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衆愚

2005年09月12日 17時38分54秒 | ニュース
一般大衆は愚かだ。
それは責められるべきものではないかもしれない。日々の生活の中で政治は遠く、日常に忙殺されながら深い思索を求めるのは酷。それは決して日本だけの話ではない。むしろ政治が身近である世界は、厳しく、生き難いとも言える。

柔らかいモノばかり食べていると噛む力が弱まるように、分かりやすさを求める社会は考える力が衰えていく。分かりやすい事の危険は以前から指摘していたが、この世にある複雑な事、難解な事、繁雑な事、微細な事をすべて拭い去り、単純化することでいかに様々な物事が切り捨てられていくのか。

新聞では、この与党の大勝に「奢るな」と幾度となく書かれている。圧倒的数の力が今後4年続く状況で、そんな事しか言うことができない。郵政民営化は国民の望むように進んでいくだろうが、その他の政策は与党の望むように進んでいくだろう。

一方、凋落した民主党は、あまりに愚かな戦い方を展開した。分かりやすくしろと言うのではなく、それ以前の伝える努力に難があった。与党を目指すにはより具体的な政策を次々と打ち出す必要があっただろう。ともあれ、今の民主党は解党した方がいいのかもしれない。目指す国家の形が党員内でかけ離れている現状は、常に弱みとしてあり続けているから。

愚かかどうかはともかく、国民はこの結果のツケを払う必要がある。改革を叫びながら、郵政以外はおざなりだった小泉。郵政以外で何をどう変えていくのか。これほど長く総理の座にいながら、彼の目指す国家像は見えない。


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