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『涼宮ハルヒの暴走』読了。夏、秋、冬の出来事を扱った短編集。
「エンドレスエイト」は、終わらない夏休みというまんま「ビューティフルドリーマー」(笑)。うる星やつらフォーマットを源流に持つ作品は、アニメ・コミック・小説問わず非常に多いが、雰囲気的に真っ当な後継って感じを受ける。
「射手座の日」は、このシリーズでは初となる、外部からハルヒに挑戦してくる形式の一作。挑戦を受けて立つ姿はハルヒらしいが、活躍する場面はほとんどなし。
「雪山症候群」は、このシリーズでは異質な作品。ハルヒシリーズの特徴として、SFらしいオチをつけるというものがあるが、この作品にはそれがない。脱出のための謎解きがミソとなってはいるが、結局原因不明のまま解決した形。まあ今後これが伏線として使われる可能性が高いが。
それぞれエンターテイメントとしてよくできた作品だが、困ったことがある。それは、キョン、活躍しすぎ!ってこと。まあ読者が感情移入しているキョンが無力すぎると、イライラするということもあるし、活躍すれば爽快に感じられるだろう。ただもともと、SOS団の中の唯一のただの人であり、異常な世界の中のニュートラルな存在であったはずの彼が、この短編集では他の誰よりも力ある存在になっている。キョンが力を持つということは、他のキャラとのギャップが縮まり、他のキャラたちの異能さが相対的に際立たなくなる。
3作品の中で、ハルヒの能力が暴走したのは「エンドレスエイト」のみ。全体としてハルヒの暴走度はかなりおとなしくなってしまっている。シリーズが続く中で最初のテンションを持続するのは難しいとは思うが、キャラクターの魅力としては非常に残念な流れだ。みくるなんて、もうただのマスコットになっちゃってるしね。
『涼宮ハルヒの暴走』読了。夏、秋、冬の出来事を扱った短編集。
「エンドレスエイト」は、終わらない夏休みというまんま「ビューティフルドリーマー」(笑)。うる星やつらフォーマットを源流に持つ作品は、アニメ・コミック・小説問わず非常に多いが、雰囲気的に真っ当な後継って感じを受ける。
「射手座の日」は、このシリーズでは初となる、外部からハルヒに挑戦してくる形式の一作。挑戦を受けて立つ姿はハルヒらしいが、活躍する場面はほとんどなし。
「雪山症候群」は、このシリーズでは異質な作品。ハルヒシリーズの特徴として、SFらしいオチをつけるというものがあるが、この作品にはそれがない。脱出のための謎解きがミソとなってはいるが、結局原因不明のまま解決した形。まあ今後これが伏線として使われる可能性が高いが。
それぞれエンターテイメントとしてよくできた作品だが、困ったことがある。それは、キョン、活躍しすぎ!ってこと。まあ読者が感情移入しているキョンが無力すぎると、イライラするということもあるし、活躍すれば爽快に感じられるだろう。ただもともと、SOS団の中の唯一のただの人であり、異常な世界の中のニュートラルな存在であったはずの彼が、この短編集では他の誰よりも力ある存在になっている。キョンが力を持つということは、他のキャラとのギャップが縮まり、他のキャラたちの異能さが相対的に際立たなくなる。
3作品の中で、ハルヒの能力が暴走したのは「エンドレスエイト」のみ。全体としてハルヒの暴走度はかなりおとなしくなってしまっている。シリーズが続く中で最初のテンションを持続するのは難しいとは思うが、キャラクターの魅力としては非常に残念な流れだ。みくるなんて、もうただのマスコットになっちゃってるしね。