読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

知りすぎた犬

2012-08-29 | 海外ミステリー
知りすぎた犬 (創元推理文庫)
キャロル・リーア・ベンジャミン
東京創元社
『たったひと言の遺書を遺して、若く美しいリサは窓から飛び降りた。娘を溺愛していた両親は納得がいかず、私に調査を依頼してきた。自殺だとしたら、どうして愛犬を見捨てることができたのか?殺されたのなら、なぜ忠誠心が強く勇敢な秋田犬が彼女を守らなかったのか?私は秋田犬を預かっているリサの太極拳の師匠に会いに行くことにした。コンビ探偵アレグザンダー&ダシール。 』


続けて第2作を。
打って変わって、ネガティブ。
で、結局なんで秋田犬はリサを守れなかったの?
ダシール好きなんだけどなぁ。
キンジー&ヴィクの系列で行くのは著者にとって重荷かもしれない。


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バセンジーは哀しみの犬

2012-08-28 | 海外ミステリー
バセンジーは哀しみの犬 (創元推理文庫)
キャロル・リーア・ベンジャミン
東京創元社
『私の名前はレイチェル・アレグザンダー。私立探偵。相棒のダシールは筋肉質の闘犬だ。そんな私たちのもとに、友人を殺した犯人捜しの依頼が舞い込んだ。被害者はゲイの画家で、警察は同性愛者への虐待事件と見ているらしい。だが被害者の愛犬が消えていて、犬の利権がらみの可能性もあるという…。シェイマス賞最優秀処女長編賞受賞。コンビ探偵アレグザンダー&ダシール開幕。 』


ココの系列なのかと思ったら、キンジー&ヴィクの系列だった。
これが処女作だそうで、ゲイの世界、画家~画廊の世界、ドッグコンテストの世界、ブリーダーの世界、セラピードッグの世界…盛り込み過ぎかとも思うけれど、なかなかうまく処理。
けっこう将来有望かな。
訳はイマイチ。









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アマテラス―最高神の知られざる秘史

2012-08-27 | 歴史小説・歴史
アマテラス―最高神の知られざる秘史 (学研新書)
斎藤 英喜
学研パブリッシング
『天皇家の祖神アマテラスとはいかなる神なのか?古代神話が語る「戦う女神」「岩戸ごもりの太陽神」は、やがて「天皇を祟る神」となり、ついには仏と合体して秘儀のための「蛇体本尊」にまで姿を変じていく―最高神の知られざる秘史を読み解く。 』



しばらく睡眠薬代わりになっていたのだが(苦笑) ようやく読了。
古事記に描かれているアマテラスが伊勢神宮に祀られているというくらいの認識しかなかったのだが、途中の変遷は興味深かった。
とくに中世伊勢神道は驚き、宗教が自然発生だなんて思うのはあまりに無防備な考え方だなと…。



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シェイクスピア・シークレット

2012-08-25 | 海外ミステリー
シェイクスピア・シークレット 上
ジェニファー・リー・キャレル (著), 布施 由紀子 (翻訳)
角川書店(角川グループパブリッシング)
『ロンドン、グローブ座。『ハムレット』の稽古中だった演技監督ケイトの元に、三年前に決別した恩師であるシェイクスピア学者・ロズが突然訪れる。とても重要なものを見つけたから、ケイトの助けがどうしても必要だという。改めて会う約束をし、小さな箱を預かったケイト。しかし、ロズは同日夜、グローブ座で死体となって発見された。首には針のあと。まるで首から毒薬を注入されたハムレットの父王のように…。箱の中にはヴィクトリア朝のブローチと、一六二三年に刊行されたシェイクスピア戯曲集の初版本についてのメモが入っていた。ファースト・フォリオ、それはオークションに出せば何億もの値がつく、世界で最も貴重な書籍だ。ロズが追っていたのは、これなのか?―400年の時を経てヴェールを脱ぐ、世界文学史上、最も偉大な作家の真実。謎とトリビア満載、驚愕のノンストップ歴史ミステリ。 』


シェイクスピア・シークレット 下
ジェニファー・リー・キャレル (著), 布施 由紀子 (翻訳)
角川書店(角川グループパブリッシング)
『ハーヴァード大のロズの研究室へ向かったケイトは、メモに遺されたヒントを次々たぐり寄せ、十九世紀に書かれた一枚の手紙を発見する。そこには、採鉱師がある原稿を見つけたと記されていた。タイトルは『カーディニオー』。それは、シェイクスピアの幻の戯曲…『ドン・キホーテ』を元に執筆されたが、二度上演されただけで原稿は残っておらず、歴史上から消えてしまった作品だった。ファースト・フォリオが何億なら、『カーディニオー』が見つかったとなれば、その価値は計り知れない…さらに手掛かりを追ううちに、驚愕の真実が浮かび上がる。シェイクスピアとは、皆に知られている人間ではなく、全く別の人物だというのだ。果たして幻の戯曲は発見されるのか?シェイクスピア作品の本当の作者の正体とは?―驚きと興奮、刺激に満ちあふれた、エンタテインメント巨編。 』


ダヴィンチ・コードの便乗本として出されたのだろうが(2009)、気づかずに初読。
シェイクスピアは誰だったのか?
言われてみるとなるほど当然の疑問だが、なぜかそれも初見。
いろいろな説があるらしい。派閥もあるらしい。

本書はホンモノのシェークスピア研究者が書いたらしいが、妙にご高説を振り回すことなく、上手いエンタテインメントとして仕上がってて、映画化もいいんじゃない?
写楽と同じで、シェイクスピアはシェイクスピアでいいじゃないかと思うけれど、知ってしまうと気にはなる。
来月は『トロイラスとクレシダ』(観劇)


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チューダー王朝弁護士シャードレイク

2012-08-24 | 海外ミステリー
チューダー王朝弁護士シャードレイク (集英社文庫 サ 6-1)
C・J・サンソム (著), 越前 敏弥 (翻訳)
集英社
『16世紀イングランド。国王ヘンリー8世の摂政クロムウェルの命により、弁護士シャードレイクはスカーンシアの修道院で起きた殺人事件の真相究明に向かう。彼を待ち受けていたのは曲者ぞろいの修道士や修道院の暗い秘密……。自身を追い詰める劣等感と戦いつつ奔走する彼だったが、やがて自らの信念を揺るがす衝撃の事実が明らかになる! イギリスで大人気のCWA賞受賞シリーズ第1弾。』


チューダー王朝のイングランドである。
余所の国の歴史をそんなに深いところまで知らなくてもという気もしなくもないが、訳者が越前 敏弥さんなので、それなりに面白いのだろうと思い、読書。
まあ、『薔薇の名前』よりは時代も2世紀ほど下がっているし、1冊だし、そこそこ読めた。
犯人探しのミステリーとしての面白さは期待もしていないが、宗教改革の酷さの片鱗や、主人公弁護士シャードレイクの宗教的な悩みなど読むべきことは多い。
クロムウェルの配下から離れた(であろう)主人公の活躍は続けて読んでみたい。

主人公を身体障害者として設定するのは必要なことだったのだろうか。
昨今、探偵役を精神的または身体的に不幸な境遇に置くことが流行になっているけれど、それが物語に深みを与えるとか思っているのだろうか。
主人公が自分の身体に鬱屈したり、実際痛みを感じたりしているシーンって、面倒なだけなんだけど。


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先生のお庭番

2012-08-23 | 時代小説
先生のお庭番
朝井 まかて
徳間書店
『長崎の出島を舞台に、シーボルトに仕えた若き庭師の奮闘物語。土と草花を通して、日本の素晴らしさを実感できる人情時代小説。』


著者初めての史実に基づいた著作なのだが、たぶん著者自身のシーボルトに対する評価が定まっていないのだろう、中途半端な書き様に終わっていて、読者は当然釈然としない。
シーボルトは本当に親日だったのか、本当はそうではなかったのか。
日本賛歌を謳い上げても言葉だけがどこかむなしい。




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深い疵

2012-08-19 | 海外ミステリー
深い疵 (創元推理文庫)
ネレ・ノイハウス
東京創元社
『ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。凶器は第二次大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者の過去を探り、犯罪に及んだのは何者なのか。ドイツで累計200万部突破の警察小説シリーズ開幕。 』


そう言えば、ドイツのミステリーは読んだことがなかったような気が…。
土地勘がなく、人物名になじみがなく、それなのに登場人物が多く…で、読み辛かったが読了。
未だホロコーストかと思わなくもないのだが、これが現実なのだろう。
ミステリとしては、もう少し深く抉るかと思えばけっこう浅くあっさりで、まあ、好き好き。
個人的には次作を読むぐらいのことはするかな。


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戦後史の正体

2012-08-17 | その他
戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)
孫崎 享
創元社
『日本の戦後史は、アメリカからの圧力を前提に考察しなければ、
その本質が見えてこない。元外務省・国際情報局長という日本の
インテリジェンス(諜報)部門のトップで、「日本の外務省が生
んだ唯一の国家戦略家」と呼ばれる著者が、これまでのタブーを
破り、日米関係と戦後70年の真実について語る。

目次
はじめに
序章 なぜ「高校生でも読める」戦後史の本を書くのか
第一章 「終戦」から占領へ
第二章 冷戦の始まり
第三章 講和条約と日米安保条約
第四章 保守合同と安保改定
第五章 自民党と経済成長の時代
第六章 冷戦終結と米国の変容
第七章 9・11とイラク戦争後の世界
あとがき   』


日本は未だにUSAの占領下にある、これは日々実感することだけれど、日本の戦後史を知ろうとしなかった私にはその仕組みはよくわからなかった。
2003年カナダがイラク戦争への参加を拒否したとき、USAの隣国にあり、USAの属国のように思っていたカナダの態度に驚き、どうしてそんなことができるのか(ちらっと)疑問に思いながら突き詰めなかったのだが、本書で霧が晴れた。
カナダに出来たことがなぜできないのか。
"近いうちに"行われるという選挙では、国民一人一人がきちんと目を見開き、投票行動をとるということが、遠回りなのかもしれないけれど着実な独立への道なのではないかしら。
大手マスコミが叩く方向が正しい道だというリトマス試験紙になってくれそう。


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江戸の人気浮世絵師

2012-08-16 | その他
江戸の人気浮世絵師 (幻冬舎新書)
内藤 正人
幻冬舎
『最先端の美、欲望、風俗を写し取った天才たちのドラマ。
世界に誇れる数多の作品を残した、江戸の浮世絵師たち。だが、当時の彼らの地位は低かった。
波瀾万丈な15人の、作品と生きざま。

江戸文化の華、浮世絵。今でこそ芸術的評価も高いが、当時は庶民の娯楽。絵師の給料は安く、副業として描くのは当たり前、春画で生活をしのいだ者も多い。それでも描きたい絵師たちは、売れるために、「風俗の最先端」を追い求めた。その影響力は大きく、幕府から処罰を受けた絵師もいる。本書では、ブランディングに成功した師宣、万物を描き尽くした超人・北斎、体臭も漂うような妖艶美人画を描いた英泉など、大胆に15人を選出。華やかな浮世絵の背後で繰り広げられた、絵師たちのスキャンダラスな人間ドラマを描く。

*菱川師宣* 春画を、堂々の署名入りで刊行した
*勝川春章* 相撲絵の生みの親で、大名層にもファンを抱えた
*喜多川歌麿*人気のあまり目をつけられ、タブーの作品で手鎖五十日の実刑を受けた
*歌川豊国* 人気絵師ゆえの、醜聞・美聞多し
*渓斎英泉* 妖艶すぎる美人画で有名、私生活も放蕩無頼 』


副題が「俗とアートを究めた15人」
15人となると、ちょっと出て来ない。
ちゃんとした専門家が"下世話に"新書に書いてくださっているので、実に的確で、楽しい。
個々の評論を読むことはあっても、時代順の流れを把握していなかったので、目からウロコ多々。
軽く事典になりそう。
もう少し絵版が多かったらいうことはないのだが、それは望みすぎというものだろう。
15人は、師宣、政信、祐信、春信、重政、春章、清長、歌麿、鳥文斎栄之、写楽、豊国、北斎、英泉、広重、国芳。



内藤 正人氏
1963年愛知県名古屋市生まれ。出光美術館主任学芸員を経て、慶應義塾大学文学部教授・慶應義塾大学アート・センター所長。博士(美学)。専門は日本美術史。著書に『浮世絵の歴史』[共著](美術出版社)、『もっと知りたい歌川広重』(東京美術)、『浮世絵再発見』『江戸名所図屏風』(ともに小学館)、『勝川春章と天明期の浮世絵美人画』(東京大学出版会)など。


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舞台の神に愛される男たち

2012-08-14 | 歌舞伎
舞台の神に愛される男たち
関 容子
講談社
『当代随一のインタビューの名手が、舞台を華やかに彩る13人の名手の肉声に迫る。
生の証言がそのまま戦後舞台史ともなる究極の一冊!

●柄本明 「見せ物」の醍醐味を知る男 
●笹野高史 軽演劇の香りをまとった「うまい」役者
●すまけい カリカチュアの自由人
●平幹二朗 仮面の名優
●山崎努 演じる哲学者
●加藤武 江戸者の武骨と愛嬌
●笈田ヨシ 漂泊の吟遊詩人
●加藤健一 永遠の演劇青年
●坂東三津五郎 歌舞伎DNAへの挑戦者
●白井晃 才能の化学反応を生むコンダクター
●奥田瑛二 美性と魔性のデカダンス
●山田太一 異界への案内人
●横内謙介 扉を開く劇薬売人  』


実際にナマの舞台で拝見した方は少ないけれど、関容子さんのインタビューだもの、必読!
そうそうと頷いたり、へぇと驚いたり…実際の舞台が観たくなって仕方がない。
あちこちアンテナを広げておかなければね。


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