきた。(今回のような事故について)考えを突き詰め、問題解決の方法を考えなかった」と陳謝した。
(2011年4月2日01時42分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110401-OYT1T00801.htm
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お知らせ | トップ | 気象庁データを公開しない理... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2011-04-05 07:55:46
全くです。なぜ、1つにまとまって計画、対策を練らないんですかね?報告会見なども一本化すべきです。三人寄れば文殊の知恵と言うではありませんか。また、対策が何となく学者さん達が考えたような綺麗な案のような気がしてならないです。もっと現場サイドや建築のプロなどにも知恵を絞って検討すべきと思います。
返信する

コメントを投稿

国内政治:内閣」カテゴリの最新記事