もっこす亭の生きざま日誌

 「自然と人・人と人」の“いいかげん・いいあんばい”な生き方を求めています。

ダウン症のタカ君 “充実の一日”

2009-07-25 20:34:20 | Weblog
  昨日の雨は、夜強くなり、朝には上がった。
 今日は夏空が広がり30℃を超えた。
 
 朝、九二一つあんの所へ。
 彼の家では、先月から自宅を大改装中。
 それで、いらなくなった浴槽をもらうことになった。

 「ぼちぼち村」で使えないかと考えたのだ。
 ステンレスだと思っていたら、ポリ製だった。
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 きれいに取り外してあり、美しい物。

 えらく軽かったが、業者に手伝ってもらって軽トラに積むと、志乃焼きの粘土が送られてきたのでこれを車に積んでくれと頼まれた。
 二つ返事で引き受けたが、これは重かった。ごつごつとしてずっしりと重く、汗が流れた。
 89歳のなる九二一つあんでは無理だった。

 今日は、女房が医療生協の交流会とかで朝から留守。それで、息子同伴。
 ダウン症の息子は、重い物を運ぶのが大好き。<emoji code="a001" />
 浴槽を下ろすとき、手伝ってくれた。軽いとはいえ、片棒を担ぐとは嬉しかった。<emoji code="a001" />
 下ろしたら、九二一つあんの工房へ。
 道具小屋に運び込むには30mほどの距離がある。
 それで一輪車を使うことにして、車の後ろに置くと息子がやってきて運ぼうとする。
 これは無理だと思ったが、手前に引き寄せてやると、しばらくもぞもぞとしていたが持ち上げた。
 でも、直ぐ耐え切れなくなって落とすと心配して両腕を下にだしていたが、180度回転して一輪社の上に置いた。驚いた!<emoji code="a006" />
 重い物は、両の腕に乗せるようにすると運べるという知恵と微妙なコントロールを身につけていたのだ。
 そして、一輪車も補助つきで押すことができたのだった。
 それが、オヤジの大事そうな友達に喜ばれたのだから、まさに「やったー!<emoji code="a001" />」なのだ。
 この子にとっては、充実感に包まれたひと時だったろう。

 こんな子には、つい、「あんなことは無理だろう、こんなことはできないだろうと“口を出し、手を出し、足までだして”やらせないように、できないようにしてしまいがちだ。
 でも、黙って見ていてやると、わずかな可能性が見えてくる。
 
 本人は、言葉では表現できないけれど、やらせてもらえたこと(信頼感)とやれた嬉しさと、できた喜びでいっぱいになっているだろう。
 そんな場面は、どんな子たちにもいろいろ訪れるけれど、回りにつぶされていることも多い。
 
 健常児といわれる子どもたちも、こういう経験を重ねて育っていくべきなのに、その機会を
保障されることが少なくなっている。(過干渉)
 
 今日は、九二一つあんのおかげで我が子を見直すことができた。
 感謝!<emoji code="a001" />