読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

非写真

2014-08-04 |  高橋克彦
非写真
高橋克彦
新潮社
『撮影にはよくよく気をつけた方がいい。非写真はこの世ならぬ存在を写しだすことがある。いつからか私が撮る写真には、死者が写るようになった。みな明るく和やかな表情で、愛する人に寄り添うように……。その異能を買われて山奥の秘湯に赴いた私が、死人が最期に入るという野天風呂で目にしたものとは。身も凍る恐怖と感動の名作「さるの湯」ほか、カメラと写真をモチーフにした名手のホラー小説集。 』


夏だからなのだろう、怪談の出版が多い。
これもそのひとつ。

写真がどうあるべきか、考えたことはなかった。
高橋が深くその考察を試みているのが興味深かった。
私にとっては真を写す記録で十分ではあるのだが。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

空中鬼・妄執鬼

2014-02-10 |  高橋克彦
空中鬼・妄執鬼 (日経文芸文庫)
高橋 克彦
日本経済新聞出版社
『鬼と陰陽師の闘いはついにクライマックスへ!

闇に浮かぶ五つの生首。陰陽師の弓削是雄を襲う怪異はやがて残虐な殺人事件として都を騒がす……。空を自在に駆ける鬼の哀しき正体を描く「空中鬼」に、新たな鬼との闘いを予感させる文庫初収録作「妄執鬼」を加えたオリジナル文庫。

弓削是雄と紀温史、淡麻呂、芙蓉、甲子丸、髑髏鬼というお馴染みの仲間に、「空中鬼」では敵対していたはずの蘆屋道隆が、さらに「妄執鬼」では秦の一族・夜叉丸も仲間に加わり、さらなる物語展開への期待も膨らむ、現時点でのシリーズ最終作。文庫版あとがき「新たなる旅立ち」も収録。 』


出版社バラバラだった鬼シリーズ(弓削是雄シリーズ)を日経文芸文庫に揃えた最終巻。

妄執鬼は文庫に入っていなくて読んでいなかったので。
とはいえ空中鬼もほとんど覚えていなかったが(汗

"そのうちきっと書くに違いない"続きを気長に待つことにしよう。

この表紙の弓削是雄、これでブームを呼べるか??


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジャーニー・ボーイ

2013-12-13 |  高橋克彦
ジャーニー・ボーイ
高橋 克彦
朝日新聞出版
『大久保利通暗殺事件の余韻も冷めやらぬ明治十一年―。英語が堪能で腕も立ち、“ピストル・ボーイ”の異名を持つ伊藤鶴吉は、イザベラ・バードという英国人女性探検家の北海道旅行に同行することを岸田吟香から依頼される。通訳兼護衛役の密命を帯びていた。真実の日本の姿を見聞するために、好奇心旺盛で自由奔放にふるまうバードに伊藤は悩まされる。まずは日光を目指す二人だが、反政府勢力の魔手が迫る…。東北みちのくを舞台とした奇跡の明治冒険譚! 』


イザベラ・バードの『日本奥地紀行』は読みたい本のひとつだが、そのイザベラ・バードの通訳兼案内人のイトウの立場から見たこの紀行はどうであったのか、当時の世情を合わせて高橋らしい解釈で読ませる。
イザベラは北海道まで行ったのだが、続編は出るのだろうか(本書新潟まで)

イザベラ・バードの『日本奥地紀行』のことを知ったときには、あんな時代にイギリス人の女性がそんな旅ができるものなのか、非常に大きな疑問を感じたのだがなんとなく納得できた。
改めて本家も読みたくなる。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドールズ 最終章 夜の誘い

2013-12-11 |  高橋克彦
ドールズ 最終章 夜の誘い (単行本)
高橋 克彦
角川書店
『岩手県盛岡市にある喫茶店、ドールズ。経営者の娘、月岡怜の身体には、江戸の名人形師・目吉が棲んでいる。類稀なる発想力で現代の数々の事件を解決してきた目吉だが、なぜ彼が江戸から現代へ転生しなければならなかったのか、その真相は謎に包まれていた。だが、陰陽師の家系に生まれた少年・土御門ライの出現が、一行を宿敵である箱神との最後の対決へと導く―。江戸から現代へと紡がれた物語がいよいよ原点へ!ホラー、ミステリ、歴史、奇談…あらゆるエンタメの要素に彩られた著者畢生の話題作、ついに完結! 』


ついに完結! いやあ、長かった。
ミステリーとしてのドールズが好きだったのだけれど(どんどん続編を書いてほしかったのだけれど)、ホラーと言うかSFというか伝奇というかどんどんそちら方面に流れていって、それでも結論を付けてくれてほんとうによかった(立ち消えになる恐れは十分)
最後、あそこまで行くとは思わなかったけれど。

蘭陽登場でにやり。
サービスですね。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

かげゑ歌麿

2013-07-26 |  高橋克彦
かげゑ歌麿
高橋 克彦
文藝春秋
『自分の子かもしれぬ娘が殺し屋・月影に誘拐された。娘を救うため、月影の呼び出しに応じて危地に飛び込む歌麿だが。表題作など三篇。 』


おこう、春朗、蘭陽と動いてきて、で、歌麿かと言えばそうでもなく、どの登場人物もすっきりした活躍をするわけではなく、じれったい。
キレが悪いというのだろうか。

ぐずぐずしてないで、絵をしっかり描いてって思ってしまった。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完四郎広目手控 不惑剣

2012-03-08 |  高橋克彦
完四郎広目手控 不惑剣
高橋克彦
集英社
『完四郎シリーズ第5弾! 物語はいよいよ佳境に明治9年、警視庁の剣術師範となった完四郎は、元新撰組・斎藤一こと藤田五郎とともに、反政府士族による反乱の噂がある熊本へ赴き、「神風連」の決起を止めようとするが──。 』


明治維新。混沌としていて小説の題材にはなりにくいのかな。
本書そこに切りこんでいるのはありがたいのだが、ブツブツと途切れる会話でストーリーが進み、小説として面白いとは思えない。

まあね、元々上手いストーリーテラーではないのだが。




Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

源内なかま講

2011-07-15 |  高橋克彦
源内なかま講
クリエーター情報なし
文藝春秋
『二万両のお宝“源内焼”を掘り起こせ。平賀源内、春朗(葛飾北斎)、蘭陽がお宝目指して一路、讃岐へ。船幽霊も鬼もたぬきもなんのその、手に汗握る探索行の結末は!?「だましゑ」シリーズ第5弾。 』


「だましゑ」シリーズ第5弾。

緒の「だましゑ歌麿」は良かったのだけれど…と言いながら読み続けてはいますが…(笑) 

短編集なのでね、ちょっと…。


なんだか勝手に「京伝怪異帖」をシリーズに入れるファンクラブがあるそうですけど、あれは厳密にはシリーズではありません。念のため。


Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

即身仏(ミイラ)の殺人

2011-04-09 |  高橋克彦
即身仏(ミイラ)の殺人 (PHP文芸文庫)
クリエーター情報なし
PHP研究所
『山形県庄内地方に広がる、修験道などの山岳信仰の霊場として知られる出羽三山。その一つである湯殿山は、僧侶が土中で瞑想・読経しながらミイラ化した“即身仏”で全国的に有名だ。 その湯殿山麓の映画ロケ現場から、即身仏と思われるミイラが出土した。しかし湯殿山の即身仏には、寺や村を挙げて入定を見守り、記録してきた歴史があるが、このミイラは文献に見当たらない。所有権をめぐって地主と村民の騒動が持ち上がるなか、殺人事件が発生する! ロケに参加していた女優・月宮蛍からの依頼で、推理作家の長山作治、雑誌編集者の名掛亜里沙、そして探偵・塔馬双太郎が事件の謎に挑む。日本有数の聖地で起きた惨劇はミイラの呪いなのか? 湯殿山や即身仏への深い知識を踏まえ、高橋作品おなじみの個性的な登場人物たちが活躍する長篇ミステリー。1990年に単行本化され、テレビドラマにもなった著者初期の会心作、待望の復刊。解説は作家・明野照葉。 』


(たぶんヾ(・・ )ォィォィ)未読なので、古い本だとは知りつつ読書。

名探偵塔馬が出てくるまで、推理作家長山のべらんめぇ口調の迷推理の右往左往に辟易。

出羽三山の由緒などは興味深かった。



Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あやかし

2011-01-07 |  高橋克彦
あやかし
高橋 克彦
双葉社
『ジャパニーズ・ホラーが遂にスティーブン・キングを超えた!
時はビートルズ人気に沸く1964年。ロンドン遊学中の日本人高校生が実在の有名な幽霊屋敷で血も凍る体験を……。舞台は一転して岩手県S町へ。発端は町で起きた奇怪は交通事故。被害者の血は人間のどんな血液型にも合致しなかった!
"舞台は""鬼""にまつわる不可思議な伝説で彩られた岩手県S町。交通事故の調査を進める青垣史朗は緻密な推理と大胆な行動力で事件の真相に肉薄。人にして人に非ざる者たちとの死闘の果てに青垣が辿り着いた驚愕の真相とは? 想像を絶する恐怖に震撼するS町で読者は神と呼ばれた存在と対面する!" 』


なぜか読み落としていた本書の存在に気づいたので。

吸血鬼、神、天使、悪魔、天国、ノストラダムス、浦島太郎…いやあ、まあ、いろいろ出したなぁと…。
どうも高橋の書く伝奇小説はうそっぽいんだよねぇ。
まあ、こんな分厚いの(616ページ)一気に読めたのだからいいとしよう。

なんで舞台を1964年に設定したのだろうね?




Comment (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風の陣[裂心篇]

2010-11-25 |  高橋克彦
風の陣[裂心篇]
高橋 克彦
PHP研究所
『もはや戦を防ぐ手立てはない―。蝦夷の雄・鮮麻呂に決起の秋が。陸奥の黄金を求め、牙を剥く朝廷に対し、蝦夷の首長・伊治鮮麻呂が起ち上がる。狙うは陸奥守の首ひとつ。北辺の部族の誇りを懸けた闘いを描くシリーズ、『火怨』へと連なる著者渾身の大河歴史ロマン。蝦夷たちの慟哭が胸に迫る歴史巨編、完結。』


「火怨」前夜。
「風の陣」シリーズ完結。
前3作が駆け足気味だったが、本作は「火怨」を彷彿とさせて感動モノ。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする