☆ Kansas City 8-23 Indianapolis
プレビューでも書いたように、この試合、誰もがKCのRBラリー・ジョンソンのランが鍵を握ると思われた。当然、ランディフェンス32位のコルツはその対策を練りに練っているはず。それをKCがどう覆すのかが注目だったのだが。
結果的に、KCはランが止められた時の対策が全く準備されていなかった。プレイヤーの問題というよりも、完全にコーチの問題。守備はコルツのハイパワーオフェンスにギリギリで耐え、ワンサイドゲームにならないように踏ん張っていたが、それも攻撃があまりにも機能しないせいで、スタミナの消耗を招いて最後は押し切られてしまった。第3クォーター中盤までファーストダウンが取れないのでは勝ちようがない。守備に特化したチームならまだしも、KCはあくまで攻撃主導型だ。ランをいかに出すかという戦略がないままでは勝負にならなかった。
コルツにとっても決して褒められた勝利ではない。確かに守備の健闘で、終わってみれば大勝と言えるが、守備に関しては相手の無策に助けられた面も否めない。むしろ攻撃でもっと先行すべきだったのにそれができなかったことが大きな課題として残った。特にQBペイトン・マニングの3INTは次戦に不安を抱えることとなった。ラン攻撃が安定していたことが成果ではあるが、ボルチモア相手にどこまで通用するか。
モメンタムという観点から言えば、最初のCBタイ・ローのインターセプトリターンをWRマーヴィン・ハリソンが防いだことが大きかった。ゴール前からの攻撃という決定機を得ながら、オフェンスは決めることができず、更にKローレンス・タインズが短いFGを外して自滅してしまった。
☆ Dallas 20-21 Seattle
キープレイヤーになると予想したQBトニー・ロモだが、QBとしてではなくホルダーとしてキーになるとはさすがに予想外。ただあの場面はFGではダメだった。FGを選択した時点で敗北の可能性が高かった。ダラスは勝つチャンスを自ら放棄し、自滅した試合だった。
QBトニー・ロモの出来はよくなかった。スタッツはまずまずだが、パスの精度、判断の早さに難があった。特に左右に流れながらのパスの精度が悪かった。彼を助けるべきレシーバー陣も足を引っ張った。WRテレル・オーウェンス、WRテリー・グレンはイージーなドロップもあり、ロモのリズムを乱した。また、ショートからミドルのパスばかりで、ディープを攻めなかったプレイコールにも疑問が残った。
それでもダラスは勝つチャンスがあった。パスインターフェアでシアトルが得た決定機を守備が踏ん張り、無得点に抑えた。明らかにモメンタムはダラスに傾きつつあった。攻撃権を得たダラスは自陣深くでWRテリー・グレンへのフレアのパスをチョイスした。確かにランの確率が高い場面、相手の目先を変える理にかなったプレイコールではあるのだが、それでもやはりあの場面はグラウンドアタックでボールコントロールに徹するべきだったろう。結果的にファンブルロストがセーフティとなり、更にTDを奪われて逆転を許した。ランプレイで時間を使い、たとえスリーアンドアウトでも相手を追い込むことができた場面だった。
それでも、再逆転のチャンスは訪れた。残り時間を考えるとTDが欲しい場面だった。もちろん、残り時間わずかになれば、1点でもリードしているチームが精神的に圧倒的に優位に立てる。だが、FGで再度逆転されるという状況になれば、守備側にもプレッシャーがかかる。実際にシアトルディフェンスがずるずると進まれたように、ダラスの守備もFGを許さない展開に持ち込む可能性は低い。だからこそTDが欲しい。理想を言えばファーストダウンを取って時間を使ってからTDが欲しい。
サードダウンのパスは一度はファーストダウンをコールされたが、オフィシャルレビューで判定が覆った。セオリーでは100%FGの場面だが、だからこそフォースダウンゴーの選択はなかったかと考える。リードしている時はできるだけセオリーに徹する必要があるが、リードされている時はその限りではない。
もしもFGが成功していても、最後は逆転されていたと私は思う。それはあのレビューで判定が覆ったことで、シアトルにモメンタムが傾いていたからだ。もちろん「もしも」の結果は分からない。ただモメンタムのスポーツであるフットボールでは、モメンタムを失った側が再度取り返すことは非常に難しい。私にはFGを選択した時点で、モメンタムを奪い返す機会を放棄したように見えたし、敗北は決定的に思われてしまった。
シアトルにとっては経験の差が勝利に繋がったと見るべきかもしれない。スタッツ的にはほぼ互角だが、苦しい場面で守備がよく耐えたことが勝因となった。ほんのわずかの差が勝敗の明暗を分けた。次はどちらが相手でも更に苦しい試合となるだろうが、耐え続けられれば勝機も訪れるだろう。
プレビューでも書いたように、この試合、誰もがKCのRBラリー・ジョンソンのランが鍵を握ると思われた。当然、ランディフェンス32位のコルツはその対策を練りに練っているはず。それをKCがどう覆すのかが注目だったのだが。
結果的に、KCはランが止められた時の対策が全く準備されていなかった。プレイヤーの問題というよりも、完全にコーチの問題。守備はコルツのハイパワーオフェンスにギリギリで耐え、ワンサイドゲームにならないように踏ん張っていたが、それも攻撃があまりにも機能しないせいで、スタミナの消耗を招いて最後は押し切られてしまった。第3クォーター中盤までファーストダウンが取れないのでは勝ちようがない。守備に特化したチームならまだしも、KCはあくまで攻撃主導型だ。ランをいかに出すかという戦略がないままでは勝負にならなかった。
コルツにとっても決して褒められた勝利ではない。確かに守備の健闘で、終わってみれば大勝と言えるが、守備に関しては相手の無策に助けられた面も否めない。むしろ攻撃でもっと先行すべきだったのにそれができなかったことが大きな課題として残った。特にQBペイトン・マニングの3INTは次戦に不安を抱えることとなった。ラン攻撃が安定していたことが成果ではあるが、ボルチモア相手にどこまで通用するか。
モメンタムという観点から言えば、最初のCBタイ・ローのインターセプトリターンをWRマーヴィン・ハリソンが防いだことが大きかった。ゴール前からの攻撃という決定機を得ながら、オフェンスは決めることができず、更にKローレンス・タインズが短いFGを外して自滅してしまった。
☆ Dallas 20-21 Seattle
キープレイヤーになると予想したQBトニー・ロモだが、QBとしてではなくホルダーとしてキーになるとはさすがに予想外。ただあの場面はFGではダメだった。FGを選択した時点で敗北の可能性が高かった。ダラスは勝つチャンスを自ら放棄し、自滅した試合だった。
QBトニー・ロモの出来はよくなかった。スタッツはまずまずだが、パスの精度、判断の早さに難があった。特に左右に流れながらのパスの精度が悪かった。彼を助けるべきレシーバー陣も足を引っ張った。WRテレル・オーウェンス、WRテリー・グレンはイージーなドロップもあり、ロモのリズムを乱した。また、ショートからミドルのパスばかりで、ディープを攻めなかったプレイコールにも疑問が残った。
それでもダラスは勝つチャンスがあった。パスインターフェアでシアトルが得た決定機を守備が踏ん張り、無得点に抑えた。明らかにモメンタムはダラスに傾きつつあった。攻撃権を得たダラスは自陣深くでWRテリー・グレンへのフレアのパスをチョイスした。確かにランの確率が高い場面、相手の目先を変える理にかなったプレイコールではあるのだが、それでもやはりあの場面はグラウンドアタックでボールコントロールに徹するべきだったろう。結果的にファンブルロストがセーフティとなり、更にTDを奪われて逆転を許した。ランプレイで時間を使い、たとえスリーアンドアウトでも相手を追い込むことができた場面だった。
それでも、再逆転のチャンスは訪れた。残り時間を考えるとTDが欲しい場面だった。もちろん、残り時間わずかになれば、1点でもリードしているチームが精神的に圧倒的に優位に立てる。だが、FGで再度逆転されるという状況になれば、守備側にもプレッシャーがかかる。実際にシアトルディフェンスがずるずると進まれたように、ダラスの守備もFGを許さない展開に持ち込む可能性は低い。だからこそTDが欲しい。理想を言えばファーストダウンを取って時間を使ってからTDが欲しい。
サードダウンのパスは一度はファーストダウンをコールされたが、オフィシャルレビューで判定が覆った。セオリーでは100%FGの場面だが、だからこそフォースダウンゴーの選択はなかったかと考える。リードしている時はできるだけセオリーに徹する必要があるが、リードされている時はその限りではない。
もしもFGが成功していても、最後は逆転されていたと私は思う。それはあのレビューで判定が覆ったことで、シアトルにモメンタムが傾いていたからだ。もちろん「もしも」の結果は分からない。ただモメンタムのスポーツであるフットボールでは、モメンタムを失った側が再度取り返すことは非常に難しい。私にはFGを選択した時点で、モメンタムを奪い返す機会を放棄したように見えたし、敗北は決定的に思われてしまった。
シアトルにとっては経験の差が勝利に繋がったと見るべきかもしれない。スタッツ的にはほぼ互角だが、苦しい場面で守備がよく耐えたことが勝因となった。ほんのわずかの差が勝敗の明暗を分けた。次はどちらが相手でも更に苦しい試合となるだろうが、耐え続けられれば勝機も訪れるだろう。