第41話 人の持つ可能性

□聖闘士星矢 冥王異伝 ダークウィング
　第41話 人の持つ可能性

翔一郎は、小宇宙を高め、拳撃を繰り出しますが、ヤルダバオトは、
表情を変えることなく、それらを凌ぎます。ふたりの対峙を見て、
エウラリアは、惣次郎の小宇宙も強いけど、兄も凄いんですねと感心。
夜姫は、神に届くのは不可能だと判りつつ、翔一郎の勝利を願います。
翔一郎は、獰猛な小宇宙が、その荒ぶりが今はとても心地良いと感じ、
小宇宙とは、自分の中の宇宙。高めれば、高める程に強く、激しくと。
翔一郎の中に、夜姫を始めとする学友たちの笑顔が浮かびます。
俺の内側で、宇宙創生のビッグバンを起こせるのかと、小宇宙に燃焼。
翔一郎は、右掌に小宇宙を収束させると、ヤルダバオトの立つ場所も、
既に我が小宇宙の内にあると言った瞬間、碁盤目の空間に翼竜が顕現。
翔一郎が右手を握ると、必殺技のグレイテストディシジョンが放たれ、
収束した小宇宙が、神の次元の障壁を貫き、拳撃がヤルダバオトへ。
ヴァシリオスは、その事実に驚き、エウラリアは、小さく拳を握ります。
が、ヤルダバオトは、両腕を交差させ、後退しつつも拳撃を防ぎ切ります。
ヤルダバオトが良いものを見せて貰ったと、態勢を立て直した瞬間、
翔一郎は、その眼前に迫り、左手で、ヤルダバオトの顔を鷲掴みます。
そして、必殺技のグレイテストダムネーションを放つと、その拳撃は、
翔一郎の掌の中で爆発となり、ヤルダバオトを包み込みます。

惣次郎の意思は、翔一郎が神の運命は間違っているとしたと解釈します。
アテナの陣営でもなく、ハーデスすら信じず、ヤルダバオトにも付かず。
今、何が正しいのか決めない。常に迷い、苦しみ続けて生きることを、
そういう決断をしたんだなと。ただ、その人（夜姫）の為に──。
惣次郎の意思は、舞い落ちた1枚の黒い羽根を握り、何かしらを思案。