読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

夢幻花

2013-10-22 |  東野圭吾
夢幻花(むげんばな)
東野 圭吾
PHP研究所
『黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。
独り暮らしをしていた老人・秋山周治が何者かに殺された。遺体の第一発見者は孫娘の梨乃。梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、ブログにアップする。ブログを見て近づいてきたのが、警察庁に勤務する蒲生要介。その弟・蒼太と知り合った梨乃は、蒼太とともに、事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出す。西荻窪署の刑事・早瀬らも、事件の謎を追うが、そこには別の思いもあった。
「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と著者自らが語る長編ミステリ。』


東野の作風とは違う雰囲気なのは、元々が『歴史街道』に書かれた作品だったからかもしれない。(全面改訂で原型はほぼないようだが)
因縁話めいたところは気に触るが、実に面白く一気に読んだ。
原発についてただ反対するのではなく将来を見据えた提言は理系作家を標榜する東野さんらしく、このまま研究者すら居なくなる現状は憂うべきものであるとの認識を新たにした。





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離れ折紙

2013-10-21 | 国内ミステリー
離れ折紙
クリエーター情報なし
文藝春秋
『『唐獅子硝子』―遺品整理のお礼にアールヌーヴォー期のガラスレリーフを貰った洛鷹美術館の澤井は、ひと商売思いつく。『離れ折紙』―刀剣収集が趣味の医者・伊地知は、パチンコ屋の徳山から、刀を担保に金を貸してほしいと頼まれるが…。『雨後の筍』澤井の元に、古美術商の坪内が、写楽と並ぶという絵師の上方浮世絵の版木で揃えで持ちこんできた。『不二万丈』―売った贋作がバレて返金を求められた“ふろしき画商”矢口は、浅川美術館の「不二」三連作に目をつける。『老松ぼっくり』―大阪の骨董通りに店を構える立石には、素性不明だが、持ち込むものは逸品ばかりの仕入れ先がいた。『紫金末』―同級生に美人の画商から絵の購入を依頼された澤井は、同僚と、作者の遺族に鑑定を依頼するが…。アールヌーヴォー、刀剣、浮世絵、日本画…。関西の美術商たちの丁々発止。『騙されたら負け』の骨董の世界を軽妙に描く、美術ミステリ。 』


おなじみ京都を舞台の骨董業界ものなのだが、どれも同工異曲で短編なのもあってストーリーは見通せてしまい興趣をそぐ。
そこを蘊蓄でカバーしたいところだが、それほど感心するほどでもなく、「紫金末」は宇佐見陶子を思い起こさせるだけに後味悪かった。


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デビルズフード・ケーキが真似している

2013-10-20 |  コージーミステリー
デビルズフード・ケーキが真似している (ヴィレッジブックス)
クリエーター情報なし
ヴィレッジブックス
『お菓子探偵ハンナ・シリーズ、衝撃の第14弾!

2月の〈クッキー・ジャー〉はイベントつづきで大忙し。けれども、目下ハンナを悩ませていること。それはノーマンの共同経営者で元フィアンセのドクター・ベヴの存在。彼女が来てからというもの、ノーマンの態度がなんだかおかしいのだ。
朗らかで容姿端麗、町じゅうの人から好かれている彼女と仲良くなれないのは嫉妬のせい?
そんなとき、30年ぶりにレイク・エデンにやってきた牧師に思わぬ悲劇が 』


前作の終わり方で非常に気になった本書ではあったが、ミステリの方は見え見えで、危険もなくそういう意味では安全パイ。
ノーマンの元フィアンセのドクター・ベヴの件、次作の展開も読めるね。
ちょっと刺激が少なくなったかな。

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円卓

2013-10-15 | その他小説
円卓 (文春文庫)
西 加奈子
文藝春秋
『公団住宅で三つ子の姉と、両親、祖父母に愛されて暮らす「こっこ」こと渦原琴子は、口が悪く、偏屈で硬派な、孤独に憧れる小学三年生。こっこの日常は、不満と問題と驚きと発見に満ちている。世間の価値観に立ち止まり、悩み考え成長する姿を、活きのいい言葉でユーモラスに温かく描く。光溢れる感動傑作。 』


芦田愛菜主演で映画化するということで読んでみた。
万城目のかのこちゃんと似た雰囲気を感じた。
本書の琴子ちゃんは小3。
山らしい山もなく、オチらしいオチもない・・・こういう小説を楽しむのは私には難しいのだなぁと改めて思う。

しかし、愛菜ちゃんならこれを演技で表すことができるのだろうか。
どうエピソードを取捨選択して、シナリオ化するのだろう。
観てみたいものだ。



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城を噛ませた男

2013-10-13 | 歴史小説・歴史
城を噛ませた男
伊東潤
光文社
『われらの流儀で戦わせていただく
戦国時代。賭けるのは、命。信じるのは、己の腕。

「全方向土下座外交」で生き延びた弱小勢力もついに運の尽きが。起死回生はあるのか?(見えすぎた物見)
落城必至。強大な水軍に狙われた城に籠もる鯨取りの親方が仕掛けた血煙巻き上がる大反撃とは?(鯨のくる城)
まずは奴に城を取らせる。そして俺は国を取る。奇謀の士が仕組んだ驚愕の策とは?(城を噛ませた男)
のるか、そるか。極限状態で「それぞれの戦い」に挑む人間を熱く描いた渾身作全五編を収録!

劇的かつ多彩。「豪腕」伊東潤の描く壮烈な物語に、痺れろ。 』


戦国時代、食うか食われるかで知恵も絞るのは当たり前で色々あったには違いない。
それを歴史書の行間から掬いあげてくるのはすごいとは思うのだが、もう少しどちらかに思い入れをもって描くことはできないものか。
視線の温かみが全くないので、読んで良かったとか、楽しい読書だったとか、全く思えないのが面白くない。
そこがこの著者を追いかけようとしない理由なのだなぁ。




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金ヶ崎の四人

2013-10-12 | 時代小説
金ヶ崎の四人 信長、秀吉、光秀、家康
クリエーター情報なし
毎日新聞社
『織田信長・木下秀吉・明智光秀・徳川家康の戦国武将四巨人が一緒に戦った、ただ一度の合戦・越前金ヶ崎退き陣。
裏切られた天才織田信長が逃げる! 出世頭木下秀吉が初めて総大将になって迷う! 遅咲きの老将明智光秀が賭ける! 巻き込まれた偉大な普通人徳川家康が守る!
四者四様の思惑の、錯綜と調和をお楽しみください。 』


越前金ヶ崎退き陣をフィクションというよりもはやファンタジーな想像力で描く。
所々爆笑なのだが、無茶のしすぎのストーリー展開で、ちょっとしんどい。

信長・秀吉・光秀・家康の人物像をこのように思い描いている著者の、本能寺なり関ヶ原なりの理解を見たいものだと思う。

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片桐且元

2013-10-08 | 歴史小説・歴史
片桐且元 (小学館文庫)
鈴木輝一郎
小学館
『賤ヶ岳七本槍の一人として名を馳せた片桐且元は主君秀吉が没する直前、誓詞を差し出した。豊家存続に命を賭けると―。大坂城にこもる淀君に裏切り者とそしられながらも徳川家康のしたたかな豊家潰しに抗した最後の武将・且元の晩節を描き、「国家安康・君臣豊楽」の史上有名な方広寺鐘銘事件の真相に迫る傑作歴史小説。解説・森村誠一 』


浅学で、片桐且元なる人物に覚えがないのだが、表紙に惚れて読んでみた。
なかなかの人物で、また著者・鈴木輝一郎さんは初読みだが筆致が合うようで面白かった。
いくらなんでもの方広寺鐘銘事件だが、家康の老いと秀忠の頼りなさが引き起こしたものだったのだという認識を新たにしたのが収穫。
織田信雄もいい味のバイプレーヤーになっている。



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ミステリーズ! Vol.01

2013-10-07 | 国内ミステリー
ミステリーズ! (Vol.01(2003Summer))
クリエーター情報なし
東京創元社
『新しいミステリの季刊誌創刊! 北村薫と荻原浩の長編連載第一回、有栖川有栖の日本推理作家協会賞受賞第一作となる待望の《江神&アリス》シリーズ最新作、泡坂妻夫の「懸賞付犯人当て小説・問題編」、芦辺拓、黒崎緑、篠田真由美、ディーン・クーンツの読切短編、菅浩江、井上雅彦、鯨統一郎の連作短編連載第一回、笠井潔の連載評論、諸星大二郎、いしいひさいちの連載コミック、エッセイ・コラムは綾辻行人、大沢在昌、島田荘司、瀬名秀明、宮部みゆき、藤田宜永、山口雅也の超豪華執筆陣! 創元推理文庫旧ジャンル・マーク・ピンバッジ応募者全員サービスも付いた魅力的な一冊!


出版社からのコメント
ミステリーズ! 創刊号 目次
〈長編連載〉
北村薫「ニッポン硬貨の謎」――エラリー・クイーン最後の事件―― 第一回
◎エラリー・クイーンの未発表原稿発見!? クイーン極上のパスティーシュ、ここに開幕
荻原浩「サニーサイドエッグ」1
◎私はペット探偵ではない、のだ、が……ユーモア・ハードボイルド連載開始

〈名探偵登場〉
第56回日本推理作家協会賞受賞第一作

有栖川有栖「蕩尽(とうじん)に関する一考察」
◎江神&アリスシリーズ、待望の新作! マリア、英都大推理研に入部する
芦辺拓「少年探偵はキネオラマの夢を見る」森江春策クロニクル
◎少年探偵・森江春策、怪人と対決! 本格探偵小説の雄が放つ意欲作
黒崎緑「しゃべくり探偵のゴルフ騒動」
◎しゃべくり探偵、亜由川本格カントリー倶楽部現る

〈読切短編〉
篠田真由美「春の獄(ひとや)」
◎舞い散る桜に鎖された館で展開される心理劇。儚い幻想ミステリ
ディーン・クーンツ「ピンキー」(白石朗訳)
◎サスペンスの巨匠が贈る、小さな奇跡の物語
瀬名秀明 クーンツ解説「残酷な世界の素敵な子供たち」

〈懸賞付犯人当て小説 第一回〉
泡坂妻夫「蚊取湖殺人事件【問題編】」
◎あなたが名探偵! 犯人を当ててサイン色紙をもらおう

〈連作短編連載〉
菅浩江「レリクト・クリムゾン」ピイ・シリーズ1
◎星雲賞、日本推理作家協会賞受賞『永遠の森』の著者が放つ、SF新シリーズ
井上雅彦「遠い遠い街角」
◎黄昏に甦る少年時代の幻影。郷愁あふれる連作怪奇譚、第一話
鯨統一郎「アトランティス大陸の秘密」新・世界七不思議 第一話
◎アトランティスはどこですか?
『邪馬台国はどこですか?』の続編スタート

〈連載コミック〉
諸星大二郎「七匹の子やぎ」
◎奇才モロホシの“世にも奇妙なお伽話”読切連載スタート
第7回手塚治虫文化賞、第32回日本漫画家協会賞大賞 ダブル受賞
いしいひさいち「女(わたし)には向かない職業」
◎ミステリ作家の藤原センセイ、今日も明日も迷走中

〈エッセイ〉
宮部みゆき「私がデビューしたころ 十五年ひと昔」
島田荘司「新世紀の新本格」
山口雅也「ファイロ・ヴァンス映画を観ていろいろ考えた」

〈連載評論〉
第3回本格ミステリ大賞 小説部門、評論・研究部門同時受賞
笠井潔「人間の消失・小説の変貌1 作品と魔性――柄澤齊『ロンド』」

〈連載エッセイ〉
杉江松恋「路地裏の迷宮踏査1 エドマンド・クリスピンはグルーチョ・マルクスから何を学んだか」
〈連載ブックガイド〉
千街晶之(監修)「本格ミステリ・フラッシュバック 第1回笹沢佐保/梶龍雄」

〈連続エッセイ〉
●私の一冊 大沢在昌『チャンドラー短編全集3 待っている』
●私の一枚 綾辻行人『ゴブリン/ベスト&ライブ』
●ミステリーズ・バー 藤田宜永「エミネムでも日本酒」

〈書評〉
宮脇孝雄『魔性の馬』ジョセフィン・テイ
若竹七海『アウェイ ゲーム』アレクサンドラ・マリーニナ
野間美由紀『ミステリアス学園』鯨統一郎
臼田惣介『新本格猛虎会の冒険』北村薫、有栖川有栖ほか
☆ひらいたかこ ミステリーズ・ギャラリー

《夜の足音》

創元推理文庫
旧ジャンルマーク・ピンバッジ応募者全員サービス
鮎川哲也先生一周忌コンサートのご案内
第56回日本推理作家協会賞、第3回本格ミステリ大賞決定
ミステリーズ! クロスワードパズル
執筆者紹介
第14回鮎川哲也賞・第1回ミステリーズ!短編賞 応募要項  』


ミステリーズ!の創刊号である。
押し入れの整理をしていて見つけた。
なんでこれを置いてあったのかよくわからないのだけれど、パラパラとめくって、結局腰を据えて読んでしまった。
得てしてそういうもの。
しかし、読んだ記憶がマッタクないのはどうしたものだろう。
買うだけ買って読んでないのでしまいこんだのだろうか??
なかなか読み応え十分で、楽しい。

最新号はvol.61らしい。
隔世の感だね。

あは~ 押し入れの整理はどうなったんだ??

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犬猫探偵と月曜日の嘘

2013-10-06 | 海外ミステリー
犬猫探偵と月曜日の嘘 (ヴィレッジブックス)
クリエーター情報なし
ヴィレッジブックス
『シアトルでコンシェルジュ業を営むジニー。ささくれた心を癒すのは愛犬と“メアリーズ”特製マティーニだけ―会うたびつっかかってくるバーテンダー・トニカと、相棒のサバ猫は気に食わないけれど。ある日、ジニーはひょんなことから常連客の失踪した伯父を探すはめになってしまう。期日は次の月曜。トニカも巻き込み、2人と2匹の危ない週末が幕をあけた…。嘘と謎が交錯する、コージー・ミステリーの注目作!! 』


これ読み終わるのに何日かかったんだろう??
3日か~。ま、少なくともページターナーじゃないってことは確か。

設定は割と面白そうで、訳もがんばれそうって思ったのだけど、人物像がぼけてきて、事件自体もぼけてきて、題名の犬猫探偵はマッタク探偵をしないのだし…どこをどう読めと??

なんかあるんじゃないか、面白い結末が…ってがんばって読んだのだけど…やれやれ。

これ面白かったって人には、面白いポイントをレクチャーしていただきたい。




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八方破れの家

2013-10-03 |  コージーミステリー
八方破れの家 (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社
『顔見知りの女性ビッツィから、古いお屋敷を企業向けの宿泊施設に改装するので、内装を担当してほしいと頼まれたジェーンとシェリイ。工事関係者はほぼ女性のみという異色ぶりに加え、契約書も設計図もいいかげんなことに、二人は不安を覚える。そのうえ当の屋敷に嫌がらせをされ、止めにある夜、関係者の死体が転がる事態に…主婦探偵がリフォームに手を貸す、シリーズ第13弾。 』


大好き(だった?)コージーミステリーシリーズ13弾。
訳がまた元に戻ってお下品で、他も所々ヘンで、時間がなかった?

ジェーンとシェリイの会話がとても好きなシリーズなのだけど、今回こんなにべったり二人の会話ばかりじゃなくてもいいのにと思うくらい、世界が広がらなくて残念。
子どもたちもあまり登場しないけど、トッドの数学の後日談くらいは入れるべきでは?
なんだか著者も時間がなかった?という残念な印象。


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