読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

二都騒乱: 新・古着屋総兵衛 第七巻

2013-11-30 |  佐伯泰英
二都騒乱: 新・古着屋総兵衛 第七巻 (新潮文庫)
佐伯 泰英
新潮社
『京の錦市場で忽然と姿を消した桜子としげの消息は依然として知れないままであった。総兵衛は御堂に籠もりひたすら思念を送り続ける。じりじりとした時間が過ぎていく中、総兵衛の奇計に薩摩の密偵が二人引っ掛かったのだが……。一方、江戸では、大黒屋へとつながる秘密の地下道を探り当てた元同心池辺三五郎が不穏な動きを見せ始めた。京と江戸、切迫する二つの危難、会心の第七巻。 』


佐伯さんも書くのめんどくさくなってきた?
新・古着屋総兵衛のハナシの落とし所は奈辺においているのだろう。


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インフェルノ

2013-11-30 | 海外ミステリー
インフェルノ (上)
ダン・ブラウン
角川書店

インフェルノ (下)
ダン・ブラウン
角川書店
『前代未聞、波瀾の幕開け 病院の集中治療室で目を覚ましたラングドンは、まる2日間の記憶を失っていた。窓の外の眺めから、イタリア中部の都市フィレンツェであることに気づくが、頭部に負った傷や、自分が病院のベッドにいる理由を思い出すことはできなかった。そして、担当の医師が武装した襲撃者に撃たれるところを目撃してしまう。ラングドンは、美人の女性医師シエナ・ブルックスの手引きで、命からがら病院を脱出する。  謎の襲撃に続き、無人偵察機による探索、軍警察までが不穏な動きをするなど、何者かがラングドンを探し出そうとする。シエナは彼のジャケットの隠しポケットに高性能バイオチューブが入っているのを発見する。内部には、高性能のプロジェクターが詰め込まれており、壁に映し出されたのは、ダンテの『神曲』〈地獄篇〉へのオマージュとして捧げられたボッティチェルリ作の「地獄の見取り図」だった。  その謎を探究するうち、ラングドンはフィレンツェの象徴ともいうべきヴェッキオ宮殿にたどり着き、美術館の展示室からダンテのデスマスクが盗まれたことを知る。美術界の重鎮が命がけで託した手がかりを頼りに、ラングドンは消えたマスクの行方を追う……。』


確かに優れたページターナーで一気読みせざるを得ないわけではあるけれど、マーケティング的に上手いなという印象が強く残り、ダ・ヴィンチ・コードを読んだ時のような衝撃は得られない。
イエス・キリストの聖杯の謎は知りたいが、残念ながら未知のウィルスに強い関心を持つことはできないのである。
また、ラングドンが誰を信用し、誰を敵と思うかの根拠が薄く、読者は誰をも信用できないのでちっともどんでん返しにならない(訳のせいかもしれないが)

この未知のウィルス、本書では劇場型だけれど、既に知らない内に人類が感染している可能性もあるわけで、私はそれを否定したいと思わない。

フィレンツェ以外にどこが登場するかということはネタばれになるので書かないが、観光名所紹介という意味で至極秀逸。
行きたいよねぇ。



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読み出したら止まらない! 海外ミステリー マストリード100

2013-11-28 | 海外ミステリー
読み出したら止まらない! 海外ミステリー マストリード100 (日経文芸文庫)
杉江松恋
日本経済新聞出版社
『古今東西あまた存在するミステリー。何を読めばいいのかわからない! 買って損せず、読んで満足できるのはどの作品?今もっとも信頼できる書評家が自信をもってお薦めする、ファン必読の海外ミステリー100作! 』


海外ミステリーの"マスト"リードです。
杉江松恋さんはどんな本を薦めていらっしゃるのか覗き見。

出版年代順に並べているところが新色。
読んだことのある本はどういう薦め方になっているのか気になり、読んだことのない本はそのお薦めによって読みたくなったり、それでも食指が伸びなかったり。

読書というものを海外ミステリーから始めたも同然のような私にはわからなかったけど、海外ミステリーはけっこうマニアックな世界のようで、本書で少しでもファンが増えるとうれしい。


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成長から成熟へ

2013-11-28 | その他
成長から成熟へ さよなら経済大国 (集英社新書)
クリエーター情報なし
集英社
『六〇年にわたり広告の最前線に立ち会った著者が語るその内幕と功罪。そして成長至上主義が限界を迎えたいま、経済力や軍事力のモノサシで測れない成熟した社会のために広告ができることを提言する。

目次
プロローグ 世界は歪んでいる
第一章 計画的廃品化のうらおもて
第二章 差異化のいきつく果てに
第三章 生活大国ってどこですか
エピローグ 新しい時代への旅
あとがき    』


朝日新聞にコラム(CM天気図)を書かれるようになってからの言説は気にかけていたが、1940年代からの広告という窓から見える世評(計画的廃品化等)がとても興味深く、誰にでも理解できる言葉で伝えようとされていることに感服した。
今の日本が歪んでいる、経済成長、経済成長と連呼されてもむなしいと普通の日本人は思っている。感じている。
成長より成熟、言い得て妙。

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北条早雲 - 青雲飛翔篇

2013-11-27 | 時代小説
北条早雲 - 青雲飛翔篇
富樫 倫太郎
中央公論新社
『伊勢新九郎(後の北条早雲)は、叔父との養子縁組のため備中荏原郷から都へ向かう。そこで見た極楽と地獄が同居しているような光景に、「都には魔物が棲んでいる」と恐れる新九郎。室町幕府の役人となり、ある役目を果たすため向かった駿河では、名将・太田道灌と出会う。「戦を好まぬ」という生ける伝説の姿を知り、新九郎は己の生き方を悟る―。北条早雲の知られざる前半生がここに! 』



北条早雲を初めて知ったのは富樫倫太郎さんの「早雲の軍配者」だったのだから、本書は待ってました!と言いたくなるところなのだが、まだ緒の青雲飛翔篇だからかもしれないが主人公に魅力がなく、面白みに欠ける。
早雲については史実はよくわかっていないわけで、エピソードをでっち上げるしかないわけなのだが、どうもウソ臭く感じられるせいもあるのだが。
今後一生を描いていくのだろうが、全巻そろって加筆の入った段階で読む方が無難かもしれない。


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ザ・タイガース 世界はボクらを待っていた

2013-11-26 | その他
ザ・タイガース 世界はボクらを待っていた (集英社新書)
磯前 順一
集英社
『ザ・タイガースは1960年代後半の音楽ブーム「グループ・サウンズ(GS)」を牽引したトップグループ。
本書は、ジュリーこと沢田研二をはじめとしたメンバー達の上京からグループ解散までの約5年にわたる全軌跡を、膨大な資料を駆使し活写する。
彼らが活躍した背景には、ザ・ビートルズ来日、ヒッピームーブメント、ベトナム反戦運動といった出来事や高度成長期を迎えて大きく変わっていく日本の姿が重なる。
ザ・タイガースの想い、苦悩、そしてあの時代がよみがえる、渾身の一冊。』


宗教・歴史研究をされている1961年生まれの磯前順一さんが何故ザ・タイガースを調べようと思ったのか、そこは書かれていない。
当然リアルタイムで経験があったわけでもないようで、ほぼ資料の切り貼りで1冊終わっていて考察がなく、今までに公になっていない部分について切りこんだわけでもないのが残念。
ただ当時ファンではなかったのに2013年再結成コンサートに行っていいのかという気はした。
そういう後ろめたさを感じさせたのは失敗なのでは?


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ヘッドハンターズ

2013-11-25 | 海外ミステリー
ヘッドハンターズ (講談社文庫)
ジョー・ネスボ
講談社
『名うてのヘッドハンター、ロジャー・ブラウンは、美しい妻のために豪邸を買いあたえ、画廊を経営させていた。しかし、巨額の赤字を埋めるために彼はひそかに絵画の窃盗に手を染めていた。そこに、幻の名画をもっているという精密機器メーカーの元CEOが現れるが…。2008年度ノルウェーブッククラブ最優秀小説賞受賞。 』


プロットは面白そうだったのだけど、なし崩しにスプラッタ&ウ○コまみれ。
動機の割に結果が重大(何人殺したか)なのに、主人公もその美しい妻も、被害者も気にしていない。
これってユーモア小説のつもり?

ジョー・ネスボ、ノルウェーNo.1だという触れ込みなので期待したのだけどな。


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キウイγは時計仕掛け

2013-11-21 |  森博嗣
キウイγは時計仕掛け (講談社ノベルス)
森 博嗣
講談社
『建築学会が開催される大学に届いた奇妙な宅配便。中には、γと刻まれたキウイにプルトップが差し込まれたものがたったひとつ、入っていた―。荷物が届いた日の夜、学長が射殺された。学会のため当地を訪れていた犀川創平は、キウイに刻まれたギリシャ文字を知り、公安の沓掛に連絡する。取材にきていた雨宮純、発表のため参加の加部谷恵美、山咲早月。ほか、海月及介、国枝桃子、西之園萌絵らも集う邂逅の一巻。』


S&Mが登場すると知ったので読んでみた。
Gシリーズを読んだことがなかったわけではないのだけれど、意味不明。
本書は単独では成立し得ないらしい。
というか森博嗣は未だミステリィ作家なのか?

建築学会が、昔々私が発表してたころと変わっていない様子が興味深かった。


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勘三郎伝説

2013-11-21 | 歌舞伎
勘三郎伝説
関 容子
文藝春秋
『「銀の薔薇を百本贈るよ」――約束は太地喜和子の通夜で果たされた。
「役者の仕事って水の上に指で字を書くようなもの。書いたそばから空しく消えてしまう」――。芝居の世界に身を捧げ五十七歳で早世した稀代の名優・十八代中村勘三郎。初舞台から見守り、親交を結んできた著者だけが知る初恋の真実、芝居への情熱、豊かな人間関係……。人を愛し、芝居を愛したその生涯を豊富なエピソードを散りばめながら描く。

第一章 初恋の人に銀の薔薇を――「どこにいても毎日会おう」北海道でも九州でも
第二章 勘三郎スピリットと仁左衛門――実の兄とも慕った松嶋屋との友情
第三章 超多忙な天才子役――学校、芝居、テレビ、ラジオ、映画に稽古の毎日
第四章 中村屋極付『連獅子』誕生秘話――先代と。息子たちと。しかし果たせなかった「孫獅子」との共演
第五章 命あってのもの――「子どもたちを頼むよな」姉・波乃久里子に託した日
第六章 二十二歳下でも海老蔵は友だち――アリゾナの別荘に、稽古に押しかけた弟分
第七章「わたしの若い友人」と書く作家――相次いで逝くことになる丸谷才一から学んだこと
第八章 新しい世界への挑戦――井上ひさしに執筆を頼んでいた「大悪人」の役とは?
第九章 夢の地図――琴平、赤穂から英語のせりふに挑んだニューヨークまで
第十章 勘三郎の出会った人々――ピエール・カルダン/ロバート・デ・ニーロ/宮沢りえ/杉村春子/勝新太郎/三木のり平/古今亭志ん朝
第十一章 思い出走馬灯――愛らしかった『娘道成寺』から幻と消えた『助六』計画まで 』


申し訳ないが、関さんも老いたなという印象。
『中村勘三郎楽屋ばなし』等のころは真摯で、謙虚だったのだけどなぁ。
これまでの本で使わなかったエピソードをつなぎ合わせただけ。

好江さんも近々本を出されるようですね。
うーーん。

私自身は決して勘三郎さんの大ファンではなかったが、今の歌舞伎界になくてはならない人だったのは確か。
喪失感はまだ癒せていない。
若手の奮起を望む。

太地喜和子さんは決して初恋の相手じゃないと思うけどね。
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北天の馬たち

2013-11-20 | 国内ミステリー
北天の馬たち (単行本)
貫井 徳郎
角川書店
『毅志は、横浜の馬車道近くで、母親と共に喫茶店「ペガサス」を営んでいる。ある日、空室だった「ペガサス」の2階に、皆藤と山南というふたりの男が探偵事務所を開いた。スマートで快活な彼らに憧れを抱いた毅志は、探偵仕事を手伝わせてもらうことに。しかし、付き合いを重ねるうちに、毅志は皆藤と山南に対してある疑問を抱きはじめる…。 』


久しぶりの貫井さん。
プロットを見て期待したのだけど・・・。

ハードボイルドとしてはぬるく、ミステリーとしては許されまい。

細部の詰めがゆるく、ところどころに疑問点が。(それでは本筋に集中できない。読書としては最悪。あ、最悪ではないか(笑))
ひとつ、名門私立小学校でランドセルを自由に選ばせるところはたぶん無いと思うが、あったとしてその学校に特定する意味はないだろう。

読み終わって、やれやれ、終わったって思うってどうよ?

図書館で待ち人が多かったので買ったのだけどな。
おとなしく待っておけばよかった。



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