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もっこす亭の生きざま日誌

 「自然と人・人と人」の“いいかげん・いいあんばい”な生き方を求めています。

「北陵クリニック・仙台筋弛緩剤えん罪事件」の基礎知識ー3

2011-01-11 17:03:10 | Weblog
  3.筋弛緩剤(マスキュラックス)とはどんな薬?
   -点滴投与すると殺傷能力があるのだろうか?ー

 筋弛緩剤とは、
 筋肉を動かす末梢神経に作用して、筋肉を動かなくする薬です。
 普通、手術の時、静脈に注射します。

 筋肉には作用しますが、脳の機能には直接影響はありません。
 脳に影響するのは、肺を動かす筋肉が緩むため呼吸が止まり、脳に酸素が回らなくなり心臓も停止します。そのため、手術では人工呼吸で酸素を送るため問題はありません。
 
 “マスキュラックス”の説明書には、以下のように記述されています。
 『排泄半減期は11分±1分で、短時間で代謝または排泄されて血中から消失する』と。
 
 多くの専門家は
 『筋弛緩剤を点滴で体内にゆっくりと入れた場合は、体内に入ると同時に代謝されるので効果は少なくなる』と指摘しています。
 
 公判では検察側の証人も
 『500mlの点滴ボトルに4mgのマスキュラックスを入れて5分後に患者が急変するなどありえない』と証言しています。

 犯罪を立証するには
 点滴ボトルにマスキュラックスをどの程度入れたのか、
 その時の点滴速度は?点滴中の患者の症状の変化?など具体的なものが必要です。

 しかし、そのような具体的な立証は、警察も検察も全くしていません。