Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

憂い

2012年12月20日 | Weblog

                 

もう少し脱原発と脱官僚政治を目指すグループが票を伸ばすと期待したけれど、
今回の衆議院選挙は空しい結果に終わってしまった。

自民が圧勝という結果にはなったけれど、前回選挙で折角政権を任された民主
が、国民をあからさまに騙したことへの失望と怒りがこのような結果をもたらした
という側面が強いのではないだろうか。

その意味で、管、野田へと続くあやふやで統治能力を欠いた形ばかりの政権は
自民時代に疲弊した日本を再生させるのではなく、更に悪い方へと向かわせた
その責任は大きい。

もっと真摯に自分たちが国民に約束したマニフェストを守り、官僚主導の政策を改
めるべきだったのに、まるで先祖がえりでもしたかのように、かつての自民と全く
違わない政策を推し進めてきた。

野田氏に至っては、政府専用機を使って何の国益ももたらさない国際会議に頻繁
に出掛け、シロアリ退治もせず税金を無駄使いしてきた。口先ばかりで実行力の
ない人間が総理になったから、はしゃぎすぎたのだ。

                                     

Edは終戦後の混乱期に子供時代を送り、経済成期に働き盛りを迎え、そして日
本経済がピークを越えたころ年老いた。

若いころは、未だ戦後間もなくだったから、国民の大多数はもう戦争はコリゴリだ
ったし、平和憲法を守ろうという気運が強かったから、現在の自衛隊ですら国民
の「軍隊」というもの対するアレルギーがあって、最初は警察予備隊という形で発
足したくらいである。思えばいい時代に生きたと思う。

今は戦後67年も経って、戦後の混乱期すら知らない人たちが世の中の中心だ
から、日本人も平和や自由のありがたさを、空気のように感じなくなってしまった
のだろうか。

勇ましいことを言ったりナショナリズムを煽るようなことをいう年寄りも困
りものだ
が、そういう思慮の浅い意見にすぐ賛同してしまいそうな今の日本人に、Edは
危ういものを感じる。

                                     

安倍・自民は石原・維新と協力して憲法改悪をあからさまに画策している。9条
を最初から持ち出すと抵抗が多いとみて、96条という改憲手続きのハードルを
下げようという悪巧みである。

全有権者の僅か16.4%で政権を奪還したからといって、自分たちの勝手で何
をしても良いということに
は決してならない。残りの80数%(つまり大多数)の声
なき声に謙虚に耳を傾けなければならない。

安倍晋三氏の祖父・安倍寛はハト派で、軍部にも鋭い批判の目を向けた政治
家だったらしい。しかし母方の祖父は岸信介、大叔父には佐藤栄作もいるので、
どうやら穏健派の血は受け継がなかったとみえる。

この先日本がこういう危険な改憲派に、好いように牛耳られてしまうのではない
か、といことをEdは大いに憂えている。

私たちの子や孫に将来、「戦争」や「徴兵制」の重荷を負わせるようなことだけは
決してさせたくない。 

眠っている日本人よ、早く目を覚まして欲しい。