コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

シャアの帰還 part24

2015年06月16日 | ゲームブック
116:
 私はインエクセスのクルーたちの制止を振り切り、MSデッキへ走っ
た。コクピットに滑り込み、カタパルトも使わず緊急発進する。
「ユカ…ユカは、オマエを許すかも知れん。が、オマエは私の大切な同
志を殺し過ぎた。ユカは許しても、私にはオマエを倒す十分な理由があ
る。私がこの手で引導を渡してやるのが、せめてもの情けだ!」
 だがその時、ノクチュルヌの前方で白い光が広がった。
『お願い…ユマを、許してあげて…』
『ユカ、止めるな。君の妹であることを差し引いても、私には到底、彼
女を許せないのだ』
『判るわ。ユマは貴方の大切な人を殺した。でも…』
 ユカの思念がノクチュルヌのコクピットに入り込んで行く。ノクチュ
ルヌのハッチが跳ね上がり、ユマがシートで頭を抱えているのが見えた。
『オマエは一体、何者だ…何故、私の邪魔をする!?』
『貴女は戦う意志など持っていない。悪いのは、貴女を戦いに利用した
人達なのよ』
『バカな!私は利用されてなどいない!』
『貴女は、ユマ=カザァマ。私の妹…』
『違う!私はオマエなど知らん!』
 ユマは耳を押さえた。
『大佐の所へ行きなさい。大佐はきっと、貴女を許してくれる…』

140:
『不愉快なヤツどもっ!』
 ユマは絶叫し、ノクチュルヌのハッチを閉ざした。
『オマエを殺せば、耳障りな亡霊も消える!』
「未だ目を覚まさないのかッ!」
 私は絶望的な気分になった。

HMX-000 ノクチュルヌ

・敵を撃破した:235
・白兵戦に移行する:049
・撃破された:059

235:
 半壊状態のコクピットが開いた。ユマは膝を抱え、子供のように丸く
なっている。
『ユマ…大佐の所へ行くのよ。大佐は優しいわ。きっと、貴女を受け止
めてくれる…』
 ユカの声に、ユマは虚ろな目を開いた。
 最早、私の心からユマに対する憎悪は消え去っていた。そうなのだ。
この娘も、偏屈な物の見方しか出来ぬ人間共の玩具にされた犠牲者なの
だ。それに、ユカは自分を殺した相手に向かい、一生懸命に手を差し伸
べている。彼女の想いを、私は受け止めてやる義務があるとは思わんか?
「おいで…ユマ。ユカが呼んでいる…」
 ハッチを開け、私は手を差し伸べた。

061:
「姉さん…いいのね?大佐の所へ行って?」
 ユマは半覚醒状態で立ち上がった。
 宇宙にユマの身体が躍った。今、彼女は総てのモノから自由だった。

400:
 だが、私は細いユマの身を抱き締めた時、彼女の精神に変動が生じた
ことを知った。ユカによって総ての呪縛から解き放たれた瞬間、緊張の
極みにあった精神は、一気に弛緩してしまったのだ。彼女の顔は幸せそ
うだったが、崩壊した自我は当分、元に戻れないだろう。
 微笑を浮かべて寄りかかって来るユマの身体をコクピット内に引っ張
り込もうとした時、半壊状態のザクⅢが流れて来た。
「ダンジダン…貴公もインエクセスに帰りたいのか」
 私は呟き、MSのハッチを閉じた。ザクⅢのハッチを開けると、ダン
ジダンも満足気な表情を浮かべ、安らかな死顔で横たわっていた。その
顔を見て、膝の上で無邪気な目をしているユマを見ている内に、私の心
中に理不尽な怒りが込み上げて来た。
「…何故、何故この者たちが不幸にならねばいけないのだ。総ては偏狭
な人間、重力に魂を引かれた者たちの勝手な論理の生贄にされただけで
はないか。その様な腐った者共のため、地球が汚されるなど言語道断だ。
私が粛清を行ってやるっ!」
 コクピットの中で、私は拳を固めてコンソールパネルを叩いた。

で、エピローグに続きます。
ユカが精神病棟にいることと、叛乱の準備について語られます。

ちゅーこって、やってきましたがゲームブックも手持ちが尽きました。
ので、火曜日はこれ以降は何をしようか思案中です。
なので、リクエストがありましたらコメント欄にお願いします。
もしかしたら、このリソースを更新に充てる方がよいかも。
コメント (2)
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シャアの帰還 part23

2015年06月09日 | ゲームブック
083:
 その時だった。突如、虚空を切り裂いてビームが私のMSの直ぐ横を
通過した。
「メガ粒子砲!?新手かっ!!」
 宇宙の闇の中から白い戦艦が浮かび上がって来た。木馬?いや違う。
アレはネェルアーガマだ。連邦軍ロンドベル隊の旗艦─この空域に我々
が集結していることを察知し、一網打尽にすべく発進して来たのだろう。
「余計な敵がまた増えたな…」
 私は呟かずにはいられなかった…。

108:
「撤収急げっ!サカタ、ニコルソン、エドからの識別信号は!?」
 私はキャニングに無線で問う。
「確認できていません!」
 嫌な予感が走った…。
 私はインエクセスに帰投した。予想通り、3人は永久に帰っては来な
かった。何と言うことだ…。
※キュベレイで出撃せず、インエクセスにいると124の直後にネェル
 アーガマが来て、彼らのジェットストリームアタックが見られます。

155:
「ネェルアーガマ!!私がエゥーゴから訣別したことを証明してやろう」
 私は艦隊戦の決意を固めた。
・敵を撃破した:016
・撃破された:353

016:
 コロニーですら一撃で貫くビームの応酬は、インエクセスに軍配が上
がった。こう言えば至極簡単に聞こえるが、装備も火力も全く問題にな
らない程大きいネェルアーガマとの戦闘は、凄惨の一言に尽きた。両翼
のサブエンジンを吹き飛ばされ、主砲はエネルギーが続く限り撃ち続け
たために自爆。まさに撃沈一歩手前の状態だった。勝利と言うよりは、
客観的に見れば寧ろ敗北である。
 我々に取って幸運だったのは、最大出力で放った主砲のビームがネェ
ルアーガマのハイパーメガ粒子砲を砕き、艦首部のMSデッキふたつを
使用不能状態に追い込んだことだった。主砲とMSデッキを破壊してし
まえば、その艦は既に艦としての機能を8割方失ったも同然だ。奇跡的
にインエクセスは、その機能が残っていた。あれ程の猛攻を受けながら、
である。

195:
 不意に、私は知った人間の声を聞いた。
「ネェルアーガマ撤退する!アンマンに戻り、改めてコア3近辺空域の
掃討を進める!」
 見える。キャプテンズシートでインカムを片手に神経質そうに眉根に
シワを寄せている男…ブライト=ノア。
(因果なものだ…ヤツとは、アムロのような私怨もないと言うのに…再
び、木馬に乗ったヤツと対決することになったとは…)
 恐らく、これを「輪廻」と言うのだろう。アムロと同じく、ブライト
も私と未来永劫闘い続ける運命なのかも知れん。
 その時、あるイメージが私とブライトの間を横切った。
『自分は、何でも正しいと思っているのか!』
 その声の主は、私に取って生涯忘れ得ぬ男だった。
(アムロ…貴様もブライトと同じように、木馬に乗ると言うのか。良い
だろう。貴様との決着は、こんな妥協などせんぞ。ララァの魂がどちら
を選ぶか、それが判る迄7度でも生まれ変わって闘ってやる!)
 だが、今は未だその時には至っていない。私が立つ時、ヤツも導きに
従い、眼前に現れるだろう。

248:
 しかし、アムロのイメージを圧殺するかのように、また別のどす黒い
プレッシャーを感じた。
「ユマ…また来る!?」
 ネェルアーガマと入れ違うかの如く、内部が剥き出しになった、ノク
チュルヌが突っ込んで来る。屍生鬼(ゾンビ)のような機体の後ろに、
悪魔の形相のオーラが吹き上がっていた。
『シャア…オマエが空を落としたんだ!オマエが、私の憎むべき敵だ!』

ちゅーこって、次回はノクチュルヌと対決いたします。


サイトでは、ゼータガンダムのキャラを更新いたしました。
次回はゼータの周辺作品分のキャラを追加する予定です。
また、トランスフォーマーのアクションマスターとG2の
テックスペックも追加いたしました。
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シャアの帰還 part22

2015年06月02日 | ゲームブック
330:
「将軍っ!」
『貴様ら、煩いぞ!黙れぇっ!』
 私の叫びと、ユマの憎悪の思念が交錯した。
 瞬間、十数個のファンネルのビームが光る!
「まずい!接近し過ぎたか!」
 私が気づいた時、宇宙は憎悪の光に鈍く輝いた…。
・機動P+BPが16以上:222
・15以下:069

222:
「チイィーっ!」
 回避できない!数十本の光の剣が旋回し、うねり、そして、一直線に
私の機体に…!
 その時だった。
 半壊した1機の巨大なMSが私の前に立ち塞がった。
 いや、立ち塞がったのではない。漂って来たのだ。
 そのMSがノクチュルヌのビーム光を全身で受けた。
「─クィンマンサ!?」
 それは、アクシズ戦役におけるネオジオンの最後のMSの巨体だった。
そして、私は人の想いを感じた。
「…ハマーン=カーン…!!」
 その女の声が聞こえた。
(シャア、少しは利口になったのか?フフフ…)
 次の瞬間、クィンマンサは光の中に消滅した。幻影!?
 ─同時に、ハマーンの想いが空間に溶けた。
 私は爆発を逃れて離脱した。
 光はクィンマンサの残像と共にザクⅢを飲み込み、その空域を明るく
照らした…。

351:
『バカめっ!ジャマをするからだ!!』
 ユマが嘲笑した。
『次はオマエだ、シャア!!』
「ユカ…」
 私は呟いた。
「お前の大切な妹だが…私は、彼女を殺す」
『何をブツブツ言っているのか!』
 ノクチュルヌの機体がこちらを向いた。が、その動きは、途中で停止
し、ユマが怪訝そうな声を出した。
『…何だ、この、粘つく感じは…?』
 ザクⅢを飲み込んだ光芒は、隕石と浮遊物の中に縮んで行った。その
光の球から、もうひとつの光球が分離する。
 強いプレッシャーは、その光球から放射されている。
『あっ…ああっ…!?』
 ユマが苦悶の声を発した。
 プレッシャーは次第に強くなり、やがて確固たる人の思念と化し、私
とユマの間に飛び込んだ。─それは、絶叫に近い声となって耳を圧した。
『ジオン再興の夢を、貴様なぞに潰されて堪るものか!!』
 ザク3を包んだ、蒼い光の球。彗星の如く、ノクチュルヌに肉迫する。
 ユマが叫んだ。
『何だぁ、貴様はぁっ!』

124:
「去れっ!シャアを貴様如き小娘に殺らせはせん!!」
 蒼い流星と化したザクⅢが、ファンネルを砕きながらノクチュルヌに
突進する。
『バカな…サイコミュも搭載していないMSが、何故ファンネルの包囲
網の中で動ける!?』
 紅いオーラに包まれたノクチュルヌが、動揺の余りジリジリと後退す
る。瞬間、オーラが重なり、紫色の光が宇宙を染めた。
 光は拡散し、弾け飛んだ。2機のMSの装甲が剥がれ、ムーバブルフ
レームが剥き出しになる。その姿は、まるで2体の骸骨のように見えた。
・現在、インエクセスの中にいる:024
・現在、MSで出撃している:205
※挿し絵はザクⅢ改っぽいバックパックと後腰部アーマーで、
 マシュマー機みたいにバイオセンサーが積んであるのかも?

205:
『ええい!どいつもこいつも、不愉快なヤツらばかりじゃないか!嫌い
だ!!』
 ユマの思念に明らかな疲労が感じられる。
 私は後退して行くノクチュルヌを追い、MSを前進させようとした。
しかし、このままインエクセスを離れて深追いするのは危険な気がする。
・構わん。ノクチュルヌを追撃する:076
・一旦様子を見る:083

076:
「待てっ!ユマ」
 私はMSのバーニアを全開にした。
「お前は自分のしていることが判っているのかっ!?」
 瞬間、私とユマの間の宇宙が白く発光した。思念が頭の中に流れ込ん
で来る。
「ユマではない…ユカか!?」
『そうよ。…大佐、ユマを助けてくれるのは嬉しいけれど、今はユマの
所に行ってはいけない』
「何故だ!?何故、行ってはいけないのだ!!」
 しかし、それ切りユカの思念は途絶えた。
・ユカを信じる:083
・いや、あくまでノクチュルヌを追う:298

ユカを信じたとこで、次回に続きます。
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シャアの帰還 part21

2015年05月26日 | ゲームブック
093:
「いかんな…。予想以上に強力だ!」
 東京で戦った時より、ユマのニュータイプ指数が高くなっているのか?
「将軍、これは…」
 言いかけて、私はギョッとした。
 ダンジダンの姿がブリッジから消えている。
 私は近くの兵士を掴まえて尋ねた。
「ダンジダン将軍は、どこだ!?」
「大将なら、後部甲板へ…」
「何ぃ…まさか!?」

284:
「ダンジダン、ザクⅢ出るっ」
 ブリッジの音声回路に、太い声が響き渡った。
「バカなっ!あんな潰れかけのMSで出るなどっ!」
 余りに無謀だ。何とかして止めさせなければ。
・インカムで呼びかける:081
・自分もMSで出る:310

081:
「貸せ!」
 私はオペレーターのインカムを奪うと、怒鳴った。
「将軍、どう言うつもりだ!引き返せ!ノクチュルヌはザクⅢの適う相
手ではないっ!」
 モニターに、ダンジダンの顔が映っていた。
 彼はニヤッと笑うと、挙手の礼をして見せる。
 ブラックアウトする画面。オペレーターが言った。
「ダメです。回線を切られました」
「…くっ!」

377:
「ザクⅢが出たぁ」
 ブリッジオペレーターが叫ぶ。
「化物に向かい、一直線に突っ込んで行くぞ!」
「何と言うことだっ」
 私は歯ぎしりをして怒鳴った。
「誰も将軍がMSデッキに行くのを、止められなかったと言うのか!」
「誰も大将を止めることは出来ん!!」
 ひとりの兵士が言った。声に聞き覚えがある。
「ニコルソン大尉か。何故だ?」
「…大将はそう言うお人だ…」
 ブリッジの全員の眼が、その言葉を肯定していた。
 彼らは自分の主導者を信じていた。それこそ愚かなまでに。
 だが、私はそうは行かぬ。現在、あの男には死んで欲しくないのだ!
・自分もMSで出る:310
・弾幕を張り、掩護する:243

310:
 私はMSデッキへと走った。機体を整備しているメカマンたちに尋ね
る。
「真面に動くMSがあるのか?」
「乗るだけなら、どれでも乗れます。が、完璧なモノとなると…」
「何だ、早く言え」
「キュベレイが1機、あることはあるんですが…」
「何故、それを早く言わない!」
「…こいつは特殊任務用のモノを拾って来て弄くったモノでして、カー
ドキーがないと動かんのです!」
「ならば、キーを寄越せ!!」
「それが最初っから無かったんですよ」
 何と言うことだ。ノクチュルヌと互角に戦えるかも知れぬ機体があり
ながら、乗ることが出来ないとは─!
・カードキーを持っている:003
・持っていない:161

003:
 私はふと、難民の子供がくれたカードのことを思い出した。
「まさかとは思うが─」
 カードを出して見せると、メカマンは眼を丸くした。
「コレですよ。コレがあれば、大丈夫。アイツは動きます!しかし、さ
すがはシャア大佐ですな」
「いや、たまたま運が良かったのだ。それよりも出るぞ!」
「運も実力のうちですよ」
 私は急ぎキュベレイに乗り込んだ。
 AMX-017量産型キュベレイ
「こいつはどうも、女物のようで乗りづらいが…」
 私は独り言ちた。が、コレならきっとアレを墜とせる…。
(それが、ユカへの私からの手向けだ)
 私は怒鳴った。
「シャア=アズナブル出るっ。ハッチを開けろ!!」

026:
 私はMSに加速をかけた。しかし、追いつかない。やむなく、ザクⅢ
に無線で怒鳴った。
「将軍、貴公の相手ではない!退がれっ!私が出る!」
「強がりは言うな!!」
 落ち着いた声が響いた。
「貴様、シャア=アズナブルであろうが?シャアには、やるべきことが
あった筈だぞ。ミネバ様を奉じ、ジオンを率いることの出来る、唯ひと
りの男。それがシャア=アズナブルだ。儂はそう信じておる」
「だからと言って、貴公があたら命を捨てに行くことはない筈だっ!」
「いい加減にしろ」
 ダンジダンは言った。が、それは怒声ではない。
「貴様、儂を舐めておるな。儂は元ジオン軍少将、ダンジダン=ポジド
ンだぞ」
 ザクⅢの機体に加速がかかった。
「なぁ、シャア=アズナブル。儂はジークジオンという言葉は、ザビ家
のためにあるのではないと思うていたよ」
「…」

374:
「シャア、インエクセスの連中のこと、頼んだぞ!」
 ダンジダンが怒鳴った。
 接近するノクチュルヌ。拡散して収束するファンネル。ザクⅢの撃ち
まくるビームライフルがノクチュルヌのバインダーにパチパチと弾け、
流星となって四方に流れた。
「ジィィークジォォーン!!」
 ダンジダンの絶叫が虚空に散った。
・尚も追いかける:330
・後退する:172

ダンジダンが戦死したとこで、次回に続きます。
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シャアの帰還 part20

2015年05月19日 | ゲームブック
320:
「うおぉっ!?」
 瞬時に私たちはモウサの外に放り出された。
「この衝撃は…!?」
 そして、強迫するプレッシャーと歪んだ思念。鋭い叫びが意識の壁を
突き破り、私の深層思念を直撃する。
『シャアアアーっ!!』

036:
 ノクチュルヌであった。
 漆黒の闇に溶け込んで、急速接近する異形のMS。
 拡散メガ粒子が宇宙に弾けた。
 無造作に射出されるファンネルが狂ったようにビームを乱射する。
「何だ、あの化け物は!」
 ダンジダンが叫んだ。
 そのザクⅢをファンネルのビームが直撃する。ガッと後方に吹き飛ば
されるザクⅢ。
「将軍!」
『シャア!墜ちろっ!』
 再び、歪んだ思念が走った。
 あれは─ユカの妹か!
 ノクチュルヌは紅いオーラを発して接近する!

267:
「畜生、大将が!」
「艦砲射撃だっ!全砲門を開けっ!」
 インエクセスが後方より追いつき、ノクチュルヌを迎撃する。七色の
光跡が、サイド3の暗礁を昼間のように照らし出す。─が、それらの光
を押し退けるが如く、闇を圧して接近するノクチュルヌの巨体。私はイ
ンエクセスに向かって叫んだ。
「下がれ!ヤツは偏向シールドを張っている!」
「しかし…」
「アレは、並のMSとはワケが違うのだ!」
 そうだ。並のMSではない…アレは…。
「悪魔か…」
 その悪魔は、光の粉を撒き散らしながら、まさに宇宙を席巻している。
・単機で対決:189
・一旦、着艦する:165
単機で出ると、射撃武器を失うので、165へ。

165:
「止むを得ん。着艦する!インエクセス、ハッチを開いてくれ」
 私は機体を180度回頭させた。が、ふと気づいて言う。
「ダンジダン将軍は、戻っているか?」
「まだ、です!!」
 見ると、ザクⅢは浮遊物に混じって流れている。駆動部をやられたら
しい。私は再びMSを回して、ザクⅢを拾った。
 横から支えつつ、インエクセスに向かう。

227:
「シャア、儂を助けるのか!」
 接触回線で、ダンジダンの声が響いた。
「当たり前だ。将兵を見殺しにするワケには行かん」
「貴様…」
『死ねぇーっ!シャアァー!!』
 突然、ユマの思念が飛び込んで来た。メガ粒子砲が火を吹き、私たち
に飛びかかって来る!
・ザクⅢを抱えて回避する:296
・ザクⅢを一旦離して回避する:290

296:
 私はザクⅢを引き寄せると、思い切って機体を回した。
 回避し切れるか─!?
・機動P+BPが14以上:254
・13以下:002
※13以下だと死んでしまいます。

254:
「シャア、儂を離せ!貴様だけでも…」
「黙れっ」
 一条のビーム光がザクⅢの足下を掠める。
 ─長い尾を曳き、空間に消えた。
「助かったらしいな」
「肝っ玉の太いヤツだ」
 ダンジダンが言った。
「さすがだな」
「私だって、怖いのだよ」
 私は言いながら、バーニアを噴かした。
「表に出さないだけだ」
「その方が良い。将が動揺すれば、兵の足並みが乱れる」
「そういうものか?」
 インエクセスへ向かう。

008:
 インエクセスに着艦すると、私たちは直ちにブリッジに上がった。
「キャニング!化物の様子はどうだ!?」
 ダンジダンに呼ばれ、オペレーターが振り向いた。
「接近して来ます。かなりの速度です!」
 モニターにノクチュルヌの位置が表示される。
「どうする、シャア?」
 ダンジダンが尋ねた。
・後退し、体勢を立て直す:229
・牽制の弾幕を張る:366
366は全く無意味に終わりますが、229は体力が減るので…。

366:
「ムダかも知れないが、弾幕を張ってみるか」
 私は答えた。ダンジダンが頷く。
「よし、弾幕を張れ。180度回頭だ!!」
 直ちにインエクセスの四方にビームの弾幕が張られる。附近の浮遊物
が爆発し、消滅して行く。しかし、オペレーターが叫んだ。
「ダメです!全く効いていません!!」
 悲鳴に近い叫び。

全く効果がなかったところで、次回に続きます。
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