俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

枯葉

2010-11-20 | 俳句・冬・植物


蒼天の枯葉は色を深めけり

草木の枯れた葉。枝や茎についている葉と地上に落ちは葉の双方に使う。乾燥した葉の枯色や乾いた音に特徴があり、哀れな情趣が漂う。深い青空に樹上の枯葉が色を深めていた。風が吹くとかさかさと音がしそうであった。そして、その音を聞きたいと思った。

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父母(ぶも)未生(みしやう)以前枯葉の音聞けり


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冬晴

2010-11-19 | 俳句・冬・天文


冬晴や池に映れる鳥の森

冬の晴れ渡った日。「冬日和」ともいい、晴れてうららかな日を「冬麗(ふゆうらら)」「冬麗(とうれい)」ともいう。冬型の気圧配置になると、太平洋側は晴れの日が多い。川鵜などの水鳥が生息する森は糞公害で樹木が白くなっていた。それでも、冬晴の池は森と青空を映して美しかった。

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冬麗の外でいただく饂飩かな


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落葉

2010-11-18 | 俳句・冬・植物


篠懸(すずかけ)の落葉にベンチ埋もれけり

散りつつあるまたは散った木の葉。落葉樹は晩秋から冬にかけて葉を全て落し、地上に散り敷く。渇いた落葉を踏むとカサカサと快い音を立てる。すずかけの木の並木道に落葉が降り積っていた。落葉でベンチが埋もれるほどであった。

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落葉踏む音立ち止り歩き出し



わが影の落葉の上に伸びゐたり


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南天の実

2010-11-17 | 俳句・冬・植物


腰落とし女庭師や実南天

メギ科の常緑低木。晩秋から冬にかけて小球状の赤い実が熟す。緑の葉に真っ赤な実がよく映え、冬の庭を華やかにする。庭園に女性の庭師が腰を落として作業をしていた。そばの南天の実が庭師と庭によく合っていた。

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午後の日の離れてゐたり実南天


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冬紅葉

2010-11-16 | 俳句・冬・植物


坂道にひとり仰ぎぬ冬紅葉

冬になっても残っている紅葉。最近の地球温暖化による影響で、秋よりも冬に入ってから紅葉するものが多くなった。本来の冬紅葉は、周りが枯色になった中でひと際鮮やかに残っている紅葉を言ったが、今はむしろ初冬の方が美しい。坂道で振り仰いだ冬紅葉は真っ赤で美しかった。誰彼に見せてやりたいと思った。

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ハウチワカエデ

冬紅葉泣きたきときは山にきて


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