MASTER PIECE

映画 音楽 書籍 etc

1900年

2012年04月18日 13時07分48秒 | 映画



死ぬまでにもう一度じっくり観たかったベルナルド・ベルトルッチ監督の【1900年】
やっと6月23日にDVD&BR販売です。

いやぁー本当に観たかった作品です、多分二十歳の頃にビデオテープで観たっきりです。
ずっとDVD待ってました・・・マジです。

ストーリーは1900年の同じ日に生まれた地主の息子と小作人の息子の友情物語。
今どき単なる友情物語では感動しませんよ、単なる友情ではね。
第一時世界大戦~ファシストの時代~第二時世界大戦終結までのイタリア歴史絵巻。

これがねぇー、凄い名作です・・・失礼ですが日本の大河ドラマよりよっぽど興味があり面白い。

主要なキャストは

ロバート・デ・ニーロ・・・・アメリカ人
ジェラール・ドパルデュー・・・・フランス人
ドミニク・サンダ・・・・フランス人
バート・ランカスター・・・・アメリカ人
ドナルド・サザーランド・・・・カナダ人

考えてみたらイタリア歴史なのにイタリアの俳優が主要キャストじゃ無いってどうゆう事だ?
日本の忠臣蔵をソン・ガンホやイ・ビョンホン、チェ・ジウがやるようなもんですね(笑)
でも全編、イタリア語ですのでまったく違和感なく観れる・・・

うん、ベルトルッチ監督の手腕って言うか、これは素直に監督の才能が凄いです。

怒涛の5時間17分ですが、これが観終わった後の余韻や充実感が素晴らしくて
歴史映画の醍醐味を十分味わえると思います・・・

余談ですがビデオで観たときはデ・ニーロの性器はボカシが入っていたので
今回はボカシなしで観たいものです・・・せっかくですから(失礼)



ヒストリー・オブ・バイオレンス

2012年04月17日 00時14分45秒 | 映画



デヴィッド・クローネンバーグの作品。
直訳で「暴力の歴史」ってダサいタイトルだと思うが・・・

今まで【裸のランチ】【スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする】
【戦慄の絆】【クラッシュ】【イグジステンズ】など鑑賞してきて
奇妙な世界観の作品が監督の魅力だったりするんですよ。

でもこの作品は没頭から真面目な?バイオレンス作品っていう感じで
ストーリーが進んでいくんですが、60分過ぎた辺りから主人公の過去が明らかになって
とんでもない方向に進んでいく・・・やっぱり奇妙な作品です。
この設定は「あり」なのか?

内容を知ってしまうと、たしかに「暴力の歴史」ってタイトルで問題無いです。

鑑賞した結果、どうにも救われない気持ちになる作品でしたが。
クローネンバーグ監督作品が持つ独特の世界観が好きな人には
とっても楽しめる作品だと思います。

バートン・フィンク

2012年04月12日 22時49分03秒 | 映画



コーエン兄弟の作品はどれも好きです。
特にクライムサスペンスを題材とした作品、40年~50年代のノスタルジックなアメリカの時代
【オー・ブラザー】【未来は今】【バーバー】など・・・
この作品はコーエン兄弟を好きになる切っ掛けになった作品ですね。

ニューヨークの演劇作家バートンは、ハリウッドの映画会社にその才能を見い出され
レスリング映画のシナリオを依頼される。ロスアンジェルスのホテルで執筆に取り掛かるが・・・

うん、この作品の何が好きなのか。
映像が凝っていて、常に何かが起こるかもしれないという緊張感と期待感でワクワクするんです。

よく批評でスタイリッシュな映像と言われるけど、スタイリッシュって何?
ワクワクすれば映画は面白い・・・ただそれだけです。
どれだけ映画の世界に没頭出来るか、登場人物に感情移入出来るか。

上手く観ている者を引き込むコーエン兄弟って本当に才能がある監督だと思います。

あと、【ノーカントリー】観てないので次の機会にでも・・・


ジョニーは戦場へ行った

2012年04月12日 15時55分35秒 | 映画



強烈な反戦映画。

事実は小説より奇なりと言うので、戦争の悲惨さはこの作品の比じゃないのだろう・・・
戦争を体験してない世代でもこの作品のメッセージは重くて・・・ちょっと。

戦争出兵前とジョニーの幻想シーンがカラーで、負傷後の病院シーンがモノクロって、この対比が印象深い・・・
過去はモノクロで現在はカラーのパターンは他にあるが、このパターンは初めて観た。
主人公(ジョニー)の心情を良く表現していると思う。

戦争の悲惨さと人間の尊厳を描いた作品としては強烈な印象の作品でした。

ジョニーの父親の言葉 「人は一人で死と向き合う」 うーん重い・・・



未来世紀ブラジル

2012年04月10日 00時54分15秒 | 映画



何処かの電器店のショーウィンドーに飾ってあるテレビの画面に
「20世紀のどこかの国」というテロップが映り、次の瞬間に突然爆発・・・
映画の題名「ブラジル」の文字が浮かび上がる。

観ている方は「どこかの国」ってオープニングで言っておいて「ブラジル」って・・・
でも、私がイメージ、認識しているサッカー好きの国民がサンバのリズムに狂喜乱舞するあのブラジルでは無い。
実際に観るとブラジルの国ではない・・やっぱり「どこかの国」なんです。
どっちかというと社会主義の東欧国家の印象です。

最初から観る者をおちょくるテリー・ギリアム監督。
このオープニングだけでもこの作品の世界観にグッと引き込まれます。

この作品は高校時代に映画館で観ました。
SFと風刺とシュールな展開と陽気なラテン系の音楽で映画の面白さが十分に味わえる。
私の中ではSF映画と言ったら【2001年宇宙の旅】の次にくるのがこの作品ですね。

ストーリーは主人公サム・ラウリーの夢想の世界。
夢の中の美女を探す話。実にくだらないストーリです(笑)
このくだらなさがテリー・ギリアムのイマジネーションで壮大な物語となってます。

ストーリーは単純で壮大な内容の映画。
多分、現在においてカルト的人気があるのはこういう理由ではないかと・・・

管理社会からの一人の男の脱出物語、自分の夢を賭けた男の戦いです。
観ている時間を忘れるほどに映像世界にめり込む事が出来る作品ですね。