読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

カラヴァッジョへの旅

2010-07-30 | その他
カラヴァッジョへの旅―天才画家の光と闇 (角川選書)
宮下 規久朗
角川学芸出版

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『西洋美術史上もっとも大きな革新を成し遂げて近代写実主義の先駆をなし、レンブラント、ベラスケス、フェルメールら17世紀のほとんどすべての芸術家に大きな影響を与えた巨匠、カラヴァッジョ。殺人を犯し、イタリアの北から南へと逃亡の末に38歳で果てた「呪われた天才画家」の破滅的な生涯の足跡を追いつつ、各地で制作されたバロック美術の傑作の数々を紹介。劇的な明暗表現で描かれる幻視と聖性、その人間性と芸術の深奥を読み解く。 』


今年はカラヴァッジョの没後400年に当たるらしい。
そのせいか、カラヴァッジョについて目にすることが多く、入門書として読んでみた。

カラヴァッジョの生涯をたどりながら、主な作品を解説するというスタイルなのだが、いかんせん画像が小さく、モノトーン。
他の画集を参考にする必要があるのが残念。

著者の思い入れを語るところ、ことに著者をカラヴァッジョに准えるところは興醒め。
紹介なら紹介で淡々と仕事をこなしてほしかった。


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「天皇家」誕生の謎

2010-07-30 | 歴史小説・歴史
「天皇家」誕生の謎 (講談社プラスアルファ文庫)
関 裕二
講談社

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『なぜ、「天皇」という不思議な王が必要とされたのか。皇位はいつ、どのように築かれたのか。謎を解くカギはヤマト建国から8世紀の、凄惨な権力抗争の中にあった。天の羽衣伝説、出雲神話、竹取物語に隠された真実。「正史」が恐れ抹殺した系譜。自ら天皇家を滅ぼそうとした天皇の存在…。古代史の暗部から国家が姿を現し、「万世一系」の近代天皇制に至る一本の道が見えてくる。スリリングな展開で古代史読書の指針となる一冊。 』


「天皇」という装置がなぜ続いているのかどうにもわからなくて、牽強付会の著者とは重々承知の上で読んでみた。
カメレオンのように姿を変えて生き残ったという結果は書かれているが、なぜそうまでして生き残らさねばならなかったのかは、結局書かれてはいない。


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そろそろ旅に

2010-07-28 | 時代小説
そろそろ旅に
松井 今朝子
講談社

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『のちに十返舎一九の名で「東海道中膝栗毛」を著し、一大旋風を巻き起こす重田与七郎の若き日々。故郷駿府を出て大坂、江戸へ―。行く手の定まらない男が、行きつ戻りつ、旅の途中で見つけた己れの進む道とは。直木賞作家、渾身の長編小説。 』


十返舎一九の若いころについては、写楽や蔦屋について書かれた小説には必ず登場するので自ずと知っていることになるのだが、本書、それ以前の武士であった頃に半分以上のページを割く。
これは著者の意図したところだったのだろうか。本書、元は新聞小説であったが、ペース配分を間違えたか、途中で打ち切られたのかと思ってしまう。
まして妙に歌舞伎や文楽の仔細な説明が長ったらしく、興をそぐ。

読者が知りたいのは、蔦屋で便利屋をしていたころからの若き日だろう。
そこからがあらすじになり、東海道中膝栗毛以降はメモ程度である。
欲求不満になっても仕方あるまい。


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バベル島

2010-07-27 |  若竹七海
バベル島 (光文社文庫)
若竹 七海
光文社

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『イギリス・ウェールズ北西部・彼の地の伯爵は長年「バベルの塔」建設に取り憑かれていた。六十年の歳月をかけて完成した日、悪夢の惨劇が―(表題作)。残業の夜、男は急停止したエレベーターに閉じこめられてしまう。中にはもう一人、髪の長い女が。そのビルには幽霊が出るという噂があって…(「上下する地獄」)。鮮やかなプロットが光る単行本未収録作十一編。 』


久しぶりの若竹七海さん。
積読消去。

寄せ集めの短編集なので、取りとめない感じはやむを得ないだろう。
なんという感動もなく読み終えてしまった。

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自宅にて急逝

2010-07-26 | 海外ミステリー
自宅にて急逝 (ハヤカワ・ミステリ 492)
クリスチアナ・ブランド
早川書房

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『白鳥の湖邸と呼ばれる富豪サー・リチャードの豪勢な邸では、亡妻セラフィタを記念してのハウスパーティが例年通り開かれようとして、親族の者が続々と集まってきていた。医者をやっている孫のフィリップ・マーチ夫婦は一人娘を連れてくるし、腹違いの孫娘で新聞記者をしているクレアも、サー・リチャードの顧問弁護士ガードと恋仲の孫娘ピータもやって来た。表面はいかにも和気藹々の家族懇親会だが、どこか不気味な暗流が、最初から底を流れていたのだ……。
そして一夜明けた朝、白鳥の湖邸の離れ家で、老卿はものいわぬ骸となって発見された。普段から弱かった心臓にアドレナリンによるショックを与えられたのだった。へロンズフォード署の老練警部─ケントの鬼といわれ、この一族とは個人的に何十年来の付き合いのあるコックリル警部が招かれ、捜査を開始したが、事件は以外に手ごわかった。その日屋敷にいた人々の全てが、大なり小なりの動機を持っていた。妾から直った正妻のベラは遺産の配分に不満だったし、自称”精神異常者”の末孫をはじめ、孫たちもそれぞれ離婚問題や恋愛問題など、様々な厄介ごとを抱えていたのだ……。 イギリス女流第一人者のブランドが、お馴染の状況設定のうちに得意のウィットと皮肉を縦横に駆使して展開する、ユーモアあふれる本格ミステリ。』


超久しぶりのクリスチアナ・ブランド。
本格好きとしては読んでいなければならなかったはずだっが、コックリル警部のキャラに興味が持てなかったのだろう。
本書もコックリル警部のいやらしさが鼻に付く。

密室トリックも古畑任三郎ばりで笑った。

舞台は1944年のUKケント州。当時の様子などは興味深い。
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ライトニング

2010-07-24 | 海外ミステリー
ライトニング (文春文庫)
野村 芳夫,ディーン・R・クーンツ
文藝春秋

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『いまは流行作家としてときめくローラ・シェーン、かつては孤児院で辛酸をなめた薄倖の美少女だった。これまでの生涯、何度か人生の危機や事故に見舞われそうになったが、そのつど、どこからともなく立ち現われて危難から救ってくれた“騎士”がいた。そのたびに、空には閃光が…。ジャンルを超えた傑作スーパー・スリラー。 』


田中芳樹氏が「クーンツは、後味の悪さと文学性の高さを混同するようなことはありませんからね」と著作の登場人物に語らせているのを読んだときから気になっていたクーンツ。
やっと読む機会を得て…。

クーンツには『ベストセラー小説の書き方』という著作もある。
そういう本を書くことができる資格は十分あると思う。
エンタテインメントとして優れているのは確か。
本書、SFであり、ロマンス小説であり、ホラーであり…
このジャンルをあっさり超えているところがクーンツなんだろうなぁ。
私の好みからすると、本書はちょっとロマンス小説に偏っている感も無きにしも非ずだけどね。

タイムトラベルのパラドックスをパラレルワールドとしてあっさり生かしてしまっているところが、完全なSF小説にはなりえないところかな。


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告白

2010-07-22 | 国内ミステリー
告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
湊 かなえ
双葉社

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『「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!“特別収録”中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。 』


「このクラスの生徒に殺されたのです」
松たか子のこのTVCMのセリフが気になったので読んでみた。

つぎはぎだらけの安普請。
医学的にも科学的にも心理的にもムリばかり。
ムリを通そうにも登場人物すべてが尖鋭的で、少しも共感できないのが致命的。

なんでこれがこんなにもてはやされるのだろう。
湊かなえさんの今後が心配になる。


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殺人四重奏

2010-07-19 | 海外ミステリー
殺人四重奏 (創元推理文庫)
ミッシェル・ルブラン
東京創元社

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『人気絶頂の映画女優シルヴィーが殺された。報せをうけた映画監督、脚本家、俳優たちの表情は硬い。素人から、瞬くうちにスターの階段を駆けあがったシルヴィー。傷つかずにやりすごせた者など、はたしていたのか? かくて、殺したのは自分だと皆が言う、巧緻な物語の幕があがる。フランス推理小説大賞受賞、華麗な技巧の傑作。』


大昔の名作らしいが知らずにきた。

「わらの女」もそうだが、フランスの推理小説ってなぜサスペンスや謎解きよりも心理描写に力を入れるのだろう。
その饒舌さが面倒くさい。

まあ、そこがフランスなのだろうなぁ。
英米とは文化が違う。



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休日には向かないクラブ・ケーキ

2010-07-17 |  コージーミステリー
休日には向かないクラブ・ケーキ (お料理名人の事件簿4) (RHブックス・プラス)
リヴィア J ウォッシュバーン
武田ランダムハウスジャパン

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『海辺にある朝食つき民宿の留守番を任されたフィリス。のんびりと休暇気分で、その朝も美しい景色に一杯のコーヒー、そして釣りを楽しもうとしていた。それなのに桟橋で宿泊客の遺体を発見してしまい、お気楽な留守番は一転!死因が朝食のクラブ・ケーキだと判り、宿泊客が次々とキャンセルする事態に。なんとか混乱を収めようとするも、不愉快な遺族が押し掛けてきたり、料理人に容疑が掛かったり…。B&Bを守るため、フィリスは捜査に乗り出す。 』


もう読まないでいようと思っていたシリーズなのだけれど、なんとなく。

けっこうページターナーで、それなりに面白く読めていたのだけど、最後、犯人像がね、そんな動機では被害者も周囲の人たちもあんまりじゃないかと後味が非常に悪い。

やっぱり止めておいた方が良かったかな。

クラブケーキとは、ケーキの類ではなくて、カニ(=クラブ)のコロッケというか、ミンチカツのお肉のミンチの代わりにカニ肉のミンチを使うって感じ。

夏の前菜 クラブケーキ 田内しょうこの大好き!アメリカのお料理のページ

なかなか美味しそうだけど、日本人にはカニ肉がよほど余って痛みかけたら作ってみるかなって感じかな。





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鎌倉河岸捕物控街歩き読本

2010-07-16 |  佐伯泰英
鎌倉河岸捕物控街歩き読本 (ハルキ文庫 さ 8-34 時代小説文庫)

角川春樹事務所

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『江戸鎌倉河岸を舞台に描かれた大人気時代小説『鎌倉河岸捕物控』シリーズ。原作小説での豊かな水に囲まれた活気溢れる街並は、現代社会が失ったまさにユートピアである。本書は、原作に登場する舞台を辿りながら、江戸から続く名店、名所を豊富な地図で紹介。また、佐伯泰英インタビューや主要舞台を描いた『江戸名所図絵』、江戸の情緒を味わう川と橋のガイドツアーなどを網羅。原作ファン待望の一冊』


TVドラマ「まっつぐ」のイントロでも現代を登場させているが、鎌倉河岸捕物控の舞台の江戸と今を地図上でたどることができて面白い。
ただ、あいにく東京には縁がないので実感が乏しいのが残念。
そのうち江戸でゆっくり遊べる機会でもあれば訪ねてみよう。



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