奇想庵@goo

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1月の新作アニメ

2007年01月28日 00時55分17秒 | アニメ・コミック・ゲーム
アニメ強化期間がスタートし、1月スタートしたアニメの感想を載せておく。

◎Saint October 【公式サイト】

「ゴスロリ探偵団参上!」のキャッチコピーでスタートした、とってもお約束な萌え系アニメ。いわゆる変身少女戦闘系なのだが、変身するとゴスロリ衣装になるあたりが深夜アニメらしい展開だ。
しかし、そんなアレな装いとは違い、そのシナリオは非常に優れている。同時期にスタートしたアニメの中ではシナリオは間違いなくダントツのトップ。いかにもな設定とのギャップがむしろ面白さに繋がっているほどだ。
第3話まで見たが、変身して戦う少女は二人。あと一人増えるようだ。この二人、関係性はほぼカードキャプターさくらのパクリ。一方、敵はなかなかユニーク。企業の組織性を描いたりと変なところにこだわっている。変身のバンクシーンはけっこうエロい。ダイレクトというより想像的エロさではあるが。
で、そんな設定やキャラクターはともかく、シナリオだけが非常にきちんとしている。例えば主人公の少女は両親に(おそらく)捨てられたみたいなのだが、第1話で敵がそこを突いてきても跳ね返す逞しさを見せた。強さと弱さのバランスの描き方が全体を通して丁寧にされている点も好感が持てるところだ。

◎がくえんゆーとぴあ まなびストレート! 【公式サイト】

倦怠感漂う高校に転校してきた少女が、その前向きな明るさで周りを変えていくという作品。
ストレートなテーマをどう描くかが問われる内容だが、演出で気を吐いている。特に優れているのは音楽で、手拍子を使ったBGMは作品のテーマをそれだけで表せるほどのインパクトがある。
第3話まで見たが、主要キャラクターの少女5人の個性付けは実はあまり上手くはできていない。主人公は元気さを前面に出しているが、もちろんそれだけで問題が解決するわけではない。そこでミュージカルっぽい演出が、リアリティを吹き飛ばすほどのパワーで見る者を納得させてくれる。
オープニング、エンディングも今回取り上げたアニメの中ではピカイチと言える。林原めぐみの歌はこの作品のテーマとよくマッチしている。今後の展開が楽しみなアニメだ。

◎東京魔人學園剣風帖 龖(とう) 【公式サイト】

第1話の映像のクオリティとその動きは衝撃的と言っていい。久々に動くアニメを見た。
映像だけならダントツの一位。ただ1話は情報量が多く、ついてくのがやっと。その密度と速度はわくわくするものだが、問題は内容。強く支持されたゲームが原作だが、ちょっとサイバーパンクが入った東京の学園が舞台で、敵が妖となると、どうしてもありきたりの印象を受けてしまう。
第2話まで見たが、2話は1話から時間が遡って主要キャラの出会いの場面を描いた。分かりやすさという意味ではプラスだが(それでも分かりにくさが残る)、ちょっとスピード感という意味ではかなりブレーキがかかった気もする。
原作が結構古い作品なので、このまま王道を進むようだとせっかくの作画がもったいない。シナリオが作画に完敗なので、なんとか頑張って欲しいと切実に思ってしまう。

◎Project BLUE 地球SOS 【公式サイト】

既にDVD化されている作品だが、地上波初ということなので取り上げる。小松崎茂の空想科学冒険漫画のアニメ化。科学への信頼などはいかにもで、それはそれで見ていて楽しい。
もともとの1話を2回に分けて放映している。現在3回分(1話半)見ているが、お約束の展開で進行している。あくまでも娯楽として割り切り、作画や展開を楽しむべき作品だ。その意味では本当に良くできていると言えるだろう。

◎のだめカンタービレ 【公式サイト】

大ヒット音楽マンガが実写ドラマ化に続いてアニメ化された。
第2話まで見たが、基本的に原作を忠実に描いている。問題は音楽の取り扱いだ。マンガでは当たり前だが音は鳴らない。しかし、アニメでは鳴る。この違いはプラスにもマイナスにも働く。
演奏シーンは基本的に止め絵が多く、ダイナミズムは全くない。全体にアニメ独自の特性を生かした演出はなされていない。で、音楽だが、素人の立場からすると、問題のある演奏も素晴らしい演奏も違いが分からない。例えば第2話で、峰とのだめが最初に演奏した「春」もCDで聞いた「春」も最後に峰と千秋が演奏した「春」も一緒に聞こえてしまう。同じ曲でも演奏によって異なることがこの作品では面白さに繋がるのに、その差異をうまく表現できていないため面白さは半減してしまっている。
こうした表現方法に何らかの挑戦がなされない限り、音の出るマンガという価値しかこのアニメにはない。もちろん、マンガに描かれた様々な曲を耳に出来るというメリットもあるのだが、それだけでは折角のアニメ化がもったいないと思うのだが。

◎京四郎と永遠の空 【公式サイト】

いろんな意味で最もコワレているアニメ。学園が舞台だが学園ものではなく、ロボット(?)のアクションがあってもそれもメインになっていない。恋愛もあるのかどうか。設定も10年前のカタストロフなどありがちなものから、絶対天使というユニークなギミックまであって、評価しにくい。
第4話まで見たが、とにかく批評に困るのは確か。面白いとも言い難い。主人公の少女はとにかく何もしないし、ひたすら巻き込まれるだけ。そんな中で大量の美形キャラたちが戦ったり、曰くありげな会話をしたり、拷問(?)したりしている。たくさんの謎が散りばめられていて、それが解けていくのがストーリーなのだろう(解いていくではない)。最後までついていけるかは五分五分と言ったところか。

◎ひだまりスケッチ 【公式サイト】

BS-iでの視聴なのでまだ第1話のみしか見ていない。美術系(?)の4人の少女たちの日常を描いたアニメ、のようだ。
第1話は本当に何気ない冬の一日といった感じで、物語性は希薄。キャラクターもまだ掴みきれてはいない。女性脚本家らしさはよく出ていたと思う。
第2話の予告を見ると夏の一日のようなので、ストーリー性などがどのように扱われていくかは不明。もう少し見てみないと評価できない作品だろう。

◎ひまわりっ!! 【公式サイト】

見初めてなんか変だなぁと思ったら続編だった。クノイチの学校が舞台で、まあありがちな内容。正直、見るほどの価値のあるアニメと思えないが、なぜか第3話まで見てしまった。
評価すべきところもないし、とりたてて面白いと思わない。まあ毒にも薬にもならないが故にまだ見ていると言うべきか。

◎Venus Venus Venus 【公式サイト】

少女たちが魔物を退治するというよくある設定。そのうえ演出が平凡。更にシナリオが最悪。まだ1話しか見ていないが、かなり程度が低いと言わざるをえない。
主人公の強気でクールな感じの少女が第1話でいきなり弱音を吐いて、いきなり唖然とさせられた。キャラを立てるということをその脚本家は知らないようだ。全般的に陳腐なだけならまだしも、ちゃちいのが辛い。あと1回見て改善されていなければ見続けることは無理。

◎Master of Epic The Animation Age 【公式サイト】

第1話のみ見た。元がMMORPGで、基本的にそのネタを知らなければ楽しめない作り。MMORPGプレイヤーなら分かるネタもありはしたが、元ネタを知らずにはついていけない作品だ。
出来うんぬんは関係ないが、悪くはなさそうだった。むしろFFXIでこんなアニメを作ってくれれば見るのにと思ったが。

◎SHUFFLE! MEMORIES 【公式サイト】

元は美少女ゲームらしいがよく知らない。第1話は延々と数多くの登場人物の紹介で、それはそれでどうでもよかったが、第2話始まってすぐに拷問かと思った。
世の中にはこんな話を平気で見てられる人がいるのね、というのが正直な感想。レベルが低いとかいう次元じゃないし。人間不在の頭の中だけで作られた設定や話によくついていけるね、ホント。