読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

ボディブロー

2011-02-18 | 海外ミステリー
ボディブロー (ハヤカワ・ミステリ文庫)
マーク ストレンジ
早川書房
『2010年アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀ペイパーバック賞受賞! 正統派スタイリッシュ・ハードボイルド
元ボクサーのジョーはヴァンクーヴァーの高級ホテルで警備責任者を務めている。かつて経営者のレオを何者かの襲撃から護ったのがきっかけだった。ある夜、ホテルでレオの愛人だったメイドが殺される事件が起きる。ジョーは犯人探しを命じられるが、鍵となるレオの過去には濃密な死の香りが満ちていた……。ダークスーツがよく似合う、謙虚でクールなニューヒーロー登場! MWA賞に輝くスタイリッシュ・ハードボイルド 』


帯に「新世代のハード・ボイルド・ヒーローは、心優しき大人の男」とあるがまさにそんな感じ。
往年のハード・ボイルドに慣れた身には、へなちょこで頼りなく思う。
もうちょっと骨のあるカッコイイ男になれそうなのにね。

ミステリ自体も大山鳴動して鼠一匹。
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なぜ「科学」はウソをつくのか

2011-02-09 | その他
なぜ「科学」はウソをつくのか
竹内 薫
祥伝社
『「原発は怖い」「温暖化の原因はCO2」……
科学的に正しいようで、じつはまだわかっていないことは、意外にたくさんある。
ノーベル賞学者を輩出するのに、「疑似科学」がまかり通る日本。
あなたも知らずにダマされている!

科学作家歴20年の間に溜まった、科学に対する不満や怒り、そして疑問の数々。
夢を描いて飛び込んだ科学界で見たドロドロの権力闘争、自らの科学者としての生命を断ち切られた疑似科学問題、偏った説ばかりが報道されるエネルギー問題や環境問題、冤罪を生み出したDNA鑑定と検視による完全犯罪の量産、そしてペットの8割が税金で殺されるというペット殺処分の問題まで――科学の裏側にある「グレーゾーン」を縦横無尽にぶった斬る! 』


もうちょっとえせ科学についてきちんと論理的に反論が詳しいのかと思いきや、科学界で見たドロドロの権力闘争、自らの科学者としての生命を断ち切られた疑似科学問題、偏った説ばかりが報道されるエネルギー問題や環境問題、冤罪を生み出したDNA鑑定と検視による完全犯罪の量産、そしてペットの8割が税金で殺されるというペット殺処分の問題となんだか愚痴を聞かされているような…。
竹内薫さんってこんな人だっけ?

本書後に売れているえせ科学としてはコラーゲンがあげられる。
コラーゲンって単に高タンパクなだけで、体内で消化されたら同じアミノ酸ですよ。
まあ、きちんと食事もしていない(たんぱく質も取れていない)人には"効果"はあるのかもしれませんが。
皮膚に塗っても(覆うという効果はあるかもしれないけれど)吸収したりしませんよ。
マイナスイオンのブームといい、流行らせているのは確信犯なだけに怖い。








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キケン

2011-02-08 |  有川 浩
キケン
有川 浩
新潮社
『成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。彼らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語である。 』


2011年本屋大賞にノミネートされているので、読んだ。
有川浩さん、2冊目。

読み終わった後に振り返るといろいろ欠点は見えるのだけれど、読んでいる間は至極ページターナー。
いいんじゃないかな、それで。

この本は電子書籍に対する挑戦?抵抗?かなとも思う。
最後の黒板は泣けたね。



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パリからのおいしい話

2011-02-08 | その他
パリからのおいしい話 (中公文庫)
戸塚 真弓
中央公論社
『「フランス料理の王様ポ・ト・フ」「食卓のおしゃべりとタブー」「うまいぶどう酒はいい女に似ている」など、フランス在住の著者が綴る美食の国の伝統の味。パリ生活の楽しいエピソードを交え、“暮らしの芸術”としての家庭料理の魅力を語りつくす。 』


フランスの家庭料理ってどんなんかなぁって思って、本書。
時間も手間もかけて、美味しいものを作ってるってわかるのだけど、データが古い上に(1989年)、どうも当時でさえここまで作る人は少ないみたい。

グラタン・ドーフィノア、どこかのレストランで肉料理の付け合わせになってて気に入ったのだけど、これがフランスでは家庭料理だって知ってうれしかった。
ちゃんと作り方が書いてあったので、こんど作ってみよう~っと!

元々は何しにフランスにいらしたんでしょうね。



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よろず占い処 陰陽屋へようこそ

2011-02-05 | その他小説
よろず占い処 陰陽屋へようこそ (ポプラ文庫ピュアフル)
天野 頌子
ポプラ社
『母親にひっぱられて、中学生の沢崎瞬太が訪れたのは、王子稲荷ふもとの商店街に開店したあやしい占いの店「陰陽屋」。店主はホストあがりのイケメンにせ陰陽師。アルバイトでやとわれた瞬太は、じつはキツネの耳と尻尾を持つ拾われ妖狐。妙なとりあわせのへっぽこコンビがお客さまのお悩み解決に東奔西走。店をとりまく人情に、癒やされるほのぼのミステリ。単行本未収録の番外編「大きな桜の木の下で」収録。 』


めったにリアル本屋では買わないのに、ついジャケ買いしてしまった(・・;)

キツネの耳と尻尾を持つ拾われ妖狐より周りの大人の方が変ってどうよ?(笑)

この設定をうまく生かして連作を続けられたら面白いんじゃないかなぁ。
彼ら自身の謎も解けていくんでしょうしねぇ。



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新参者

2011-02-03 |  東野圭吾
新参者
東野 圭吾
講談社
『日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。 』


今さら読むのもなんだが、東野ファンの息子がわざわざ持ってきて貸してくれたので…

日常の謎を短編で解きながら、連作で殺人事件の解決も図るというなかなか美味しいつくり。
ただ、まあ、ちょっとばかりやりすぎ感が漂う…

最近下町や江戸時代を舞台にした人情話が増えた気がするのは、そういうものを欲しがっている? 
欲しがっているだけじゃなくて、少しずつ人が近づけばいいのにね。




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嘘つきアーニャの真っ赤な真実

2011-02-01 | その他
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
米原 万里
角川書店
『一九六〇年、プラハ。小学生のマリはソビエト学校で個性的な友だちに囲まれていた。男の見極め方を教えてくれるギリシア人のリッツァ。嘘つきでもみなに愛されているルーマニア人のアーニャ。クラス1の優等生、ユーゴスラビア人のヤスミンカ。それから三十年、激動の東欧で音信が途絶えた三人を捜し当てたマリは、少女時代には知り得なかった真実に出会う!大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。 』


米原万里さんのことはTV番組のコメンテーターでお顔を見たことがあるくらいで、ロシア語通訳であられたことも知らなかった。
彼女のお父さんは戦中戦後共産党の地下活動をされていたくらいの筋金入りの共産党員で、1959年各国共産党の理論情報誌『平和と社会主義の諸問題』編集委員に選任され、編集局のあるチェコスロバキアの首都プラハに赴任することとなり、彼女も9歳から14歳までの5年間、現地にあるソビエト連邦外務省が直接運営する外国共産党幹部子弟専用のソビエト学校に通い、ロシア語で授業を受けた。
本書、その当時の様子を書かれたのかと思って読み始めたのだが、もちろん当時のエピソードもあるのだが、当時の親友ギリシャ人のリッツァ、ルーマニア人のアーニャ、モスリム人(ユーゴスラビア、ボスニア)のヤースナの3人を探し歩き、消息を確かめた記録である。

共産主義がユートピアであるかのような幻想を持った時期に、多感な少女時代をプラハの特殊な学校で送る…想像を絶する体験だが、その後のソ連の崩壊からのちの現状にも生の声で触れられていて、大変に興味深い。

ルーマニア、チャウシェスク政権が倒れてめでたしめでたしであるかのような印象を持っていたが、チャウシェスクのみを排除して首をすげかえただけだったとは知らなかった。
いいわけになるが、日本での報道ではそういう風に受け取るしかないだろう。

本書、1冊分のページ数で、プラハ時代の思い出と、30年後3人の消息を追いかける記録を書くのは紙数が足りない。
もっと詳しく書いてほしかったなと思う。

標題になっているルーマニアから逃げ出した嘘つきアーニャが、今でも嘘つきなんじゃないかと思ってみることはなかったのだろうか。
残念ながらもう聞くことはできない。


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