コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

サンダーボルト 第38話

2014年10月30日 | サンダーボルト
□機動戦士ガンダム サンダーボルト
第38話

ダリルたちのアッガイ隊は、「教団」へ攻撃を開始。
「教団」はジムや61式、ザク、ドムなどを配備。
コクピットにはメディアプレイヤーと思しきモノから
録音された読経が流れています。
「教団」側はアッガイに次々とやられていきますが、
後から後から機体が湧き、キリがありません。
読経の効果か、教義への盲信かはよく判りませんが、
「教団」側は死ぬことを恐れていない感じ。
ダリルたちは如何ともし難く、撤退いたします。

ダリルは情報屋のペトロ=ガルシア軍曹を回収し、
下流の橋頭堡へと一端、退却いたします。
彼の情報によると、研究はかなり進んでいますが、
肝心のサイコザク自体はまだ完成していないようです。
水路を下るダリルたちを行商に扮した少女が発見…。
少女は直ぐにトランシーバーで「教団」に連絡します。

連絡を受けた「教団」はダブデ級をも擁しており、
水路のダリルたちを砲撃いたします。
間一髪、ダリルたちは潜行して難を逃れますが、
すかさず「教団」の追っ手のジム系が迫ります。
ジムは両脚にカメの甲羅のようなボードを着け、
背部の推進器で水上を進む感じの機種でございます。
両肩にはザクシールドぽい防盾が設置されてます。
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Break through part4

2014年10月28日 | ゲームブック
前回、何とかモビルスーツの調達に成功しました。
今回は一緒に来たグリーンがフィーチャーされます。

2人は乗って来たジープの前で立ち止まった。手錠をかけておいた筈
のグリーンがいない。
「逃げちゃったよ…」
その頃、グリーンはトラッパーとデュークを捜して、基地の中を走り
回っていた。
「エスター?エスターじゃない!」
いきなり名前を呼ばれ、グリーンは辺りをキョロキョロと見回した。
「どこを見てるのよ。ここよ」
直ぐ横にディーラーが立っていた。
「せ、先輩…」
「なぁに、鳩が豆鉄砲喰らったような顔して。アタシを忘れちゃった
んじゃないでしょうね」
「そういうわけじゃ…お久し振りです」
「堅苦しい挨拶はナシ。この基地にいたの?全然気づかなかった」
「いえ、195スコードロンのB小隊、マルチノフ支援基地です」
「え?マッシュから?じゃ、ヴァロージャと一緒に来たの?」
「ええ、そうなんですけど…もう中尉に会っちゃいました?」
「さっきね。タフガイ気取りが一緒だったけど」
そこまで言ったディーラーは、何かに気づいて目を光らせ、グリーン
の顔を覗き込んだ。
「そうだ、アナタなら知ってるわよね。連中、何を企んでるの?」
「いえ、そんな、わたしは何も…」
ディーラーから逃げるように後退りしながら、グリーンは両手を顔の
前でヒラヒラと振って見せる。
「じゃ、失礼します…」
コソコソと歩き去ろうとするグリーンの襟を、ディーラーが掴んだ。
「士官学校の先輩後輩の間柄で隠しごと?悲しいなァ」

「なある。1千万ね…」
倉庫のオフィスで、グリーンの話を聞き終わったディーラーは、ダイ
スを弄びながらニヤリと笑った。
「先輩!」
グリーンがキツい声を出した。
「また何か企んでいるんでしょう!」
ディーラーはそれには答えず、惚けた顔でダイスを放った。
「何を考えているか知りませんが、ムダです。わたしこれから司令に
今の話を…」
「それって困る」
グリーンに人差し指を突きつけ、ディーラーはウインクした。
「バーンズ教官相手にイカサマポーカーやって卒業直前に怠学になっ
て…少しは懲りてるかと思ってたら、またディーラーなんて呼ばれて
いい気になってる。もっと自分を大切にしてください!」
興奮した口調で一気に捲し立てたグリーンは、そこまで言ってハッと
我に返って俯いた。
「すいません…つい興奮して」
「良いけどね。本人は気にしてないから」
ディーラーは棚から私物らしいティーセットを取り、ポットのスイッ
チを入れた。
「バーンズみたいな軍人バカにはどうしても一泡吹かせてやりたかっ
たんだし、退学になったって後悔はしてないよ。エスターには判って
欲しいんだけどな」
「それは、判ります…判りますけど、でも今度は…」
俯いたままのグリーンの前に、ディーラーは湯気の立つティーカップ
を置いた。
カップに注がれた紅茶を一気に飲み干したグリーンは、キッと顔を上
げてディーラーを見た。
「…今度ヘタをすれば、退学どころじゃ済まないんですよ。わたしは
心配なんです。先輩やヴァロージャや…」
ディーラーはグリーンをなだめるように両手を挙げた。
「アナタが自分の素行記録の心配をしてるんじゃないってこと位は、
判ってるわ。その気持ちはありがたいと思うわよ」
グリーンは暫く両手でティーカップを握り締めていたが、やがてゆっ
くりと立ち上がった。
「…やっぱりわたし、司令にお会いして来ます」
「行ってらっしゃい」
おかしいと思った瞬間、部屋がグラりと揺れた。立っていられなくて
デスクにしがみつく。クスクス笑っているディーラーに何か言ってや
りたがったが、呂律が回らない。
「せ…先輩…こ、これは…」
「ゴメンゴメン。でも一息で全部飲んじゃうアナタも悪いのよ。4人
分位入れといたかなァ、睡眠薬」
顎をデスクの角に乗せ、垂れ下がろうとする瞼を何とか開いているグ
リーンの額を、ディーラーはツンとつついた。
「お休み、いい子ちゃん」

今回はちょっと短いですが、この後日時が変わるので。
次回はいよいよ出撃と相成りますが、戦闘はまだないかも。
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戦果報告2014.10.25

2014年10月25日 | 買物
<本日+先月の戦果>
・月刊ガンダムエース11月号/角川書店(680円)
 付録:G-レコ最速ガイド&富野由悠季記録集
・機動戦士ガンダム 名も無き戦場(2)/近藤和久 角川書店(605円)
・機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(9)/
 Ark Performance 角川書店(605円)
・機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ(4)/
 虎哉孝征 角川書店(605円)
・機動戦士クロスボーンガンダムゴースト(7)/
 長谷川裕一 角川書店(605円)
・強殖装甲ガイバー(31)/高屋良樹 角川書店(605円)
・月刊ホビージャパン11月号/ホビージャパン(864円)
・電撃ホビーマガジン11月号/アスキー・メディアワークス(1,200円)
・グレートメカニックDX(30)/双葉社(1,058円)
以上の9冊で、6,827円になりました。

・月刊ガンダムエース12月号/角川書店(730円)
 付録:オールガンダムトランプ、デュエルカンパニー限定ゲームカード
・機動戦士Ζガンダム Define(8)/北爪宏幸 角川書店(626円)
・機動戦士ガンダムU.C.0094 アクロス・ザ・スカイ(4)/
 葛木ヒヨン 角川書店(626円)
・機動戦士ガンダムUC メカニック&ワールド ep7/双葉社(1,728円)
・ガンダムビルドファイターズマニアックス/ホビージャパン(2,160円)
・聖闘士星矢 EPISODE.G アサシン(1)/岡田芽武 秋田書店(896円)
・聖闘士星矢 THE LOST CANVAS冥王神話外伝(11)/
 手代木史織 秋田書店(453円)
・聖闘士星矢 セインティア翔(3)/久織ちまき 秋田書店(607円)
・男坂(4)/車田正美 集英社(432円)
・月刊ホビージャパン12月号/ホビージャパン(1,350円)
 付録:ガンダムG-セルフヘッドディスプレイベース
・電撃ホビーマガジン12月号/アスキー・メディアワークス(1,200円)
・少年サンデースーパー12月号/小学館(580円)
 付録:名探偵コナンクリアファイル、トライエイジカードレッドライダー
・チャンピオンRED12月号/秋田書店(800円)
 付録:聖闘士星矢コミック3種描き下ろし着せ替えカバー3点
以上の13冊で、12,188円になりました。

久々に荷物が重い月でございました。
と、合わせて先月できなかった分も載せてみました。
男坂のweb連載にもびっくりいたしましたが、
チャンピオンクロスの雷鳴のザジの方が私的に嬉しいです。
今後も続くのかな??
コメント (2)
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GA2014.11

2014年10月23日 | ガンダムエース
11月号の備忘録になります。

<月刊ガンダムエース2014年11月号>
□ガンダムエグザブイエス
エピソード6:トリントン襲撃

テミス、ネモⅢにダイブさせられ、死にかける(笑
データの歪みにより、本来とは違う部隊が基地を襲撃。
・MS-06D ザクデザートタイプ
・MS-06DX ザクデザートタイプ改
・MS-06GR 陸戦用高機動型ザク改
・MS-06J 陸戦用ザクⅡ
・MS-06K ザクキャノン
・MS-07C-3 グフ重装型
・MS-09F/TROP ドムトローペン
・MS-09G ドワッジ
・MS-14GD ゲルググG
・ライノサラス(バストライナー砲装備)

迎え撃つはホワイトディンゴ隊。
このデータでは0096年現在も人員を替えながら存続している。
・MSA-003 ネモ
・RGC-83 ジムキャノンⅡ
・RGM-79C ジム改(スナイパー仕様改修型)
・RGM-79[G] 陸戦型ジム(試作ロングレンジキャノンパック装備)
・RGM-86R ジムⅢ
・RMS-179 ジムⅡ(170mmキャノン砲装備)
・RMS-179 ジムⅡ(バズーカ砲装備)
・RMS-179 ジムⅡ(レールキャノン装備)

バナージの覚醒に更なる歪みが発生し、フェネクスも登場。

□機動戦士クロスボーンガンダムゴースト
第35話「追撃900秒」

ミサイルを追うフォントを加速による高重力が襲います。
ドッゴーラに注意が向く中、キゾを狙う地上部隊が潜行。
が、キゾは専用と思われる黄金の機体でこれらを殲滅??
フォントはMS形態に戻り、ヒートソードモードで弾頭を切断。
フォントの意識は混濁するが、ベルの呼びかけで正気に。
で、機体の制御をするものの、気を失ってしまったようです。

□機動戦士ガンダムMSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ
辺獄の三鬼編⑫

サントメ・プリンシペが墜とされ、地球連邦軍は撤退。
月面のゲリラ部隊は引き続き戦闘を続行する模様。
マツナガはシロナギの遺体を伴い、ムサイ級に帰艦。
自身の手で友人を弔ってやりたいとの想いから。
ラルはマツナガの戦闘記録が利用されることを察知。
マ=クベはマツナガを呼び、統合整備計画について語ります。
マツナガは計画を認めるも、R型のような機体も必要と返します。
マ=クベはシロナギのことを材料に首肯を引き出そうとしますが、
マツナガは頑として意見を翻しません。
マ=クベはマツナガ機の戦闘記録の提出を望みますが、
ラルの指示で、破損したとしてレムが丁重に断ります。
メイがデータをコピーしていたようですが…。
キシリアはマ=クベにマツナガの心象を尋ねますが、
腹芸もできないツマらない男と評します。本心かな??
その後、マツナガはソロモンの守備隊長に抜擢されます。

□SDガンダム神話伝承
ほしの竜一先生と横井画伯の対談によると、
新装版にはエルガとアルガスの魔童子も含まれるそうな。
だが、一番観たかったガンダム騎士団はなかった…。

□機動戦士ガンダム0083 REBELLION
第15話「インド洋、追撃戦」

クララのグラブロは3機のアクアジムを蹂躙。
GアーマーⅡは、XBR-L-83dビームライフルを装備。
増援の2隻の空母は、多数のフィッシュアイの出撃準備。
が、ズゴックEとハイゴッグによって一部が破壊されます。
GアーマーⅡの砲撃で、ズゴックEとハイゴッグは撤退。
アクアジムぽい装備を装着したGP01も投下されます。
両腕のシールドは破棄されていました…。
GP01のミサイルでU‐801沈没。
周囲に民間船がいましたが、GP02はそちらかな??

□機動戦士ガンダム外伝ミッシングリンク
MISSION:08『さらばマルコシアス さらば戦友』

シャトルの用意が完了。
最中、シュナイドが撃たれ、マルコシアス隊は戦闘を継続。
が、シュナイドに促され、マルコシアス隊はシャトルへ。
また、お前たちは戦友であり、出世欲で這い上がる部隊に
価値はないと最期の言葉を遺します。
レイス隊の方ではリーバーが残ります。
ペイルライダーは宇宙へ向かう両隊のシャトルを狙いますが、
同じくシャトルを狙ったビッグトレーの砲撃で場外へ。
そのままペイルライダーは技術官の上申で撤退の模様。
ビッグトレーはシュナイドのイフリートが撃墜。
戦闘後、リーバーは戦死したシュナイドを弔います。

□機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ

・RGM-79N ジムカスタムシルバーヘイズ改
ビームミツマタを装備。
・MS-14B 高機動型ゲルググ(ガルド=クレイズ機)
破壊された右腕をズゴックE系のユニットで修復。
脚部はBR型由来の推進器を搭載し、背部には増槽を設置。
シュテンドウジ側では「シオマネキ」と呼んだ。

ウイングス機とガルド隊の戦闘にフェルナンド機も参加。
セイバーブースターに乗り、ガルド機以外を撃墜。
フェルナンド機はウイングス機から離れ、カイン機の掩護に。
ガルド機は右腕のズゴックEのメガ粒子砲を構え、
ウイングス機は左腕に仕込んだガトリングを敵機の腹に
しこたま撃ち続け、ガルド機は撃破されます。
カイン機にはマハガン隊が迫りますが、フェルナンド機により
移動力を得て、着実にマハガン機以外を撃墜します。
マウリティアのプランダーはカインが無力化したティベ型を沈め、
直ぐさま移動し、港を狙える居住区ギリギリに艦尾をつけます。
ロギは業を煮やし、マゴロイ曹長の部隊に出撃を命じます。
ヅダF(マゴロイ機)以下、3機のゲルググからなる部隊です。
ロギはマゴロイ隊に港ではなく、隔壁から居住区を通れと命じます。
また、ロギは≪ウムガルナ≫の補給を急がせます。
※ウムガルナはアフリカで語られる大蛇なんだそうです。
アズ機はセリア機に組みつかれ、自分毎艦砲を撃てと自軍に命じます。
艦砲が迫る瞬間、カインの狙撃により、セリア機は間一髪脱出。
と、カイン機は後退する際に機体で後ろを振り返っていましたが、
モニターの切り替えでチェックっていう描写でも良かったかも。

□機動戦士ガンダムU.C.0094 アクロス・ザ・スカイ
最終回「リュードは発った」

サイコとサイコMk‐Ⅱの攻撃に部隊は防戦一方。
イングの量産型ZZが参戦し、ブレイアのデルタカイと共に
接近戦を挑み、両機はハイメガキャノンを発射します。
スパロボちっくに規定値を超えるとバリアは抜けるのかも。
ナイトロはイングの体を蝕み、自身もそれを判ってるようで、
火砲を最大出力にし、サイコとサイコMk‐Ⅱを沈めます。
イングの量産型ZZは頭部から胸部にかけて消失…。
ナイトロはブレイアには適合したようですが、理由は何だろ?
戦闘後、バトとルガーは袖付きに原隊復帰。

ブレイアたちのフレスベルク隊はアイリッシュ級?で宇宙へ。
ホーカーはナイトロシステムを伴い、再び蠢動。
彼の艦にはユニコーン3号機のフェネクスの姿が…。
第2部は2015年10月26日だそうです。

□機動戦士ガンダム アナハイムレコード
#1:アナハイムエレクトロニクスカンパニー

シャアの逆襲より少し前の話でしょうか?
GPシリーズの紹介に始まり、ZZまでの紹介があり、
次世代機(νやサザビー)の開発に着手してる旨のスピーチ。
出資者への説明会のようでしたが、シャアっぽい人物の姿も。
今後、どんな話を展開してくんだろ??
コメント (6)
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Break through part3

2014年10月21日 | ゲームブック
前回、大金を稼ぐためにMSがいると判り、
今回は調達するまでのゴタゴタになります。

デュークとトラッパーは本部基地の第3倉庫を訪ねた。グリーンは可
哀想だが、ジープのハンドルに手錠で繋いである。
倉庫の一角は熱気に包まれていた。軍服のネクタイを弛め、胸元を覗
かせた女が、床に敷かれた毛布に転がったダイスをスティックで集め、
対面の男の前に押しやる。毛布を囲んだ十数人が息を詰めて見守る中、
男は輪ゴムで束にした札を投げ出してダイスを拾った。
「ハードシックスとエイトに2百ずつ、残りでカムだ」
※クラップスというサイコロを使ったゲームのようです。
男たちから不安と期待の入り混じったどよめきが漏れた。女はニヤリ
と笑う。
「良いの、メテラス?アナタ今日は随分負けてるわよ」
男は脂汗の浮かんだ顔で引きつった笑みを返す。
「応じられねーってのかよ」
「わたしは構わないけど…」
拳の中のダイスに祈りの言葉を囁きかけ、男はパッと手を振った。ダ
イスは毛布を下にたくし込んだトランクにぶつかり、男の方に転がる。
2つのダイスが1の目を上に向けて止まった。男の顔がスッと青ざめ
る。凍りついたようにダイスを睨みつけたまま動かない。
「残念だったわね」
冷たく言い捨てた女がスティックでダイスを集めようとした時、男は
パッと立ち上がり、甲高い声で喚いた。
「イカサマだ!こんなバカな話があってたまるか!レイピオ、ダイス
を調べろ!」
静かな怒りの篭もった目で男を見上げながら、女は隣に座ったレイピ
オにダイスを渡した。暫くダイスをひねくり回していた男は、メテラ
スに向かって首を振って見せる。
「そんな…」
真っ青な顔をした男のこめかみがピクピクと震えた。
「メテラス、これはただのお遊びだってことを忘れちゃダメよ」
「隠したな!ダイスをすり替えたんだ!」
女はキッと顔を上げ、鋭い目つきで男を睨みつけた。
「どこかにわたしが隠してるっていうの?言ってくれるわね、じゃあ
気の済むようにしてあげるわ!」
女は立ち上がりながら引き抜いたタイを男に投げつけ、シャツのボタ
ンに手をかけた。一同が息をするのも忘れて見守る中、アッという間
にブラジャーとパンティだけになってしまう。脱いだ服を男に放り、
女は腰に手を置き、形の良い胸を突き出した。
「さぁ!調べてみなさいよ。アナタの言うようなモノが出てくるか!」
男は泣きそうな顔でガタガタ震えるだけで動かない。
「…悪かった…オレの勘違いだ」
やっと聞こえる位の声で呟き、出口へとトボトボと歩いて行く男の背
を見送りながら、フンと鼻を鳴らした女は服を拾い上げた。その時に
なってやっと、デュークとトラッパーに気づく。
シャツを羽織ったディーラーはクスリと笑い、トラッパーを見る。
トラッパーは肩越しに親指をデュークに向ける。
「デュークって呼んでやってくれ。ウチの基地のパイロットだ」
「宜しく、デューク」
差し出された手を無視し、デュークは唇を歪めて笑った。
「さっきの男もだらしがねーな。オレだったらアンタの全スとを拝ん
でやるぜ。もっともアンタにゃそこまでやる度胸はねーだろうがな」
「アナタのお友だちにしては品がないわね。ヴァロージャ」
「いや~、は、は…ま、こーゆーヤツなんだ」
カニ歩きで2人の間に割って入ったトラッパーの後ろで、デュークは
追い討ちをかける。
「田舎モン相手にイカサマ博打やってる女が、今更上品振るのかよ」
「バカかテメーは!怒らせてどーすんだよ」
「それで、何のようなの?」
「実はこないだ引き取って貰ったギャプランのことで…」
「モビルスーツを1機都合して貰いたい」
ズイと前に出たデュークが、太い声でトラッパーの台詞を遮った。舌
打ちして頭を掻いたトラッパーは、デュークの後ろで囁く。
「せめて黙ってろ!」
「言っとくが、ジムⅢだのバーザムだのって二流はゴメンだぜ。最低
でもギャプランクラスで頼むよ」
デュークの声を背中で聞きながら、ディーラーは賭けの道具を片づけ
始めた。
「こっちも商売だから、お金さえ払って貰えば嫌とは言わないけど」
「金はない。だけど、アンタはタダでやってくれるさ」
ディーラーは毛布を巻く手を止め、デュークを蔑むような目で見た。
「何を言ってるか判らないけど」
「じゃ判りやすく説明してやる」
ツカツカと歩み寄ったデュークは、ディーラーの手を捻り上げた。
「デューク!」
肩を掴んだトラッパーの鼻先に、ディーラーから取り上げたスティッ
クを突きつける。デュークが把手の留め金を押すと、スティックのど
こからか2つのダイスが転がり出た。
「素人相手のクラップスに、こんな上等なスティック…変だと思わな
かったのか」
ダイスを転がしながら、デュークはふてくされた表情のディーラーに
向かい、からかうような調子で言った。
「良くできたミスアウツだな。ちょっと触った位じゃ詰めモノがして
あるなんざ判らん。でもよ、オレが割って見せりゃ、さっきの男がど
んな素人でもテメぇが騙されたってことに気づくだろうぜ」
デュークに腕を捕られたままで、ディーラーはチラと笑った。
「デューク、逃げろ!」
トラッパーの声より早くディーラーの右脚が跳ね上がり、デュークの
股間を直撃した。
「おうっ」
一声吠えて蹲ってしまったデュークから、ディーラーはスティックを
引ったくる。
「判ったわ。モビルスーツは明後日までに何とかしておいてあげる」
「ヴァロージャ…」
次の瞬間、トラッパーの右頬にディーラーの平手打ちが炸裂した。頬
を抑えたトラッパーは恨めし気にディーラーを見る。
「オレは無実でしょうが」
「こういう危ないのはちゃんと鎖で繋いでおかなくちゃダメじゃない」
「次から気をつけよう」
「そうして。品物はマッシュに届ければ良いんでしょ?じゃあね」
※マッシュはヴァロージャたちがいるマルチノフ基地の愛称です。
倉庫を出て行くディーラーを、ヨロヨロと立ち上がったデュークが追
おうとして、トラッパーに引き戻される。
「ほらほら、折角纏まった話をブチ壊すんじゃないの」
デュークはギリギリと歯を鳴らしながら、血走った目でディーラーの
背中を睨みつける。
「あの女、いつか殺してやる」
トラッパーはデュークを引き摺って倉庫を出た。

何とかMSの調達には成功いたしましたが、
この後、もう一波乱あるようで、次回に続きます。
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