ホトケの顔も三度まで

ノンフィクション作家、探検家角幡唯介のブログ

カメラが盗まれて困っています

2013年09月02日 00時51分45秒 | 雑記
今日はミンダナオ南部のゼネラルサントスに来た。

飛行機に乗る時、うっかりザックの雨蓋にコンパクトカメラをいれたまま荷物を預けてしまった。町について写真を撮ろうと思い雨蓋を開けたところ、まんまと盗まれていた。海外で物を盗まれたのは、十年以上前にヤルツアンポーに行った時に中国の硬座列車で寝ていて眼鏡を盗まれた時以来である。とてもショックだ。しかも今回は滞在期間が短い予定なので、海外旅行保険にも入らなかった。くそ、保険に入っていたら新しいカメラを買えたのに。それにしもて昨日の話ではないが、どうも気が抜けたみたいになっている。カメラがないのは非常に困るが、買うのもバカらしい。しょうがないから通訳の澤田さんのを借りるしかない。

それに変圧器のことだが、澤田さんに訊くと、220ボルトなら別に変圧器がなくても大丈夫ですよと言われた。だが昨年、パソコンのACアダプターを間違って外付けHDにつなげて壊してしまった時のトラウマが残っていて、パソコンが壊れるといけないと思い、一応ショッピングモールに行って110ボルトの変圧器を購入した。

しかし帰ってきてよくよくパソコンのACアダプターをみると、入力が110~240ボルトになっている。そうだよな。今時、海外で使えないパソコンのACアダプターなんてあるわけがない。一体フィリピンに来て、いったい自分は何をしているのだろうと頭を抱えた。でもせっかくだから変圧器は使っている。全然意味はないが。

しかし取材の方は今のところ順調に行きそうな気配である。今日は地元ジャーナリストと、日系企業の関係者と会ったが、来る前に少し懸念していたイスラム過激派もゼネラルサントス周辺では特に活動はしていないという。

それに山下財宝の話とか、今回の取材とはまったく関係ないけど面白そうな話をいろいろ聞いてしまった。年をとって身体を使うような探検ができなくなったら、ここに来て山下財宝を探すのも悪くはない。

ちなみに何の取材をしているかというと、沖縄のあるマグロ漁師の漂流事故の話を取材している。掲載誌は小説新潮。来年に連載開始の予定で始めた取材だが、一体いつになるのか今のところ目途は立っていない。今回のフィリピン取材はこの取材がうまくいくかどうかの、かなり肝の部分になりそうな気がする。下らないことでドタバタしている場合ではないのだが。
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