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インフラは誰のもの




ベルギーでは太陽光発電方式の人気上昇に伴った電気料金値上げが問題になっている。


ベルギーではソーラーパネル取り付けに補助金が出る。
昨今、ソーラーパネル取り付け需要があまりにも高まったため、電気配給会社は電気料金を値上げして補助金をまかなわなければならなくなったと発表した。
4月から一家庭につき月平均6ユーロ、年間72ユーロの値上げ。


そこで一般市民や、消費者団体の怒りが爆発した。

曰く「ソーラーパネルを取りつける金銭的余裕がない家庭に負担を強いるのか」
「ソーラーパネルを取りつけたくても十分スペースがなく、あきらめなければならないケースもあるのに」
「借家暮らしを考慮しているのか」
「自分とこ、儲かってるくせに!」等々。

みなさんほとんど自分の懐が痛むということだけをとらえて頭に血を上らせている。


緑の党は、電力配給会社の無策を一般市民が被らなければならないのはおかしいとし、配給会社の利益をこそ補助金に回すべきこと、また彼らの計算では、値上げをするにしても、配給会社の提示額の4割程度の値上げで補助金捻出は可能なこと、などを指摘している。
あるいは発電会社の株を処理するべき、とも(株の配当に当てるための値上げでもあるため)。


自分の財布の損得だけを言いたてるのではなく、子どもや孫の時代その先までを長い目で見たら、太陽光発電を取り入れられる人から取り入ていくのは理にかなっていると思う。わたしも個人的にはソーラーパネル取り付け補助金システムには賛成だ。日本で原発事故が起ったこともあり、今後も需要はさらに増えるだろう。

だが、人間が最低限の生活を送るのに必要な社会事業的インフラストラクチャーで金儲けをしてウハウハな一握りがいるとしたら?

電気、水、ガスなどのインフラ(さらには学校や病院も)は利潤追求の対象になってはいけない。
インフラは空や海のように(空も海も政治的には誰かのものだけどさ)誰かのものではない。社会に暮らすみんなのものである。


今回の事故で、日本人はみな身に染みて感じているのではないかと思う。


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