![]() | 千年の黙―異本源氏物語森谷 明子東京創元社このアイテムの詳細を見る |
他愛がないと言ってはおしまいだが、そういう印象を与える文体で、「かかやく日の宮」がなぜなくなったのかという謎を推理する…なかなか面白い試みだが、さて、成功しているといえるのかどうか…。
小説としては読み難い。
源氏物語に疎い私に「かかやく日の宮」の存在論争があるということを教えてくれたことだけが利点か。
大昔、子供向けの源氏物語を読んで、子どもの光源氏がいきなり父親になったように読んでしまっていて、どうしてそういう読みになったのか、やっとわかった(笑)
本書を読むと丸谷才一 (著)『輝く日の宮』を読まざるをえないという、面白い連鎖。