Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

熱血漢

2009年06月02日 | Weblog

                   

一昨日、帰りの武蔵野線の車内で、先輩(・・多分)の後期高齢者のジサマが優先席付近で金きり声を張り上げている。

自分は少し離れたところで本を読んでいたので、事の発端が何であったのか定かではないのだが、オジサンの金きり声を聞くとはなしに聞いていて成行きが読めた。
優先席を若い人達(ジサマから見れば)が占領していて、年寄りの自分たち夫婦が乗り込んできたのに席を譲らない、と怒っているらしい。

・・・「この席は65歳以上の年寄りしか座る資格がないんだぞ!」
「いい若いもんが優先席に座っていて恥ずかしくないのか!」
云々と、次第に声がエスカレートして行き、終いの方は何事かと思うほど大声で喚きだした。

あんまりしつこくキーキー騒ぐものだから、そのうち聞き苦しくなったのか、近くのやや年配の人が「うるさい」と一言文句を言った。すると今度は、その人に向かって「お前はいくつだ!恥ずかしくないのか!」と八つ当たり。
そんな大声張り上げて自分こそ恥ずかしくないのか、と反撃されたらしく、
「俺は70だ、ちっとも恥ずかしくなんかない!」

このジサマ「先輩」はどうやら、自分こそ正義に燃える熱血漢であると自己陶酔してしまったらしく、奥さんに袖を引っ張られながら2駅ほど先で降りていった。
ま、確かにジサマ「先輩」のいうことに一理はあるけれど、だからと言ってああガミガミ、キーキー騒いだって誰も相手にしてくれないし、歳を重ねた落ち着きも穏やかさもないものだから、騒げば騒ぐほど逆効果になって、却って若い連中は薄ら嗤いしている風だった。

老人どころか、他人には一切気を配らない日本人が増えて、大股開いて二人分占領してるアンちゃんや両脇にたっぷり隙間を作って席を詰めないネエちゃんばっかりになった。嘆かわしい限りではある。
が、人前であれほど大声をだす勇気があるなら、ジサマ「先輩」ももっと静かに理詰めで若い連中に説教すれば良かったものを・・・