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世界で4番目の運河

2024-06-29 07:30:54 | 日記


世界には3つの大運河があります。
その内2つ、スエズ運河とパナマ運河は誰でも知っています。
では3番目の運河とは、どこなのでしょう?







それは、ヨーロッパ。
バルト海と大西洋を結ぶ、ドイツにある、キール運河です。




最初に出来たのは1869年のスエズ運河でした。
全長193キロ。幅205メートル。深さ24メートルの大運河で、
これにより船舶はアフリカ大陸を廻るより、8900キロの短縮になったのです。

次に出来たのは、パナマ運河、1914年の完成でした。
最初にこの大事業に取り組んだのは、スエズ運河を造ったフランス人のレセップスでしたが、
あまりの難工事と伝染病(マラリア)の為に工事を放棄しました。
完成したのは1914年でした。
全長82キロ。幅32,3メートル。(現在は拡張されています)
この狭い幅が、世界最大の戦艦、大和を造らせた原因なのでした。
アメリカの戦艦の幅は、32,3メートルを超える事は出来ない。(実際は33メートル)
アメリカ戦艦に勝つには、それより幅の大きな戦艦を造ればいい。
戦艦大和の幅は、38,9メートルでした。



さて、パナマ運河が造られる以前に、ヨーロッパではキール運河が完成しています。
北欧のバルト海と大西洋を結ぶ運河で、1895年の完成。
全長は98キロ。幅102メートル。深さ11メートルです。
確かに、スエズ運河、パナマ運河に比べると、
それほどの大距離の迂回をさせられる訳ではありませんが、
それでも船舶という速度の遅い、それでいて大量の燃料を消費する船舶にとっては、
時間的にも経済的にも大きな意味があるのです。





世界が次にと注目しているのは東洋です。
インドネシアのスマトラ島と、マレー半島のシンガポールの間を通る、マラッカ海峡です。
全長は900キロ。幅は65キロなのですが、
水深が浅く、大型船で通れる幅が、かなり狭い部分があります。
そして、ここには(海賊)が頻繁に出没します。
海賊という犯罪行為は勿論(悪)ではありますが、
世の近代化により生活手段を奪われた土着民の、生きるが為の手段でもあり、
一概に悪いとは断定できない側面もあるのです。

スマトラ島とジャワ島の間に、スンダ海峡がありますが、
地形が複雑であったり問題が多く、船舶はマラッカ海峡を行くしかありません。



そういった問題の多い、マラッカ海峡ではなく、
マレー半島の最も狭い部分(クラ地峡)に運河を造るという構想は、
17世紀から在ったそうですが、
例えばシンガポールの繁栄が無くなってしまうとか、
それ以外にも様々な問題(国籍問題)とかがあって、実現できていません。

これが、もし現実となれば日本の船舶(石油輸送とか)も大幅に変化するのでしょうね。
しかし、いずれは出来るかもしれないという期待があっても、
それが現実となるのは、私が死んだ後になります。
最短でも、数十年後。これが出来れば「世界の四大運河」と呼ばれるのでしょう。



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