俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

背高泡立草

2015-10-26 | 俳句・秋・植物




飛行機の過り背高泡立草



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キク科の多年草。

北アメリカ原産。

明治以降の帰化植物で、休耕田や空地などに群生する。

単に「泡立草」といえば、「秋の麒麟草」のこと。







高さ2~3メートルとなり、秋、茎の先端に大きな円錐花序をつ

け、黄色の頭花を多数開く。







奈良にも鉄道脇や空地に背高泡立草が多く見られたので驚いた。







青空に抜きんでた背高泡立草を見ると、その上を飛行機が銀色

に輝き過って行った。






山並の低し背高泡立草



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案山子(かがし)

2015-10-25 | 俳句・秋・人事




丸顔の大和の女人案山子かな



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竹や藁などで作った人形のことで、鳥獣の害を防ぐために田畑に

立てる。

古くは鳥獣の肉や毛を焼き、その悪臭により追い払ったことから、

「嗅がし」といった。







稲が実って黄色く色づいていた。

その脇に案山子が何体か立っていた。

女性を模した大和の案山子は丸顔で眼が大きく、可愛らしかった。






笑ひたる案山子に声をかけられぬ







本当のへのへのもへじ案山子かな



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2015-10-24 | 俳句・秋・植物




柿たわわ古道の脇の芭蕉句碑



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カキノキ科の落葉高木。

日本の秋を代表する果物。







山の辺の道を歩いていると、柿畑に柿がたわわに生っていた。

その柿畑の前に、芭蕉が伊賀上野にいたころの名の大きな句碑

があった。

〈うち山やとざましらずの花ざかり  宗房〉

芭蕉が二十三、四歳の頃、この地を訪れて詠んだ句とされている。






柿百余灯す古木や鳥鳴きて







山の辺の道の柿照りゐたりけり







青空の柿万灯を拝しけり



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秋の日

2015-10-23 | 俳句・秋・時候


石上神宮


秋日濃し大御社の檜皮屋根



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秋の眩しい太陽や日差し、あるいは秋の一日にもいう。

奈良の山の辺の道を歩いた。

先ず、石上(いそのかみ)神宮を参拝し、旅の無事を祈願した。

当神宮は日本最古の神社の一つで、神武天皇ゆかりの神剣が

ご神体となっている。

拝殿は鎌倉時代の建築の檜皮葺きで、国宝に指定されている。

その檜皮葺きの屋根に、秋の日が濃く差していた。






山の辺の道の樹間の秋日かな






秋の日の山並み映す神の池






秋の日を背(せな)に下校の女学生



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杜鵑草(ほととぎす)

2015-10-22 | 俳句・秋・植物


タイワンホホトギス


林中に午後の日の入る杜鵑草


 
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ユリ科の多年草。

関東以西の湿った林などに自生し、観賞用に栽培もされる。







九~十月、葉腋にラッパ形で、濃い赤紫の斑点が密にある花を

つける。

この斑点が鳥の時鳥の胸の模様に似ているので、この名がつい

た。







林の中に杜鵑草が群生していた。

傾いた午後の日が林に差し込み、時鳥を明るく照らしていた。






かつてゐし樵の山や油点草



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