空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む (集英社文庫 か 60-1) | |
角幡唯介 | |
集英社 |
『空白の五マイル』の文庫がそろそろ発売となります。
私にとってのデビュー作で、探検自体も学生の時からの人生最大の目標だったので、自分にとっては特別な本です。
今回新たに書いたあとがきでも触れましたが、自分にとって特別な旅だったからこそ、文庫化に際し、作品をもっと完璧にしておきたいという欲求は、拭い去りがたいものがありました。しかし、あの当時に書けたものを後から背伸びさせても仕方がないし、すでに世間に通ってしまった作品を、著者だからといって変形させるのは少し違うような気もしたので、基本的には中身にはまったく手をつけてません。
単行本と違うのは、地図のデザインが少し変わったのと、後書きが加わったのと、口絵写真がなくなったのぐらいでしょうか。
『アグルーカの行方』は26日が発売日です。こちらもよろしくお願いします。
話は全然かわるが、この前、爪水虫の話を書いたところ、実は私もそうなんです、という人と二人出会った。出会ったといっても、一人はメールでのやり取りだが。潜在的に患者数は多いのだろうか。ちなみに私はあの後、皮膚科に行き、内服薬と塗り薬をもらった。内服薬は肝臓にあまりよくないらしく、一応、血液検査もしてもらった。肝臓を傷めつけてまで水虫を根治させるか、あるいは多少の水虫には目をつむり、健康な肝臓機能を優先させるか、頭の痛い所である。