コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

ヘルメス迷走 part27

2014年02月18日 | ゲームブック
前回、自分のことを知っていそうな集団に出会し、
その後を追ってみたところ、ジャンク屋に到着しました。
で、今回はジャンク屋に話を聞くとこからになります。

061:
「そう言われても何のことかサッパり判らん。何を隠そう、オレ、記
憶喪失らしいんだ」
「え?」
思わぬキミの言葉にリーナも男たちもポケッとしたまま反応らしい反
応がない。
「早い話。3日前より以前の記憶が全くないんだ。キミたちはオレに
会ったことがあるらしいが、頼む、オレについて知ってることがあっ
たら何でもいい、教えてくれ」
暫くの間があって、男の1人がボソッと言った。
「オレたちに取っちゃ、忘れてくれてる方が都合良いよな」
無責任にもウンウンと頷くヤツらがいる。何か言ってやろうとするよ
り先に、リーナが口を開いた。
「それじゃこの人が可哀想だわ。自分が誰だか判らないなんて…助け
てあげなくちゃ」
「そりゃそうかも知れないけどさ、リーナ。世の中建前だけじゃ食っ
てけないゼ」
「ううん、ダメよ。私が話す」
キッパリと言い切り、リーナはキミを見据える。キミはその目に思わ
ず見取れてしまった。
「アナタを私たちが拾ったのは─そうね、3週間程前だったわ。殆ど
無傷の宇宙艇を回収して喜んでいたら、その中にアナタがいたって訳。
こういう時、私たちジャンク屋は困っちゃうのよね。まさか生きてる
人間を宇宙に放り出す訳にいかないし、せっかく手に入れたモノも勝
手に売れなくなるし─怪我人の世話とモノの保管、手間とお金が嵩ん
じゃうのよ。
でも、その時は違った。アナタを拾って2日も経たない内に、妙な連
中が押しかけて来たの。アナタと、アナタの乗ってた宇宙艇を渡せっ
て、私の目の前に大金積んでみせたわ。断るなら考えがあるって言い、
ほら、そこのロッカーはその時のよ」
リーナが指差したロッカーは、妙な形にひしゃげていた。そう言われ
てみると、部屋のそこかしこにも似たような跡がある。恐らくそいつ
らが大暴れして見せたのだろう。
「結局、私は金と脅迫に負け、気を失ったままのアナタと、アナタの
宇宙艇を売っちゃったの」
そこで言葉を切り、リーナは目を伏せた。
「ゴメンナサイ…」
消え入りそうな声だった。キミはリーナの肩に手をかけた。
「いや、言ってくれて嬉しいよ」
「その宇宙艇の機種は?」
「それがおかしいんだよな」
「見たとこは只の汎用連絡艇なんだけど、所属表示もなけりゃ、機体
ナンバーもない、丸っ切り正体が判んないんだ」
どうやらこれ以上のことは判りそうにない。キミはもう一度リーナを
見た。またあの目でキミを見ている。
「これからどうするの?」
「さあね。オレを買いに来たって男たちでも探すか」
「その間、ここで働かない?寝泊まりする所があれば便利でしょ」
・ジャンク屋で働く:177
・断る:166

177:
「ソイツは有り難い。お世話になるとしましょうか」
少々の不安はあったものの、実際に弄ってみるとキミは自分が機械に
詳しいことに気づいた。
「アンタ、只のパイロットだったようには見えないな」
マックというらしい男が、外に置かれたサーボモーターの具合を調べ
るキミを見て言った。
プレハブの裏に回ったマックは、大型のエレカ位の大きさのものにか
かっていたシートを剥がした。中から現れたのは、地味な緑に塗られ
たプチモビルスーツだった。マックが自慢そうな顔でキミを見る。
動力部にゴテゴテとサポートシステムがくっついている。そこから伸
びたチューブが腕部にある兵器らしいものに接続されていた。
「腕についてるのはレーザーさ。トーチの流用だけど」
「機械屋なら、一度は本物のモビルスーツを弄ってみたいじゃない?
気分だけでも戦争用さ」
「本物は未体験かい?」
「サイド6じゃね。何でリーナがボスなのか知ってる?」
「アイツ、エゥーゴでメカマンやってたんだ。ゼータを弄ったことも
あるんだってさ」
そんなこんなでキミは、食事代分の仕事はこなしつつ、手がかりを求
めてコロニーを歩き回った。
2日程経った夜、プレハブの中で夕食を摂っていると、マックが飛び
込んで来た。
「連中が来た!」
フォークを置き、リーナが尋ねる。
「そこのロッカー壊した連中だ!」
「…ま、予想されて当然の事態だな」
「取り敢えず隠れたいんだが…迷惑なら出て行くよ」
「今更何言ってんのよ、早く奥へ!」
キミが奥の部屋に入ってドアを閉めるのと、数人の男が雪崩れ込んで
くるのは殆ど同時だった。
「あの男を渡して貰いたい」
聞き覚えのない声がドアの向こうから響いて来た。
銃声が華奢なプレハブを揮わせた。思わずドアを蹴って飛び出したく
なるのを必死で堪える。
「次は天井に穴が開く程度では済まんよ、お嬢さん」
「知らないものは知らないわ」
取り敢えず無事らしいリーナの声に、キミはホッと息をついた。
ドウン、と外で爆発音が響いた。
「気の荒い連中でね、答えてくれる迄は絶対に止めない」
「大事な商品よ、あれは!やめてよ!」
・自分から名乗って出る:192
・外のプチも美に飛び乗り、反撃する:042
・1人で逃げる:107
042へ進みます。
ちなみにリーナの正体はパレオロガスのリーナ=バーチ軍曹です。

042:
キミは裏のプチモビまで足音を忍ばせて走った。幸いにも見張りの姿
は見えない。シートを跳ね除け、剥き出しのコクピットに座る。プチ
モビが寝かされているので上を見上げる格好になり、落ち着かない。
─さーて、どうやれば動くんだ?─
取り敢えず、目についたメインスイッチを入れてみる。動力炉を持っ
ている訳ではないので、始動は早かった。ウインとサーボが空転する
音と共に軽いショックが来る。
─遅いんだよ。さー、動け!─
プチモビがゆっくりと立ち上がると、拳銃らしいものを持った男たち
が逃げ腰になる。キミはコクピットの上から怒鳴った。
「形勢逆転だな!とっとと行っちまえ!」
その時、ポンと軽い発射音がしたかと思うと、野球のボール大のもの
がややカーブした弾道を描き、プチモビとプレハブの間の地面に突き
刺さった。大音響と共にプレハブの後ろ半分が吹き飛ぶ。
・『パンドラ』という言葉を聞いたことがある:206
・ない:127
ないと死んじゃいますので、206へ。

206:
咄嗟に身を屈めたキミに、熱い爆風が叩きつけられる。目を開けた時、
プレハブは炎を上げて燃えていた。
─バカな…中にはまだ─
現実から自分だけが遊離してしまった錯覚を覚えながら、キミはゆっ
くりと視点を移動させて行った。プレハブの前に止めた車の陰で、ラ
ンチャーに次弾を込めようとしている男の姿が目に入る。拡散してい
た意識がそいつに集中した。
キミは自分でも意識しない内にプチモビをジャンプさせた。シートに
押しつけられた体が落下に入った途端にスウッと軽くなる。きみはそ
のGを心地よいと感じていた。プチモビが車を押し潰す耳障りな音さ
え、どこか懐かしい響きを伴っている。
逃げようとする男の背にレーザーを向けた時、キミは全く別人になっ
ていた。躊躇いもなくトリガーを弾く。レーザーで背を一直線に焼か
れた男は悲鳴を上げて前のめりに倒れた。
─思い出した…思い出したぞ─
甦った戦闘本能が新たな危険を告げた。野獣を思わせる身のこなしで
プチモビから飛び降りる。一瞬遅れて、コクピットに着弾が集中した。
スチールを5.56ミリ弾が叩く不協和音の中で、キミはランチャー
を拾い上げた。
ひしゃげたボンネットの上に頭と手だけを出し、自動小銃を乱射する
連中にランチャーを向けて発射した。着弾も確かめずに走り出す。
スクラップの間を走り抜けて背後の爆発から逃げながら、キミは破壊
の快感に酔い痴れた体が興奮から醒めていくのを感じていた。
─思い出したぞ…オレはヘルメスだ。パンドラの箱を持つ─
・自動的に:088
で、既出の088に行ってエンドになります。
多分、こっちは本筋じゃないんでしょうね。
次回、総まとめをして最終回でございます。
コメント (2)
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