読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

○に十の字 新・古着屋総兵衛: 新・古着屋総兵衛第五巻

2012-11-30 |  佐伯泰英
○に十の字 新・古着屋総兵衛: 新・古着屋総兵衛第五巻 (新潮文庫)
佐伯泰英
新潮社
『坊城桜子を伴って京を目指す総兵衛一行が鳶沢村に逗留中、薩摩の密偵が捕らえられた。総兵衛の特殊な縛めにより、苦悶の末薩摩忍び北郷陰吉は転んだかに見えた。陰吉を加えた一行は一路、西を目指し始めた。一方、江戸では、おこものちゅう吉が湯島天神の床下から忽然と姿を消し、天松は懸命に捜索する……。総兵衛一行の東海道西上の旅路を薩摩の魔の手が襲撃する疾風の第五巻。 』


割と平穏。

お姫さまがこんなに歩けるのかなぁ。

12月20日と明けて1月10日に磐音さまの新作が続けて出るのだそう。
読めるのはうれしいが、いいのだろうかという気持ちも。


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天平グレート・ジャーニー

2012-11-29 | 歴史小説・歴史
天平グレート・ジャーニー─遣唐使・平群広成の数奇な冒険
クリエーター情報なし
講談社
『天平5年(733)の遣唐使は数ある遣唐使のなかでも数奇な運命をたどったことで知られます。行きは東シナ海で嵐に遭い、なんとか4隻すべてが蘇州に到着できたものの、全員が長安入りすることはかないませんでした。それでも玄宗皇帝には拝謁でき、多くの人士を唐から招聘することにも成功、留学していた学生や僧も帰国の途につきました。
しかし……。
4隻の船のうち第1船だけが種子島に漂着、第2船は広州まで流し戻されて帰国は延期、第4船に至ってはその消息は杳として知れません。そして第3船。この船は、南方は崑崙(いまのベトナム)にまで流され、115人いた乗員は現地人の襲撃や風土病でほとんどが死亡、生き残ったのは4人だけだったと史書には記されています。そのひとりが本書の主人公、判官の平群広成なのです。
広成たちはたいへんな苦労の末に長安に戻り、さらに北方は渤海国を経て帰国します。そのとき広成はなぜか天下の名香「全浅香」を携えていたといいますが、それはなぜか?
若き遣唐使の目に世界はどう映じたのか? ふたたび日本の土を踏むまでに何があったのか? 阿倍仲麻呂、吉備真備、山上憶良、玄宗皇帝らオールスターキャストの学芸エンターテインメント。読んで損はさせません! 』



万葉学者の上野誠氏が、フィクションを、それもグレートジャーニーなどという題名の本を書かれたことに驚き、さっそく読んでみた。
史実の間隙をフィクションで埋めて、思った以上に面白い物語に仕上がっている。

遣唐使がかなり危険な航海をしていたことは知られているが、なかでも本書の主人公・平群広成の運命たるや。
遣唐使で有名なのは阿倍仲麻呂、下道真備(吉備真備)、玄妨くらい?
時の皇帝は玄宗皇帝、天皇は聖武天皇、新発見の井真成に、山上憶良、藤原仲麻呂、鑑真等を加え、同時代であったことを実感させた。
もちろん小説家ならもっと肉付けできるのだろうが、素直に読みやすく、よいと思う。
上野誠氏、今後もフィクションも書かれるかな。
ノンフィクションではもどかしい部分を描ければ面白いのではないかな。



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和菓子のアン

2012-11-23 | 国内ミステリー
和菓子のアン (光文社文庫)
クリエーター情報なし
光文社
『デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは? 読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー。 』


2011年読書メーター「心に残った本」第1位。

登場人物がみないい人で、気持ちよく読了。
和菓子について書かれた小説は確かに少ないかもしれない。
著者の慧眼に感謝。


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春の珍事(鎌倉河岸捕物控 21の巻)

2012-11-21 |  佐伯泰英
春の珍事 (ハルキ文庫 さ 8-38 時代小説文庫 鎌倉河岸捕物控 21の巻)
佐伯 泰英
角川春樹事務所
『桜の季節を迎えた江戸。金座裏では宗五郎一家の飼い猫・菊小僧が姿をくらます騒ぎが起きていた。そんな最中、今度は同心の寺坂穀一郎が、失せ人探しへの協力を要請しにやってきた。畳奉行早乙女家の次男・芳次郎が、徒目付神藤家のお彩との祝言を前に突如失踪したというのだ。かつてお彩が婿にとった先の二人は急死しており、芳次郎の身にも何かが―――。二つの失踪事件を追う政次たちの前に、さらなる衝撃の事実が立ち塞がる! 大好評書き下ろし時代長篇、待望の最新刊。 』


いつもと趣きの違う失せ人探しで長々と引っ張ったのだけど、終わりはバタバタといつもの鎌倉河岸に戻りました。メデタシ、メデタシ。

菊小僧がなんでついでに失踪騒ぎを起こさせられていたのか、単なる話のマクラか、次巻以降への伏線か。






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倭人伝、古事記の正体 卑弥呼とヤマト王権のルーツ

2012-11-20 | その他
倭人伝、古事記の正体 卑弥呼とヤマト王権のルーツ (朝日新書)
足立倫行
朝日新聞出版
『邪馬台国、出雲、ヤマト王権―最も新しい仮説を追って日本の原点を見た!対馬・壱岐で、大海を自在に渡った島びとの繁栄を確かめ、玄界灘沿岸では、女王国の中核の国ぐにの生活をしのぶ。火の国九州を、謎を解き明かすべく南へ北へ。さらには神話の舞台出雲から、「まほろば」ヤマトへ。ノンフィクション作家が、日本のルーツに肉薄する。 』

古代史や考古学の専門家でもない著者が、専門家にインタビューして書いた本なのだが、せいぜい新書で出ている内容でその専門家を恣意的に選んでいるわけで、自分としての正解も感覚で選ぶ。
「は?」「え?」満載なのだが、学校を出てから古代史にはマッタク興味がなかった御仁にはそれなりの情報が与えられていいのかも。
表題「倭人伝、古事記の正体 卑弥呼とヤマト王権のルーツ」に対してなんらかの知見が得られているのかと思って読むとバカをみる。

こんなものを読まなくても、百家争鳴様々な本が出ているわけだからそちらを読めばいいのでは?



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クッキング・ママと仔犬の謎

2012-11-11 |  コージーミステリー
クッキング・ママと仔犬の謎 (クッキング・ママ) (集英社文庫)
ダイアン・デヴィッドソン
集英社
『ケータリング業を営むゴルディの助手で友人のヨランダの家が放火され全焼した。同居していた大おばともども身を寄せた私立探偵アーネストの家も不審火に遭い、探偵本人も射殺される。途方に暮れたヨランダたちは、なぜだか探偵の家にいた9匹もの仔犬を連れて、ゴルディの家へ移り住むが、今度はゴルディの家に謎の侵入者が現れて…。料理家探偵の推理が光る大好評レシピ付きミステリー第16弾。』


なんだかねぇ、めんどくさい。
いろいろ人間関係が錯綜して、で、結果、大した犯人でもなく、大したミステリでもなく…。
美味しそうなお料理も少なかったし。



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凸凹サバンナ

2012-11-05 | 国内ミステリー
凸凹サバンナ
玖村 まゆみ
講談社
『法律事務所を開業したばかりの田中貞夫。集まってくる依頼は、どれもが一筋縄ではいかないものばかり。そして、実は田中にも―。掟破りのリーガル・ミステリー。 』


前作乱歩賞受賞『完盗オンサイト 』とはまた違った味わい。
確かに掟破りのリーガル・ミステリーだけど、嫌いじゃない。
本作で掟破りだとばれちゃった後の、続編を読みたい。
みんないい人たちだもの。



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舞い降りた天皇 上・下

2012-11-04 | 時代小説
舞い降りた天皇(上)
加治 将一
祥伝社
『アマテラスとその弟スサノオは、新羅から来て出雲を征服した。ではなぜ出雲は「山陰」とされ、日本の歴史から封殺されたのか。出雲大社に祀られるオオクニヌシが本殿正面を向いていないのはなぜなのか―歴史小説家・望月真司は日本の、いや天皇のルーツを求めて旅立った。「天津神」と「国津神」に大別される日本の神々。その意味することは何か?「スメラ」(神聖な)「ミコト」(御言葉)=「スメロギ」が、なぜ天皇を指すのか?「邪馬台国」は本来「邪馬壹国」だ。誰が何のために「壹」を「台」に書き換えたのか?福岡にある「細石(さざれいし)神社」と「君が代」の関係は?謎に挑む望月の前に「縄文倭人」を名乗る一団が現われて言った。「我々は天皇の故郷を知っている」…。驚天動地の古代史ロマン。 』


舞い降りた天皇(下)
加治 将一
祥伝社
『倭国は卑弥呼の時代から、呪力で国を治めてきた。女王・卑弥呼亡き後、祭祀を握った最高司祭者が初代天皇「X」だ。「X」とは何者なのか―歴史小説家・望月真司の古代史解読が進む。『魏志倭人伝』が距離表示を使い分ける理由、「八咫の鏡」を思わせる銅鏡が出土した北九州の遺跡、天皇の“指名権”を持ち、神武とゆかりの深い宇佐神宮。朝廷をも牛耳った渡来人・秦氏。そして京都と奈良に分祀された皇祖神の源流…。点と点は、朝鮮半島と北九州の間に浮かぶ二つの「島」で結ばれた!日本はいかにして誕生したのか。天皇「X」はどこから来たのか。いま、すべての秘密が明らかになる。 』


望月なる作家が命を狙われたり、サンカが現存してそこここに立ち現われたり、やたらに殺されたりする部分のフィクション性が稚拙で、そこに目くじらを立て始めるととても読み終われないだろう。
古事記や日本書紀の深読み、ひいては魏志倭人伝の深読みの部分はそこそこ面白かったのだが、魏志倭人伝を途中まで金科玉条に読んで行くのに、終わりになって偽の情報を与えたように理解するのは何故なのだろう。
この手の読みからすると、女性天皇を認めようとする動きはどういう勢力のどういう陰謀なのだと判断できるのかしらね。





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