猫の子にしろアザラシの子にしろ、哺乳類は乳離れするまでの間は母親の乳首
に吸いついて離れない。母親の乳の出が悪ければ、だから野生動物の子供は
成長が遅れたり悪くすると死にいたる。
人間も同じだけれど、人間には母乳の代わりに人工乳(ミルク)という手がある
から、普通は栄養失調で死ぬようなことはない。
TVで動物の子供が母親の乳にむしゃぶり付く様を見ていて、娘や息子が赤ん
坊の時を思い出した。^^!
娘の時は野生動物と一緒で母乳しか飲まず、ミルクは受け付けなかった。
乳の出が悪いとイラだって泣いたり乳首を強く噛んだりして、よく母親を飛び上
がらせたりしたのだけれど、それでもミルクは頑として嫌がった。
それに引き替え、息子(第二子)の方は出の良くない母乳には”見切り”を付け
たのかミルクの方を好んでよく飲んだ。カミサンは喜んで、ミルクを欲しがるだけ
飲ませるものだから、息子は赤子の時は丸々と太っていた。
そんなあるとき、カミサンが息子に母乳を呑ませようと乳首を口元に押しあてた。
普通なら直ぐ吸いつくはずなのに、息子は口を開かない。カミサンが無理に口に
含ませたら眉を八の字して変な顔をしていたが、やがて舌で押し出した。^^!
傍で見ていた義姉が笑い転げて、「ホラ、Tちゃん(息子のこと)そんな汚いもの
呑まなくていいから、こっちのミルク呑みなさい!」と哺乳瓶を近づけたら、それ
には直ぐ吸い付いて、また皆で大笑いになった。
この話は今でも我が家の語り草で、カミサンは「失礼ねっ!」と怒るけれど、母
親のオッパイを吐き出す赤ん坊なんて、めったに居ないだろう。(笑)