「 福島第一原発の三号炉はプルサーマル炉なので、それについて書かれたものを調べたところ、以下のブログ記事を発見しました。アドレスは以下の通りです。
(
http://blogs.yahoo.co.jp/icarus777z/64133318.html)
プルサーマルに伴う問題点は以下の通り。
①核廃棄物は可増える。
②事故が発生した場合超ウラン元素の発生が大きくなる。
③燃料棒の破損が生じやすい・・・対策はあるが三号炉には適用されていない可能性が大きい
④そして何よりもこの指摘。
「
水蒸気管破断のようなPWRの冷却水温度が低下する事故や、給水制御弁の故障のようなBWRの炉内 圧力が上昇する事故が発生した場合において、出力上昇速度がより速く、出力がより高くなる。(燃料体の設 計および原子炉内での配置を工夫することによって対処が可能[4])」
⑤そして何よりも燃料の一部にプルトニウムを用いていること―これは私見。プルトニウム自体の毒性が非常に高い。
放射性物質は風に乗って飛散するが、炉から発生する放射線は風向きとは関係なく同心円状に広がっているはず。
あまりにも深刻だ。
「プルサーマルと福島第一原発 3号機
・・・
爆発を起こした福島第一 3号機はプルトニュウムを用いたMOX燃料(再処理)を使ったプリサーマルが行われており、これは北陸電力の隣石川県の志賀原発と同じですのでちょっと調べてみました。
福島第一原発プルサーマルが臨界 10月末から営業運転 2010年9月18日16時33分
福島第一原発3号機(福島県大熊町)のプルサーマル発電で、東京電力は18日午前、原子炉を起動させた。当初、17日夜に原子炉起動を予定していたが、非常時に炉内に水を送る装置の作動準備が整わないことを示すランプが点灯したままだったため、調整して動かした。
東電によると、起動から3時間後の午後1時20分、核分裂が連続する臨界に達した。試運転を経て10月26日に営業運転に移る予定。プルサーマル発電は国内3基目で、東電では初めて。
数年前からプルサーマルの計画があったようですが、昨年2月に福島県から認可、9月から実施された様で、今回の事故に至るまで半年弱の状態でした。
プルサーマル wiki
もんじゅのような高速増殖炉では、高速中性子によってプルトニウムを核分裂させるが、プルサーマルでは、通常の軽水炉と同様に、熱中性子によってプルトニウムを核分裂させることから、このような名称が作られた(和製英語)。
通常、軽水炉ではウラン235とウラン238を混合したウラン燃料(二酸化ウラン)を核分裂させることで熱エネルギーを生み出すが、ウラン238が中性子を吸収し2度のβ-崩壊を経てプルトニウム239が生成され、そのプルトニウム239自体も核分裂する。
その結果、発電量全体に占めるプルトニウムによる発電量は平均約30%となる(プルサーマル発電を行なわない場合でも、運転中の軽水炉の中にはプルトニウムが存在し、ウラン同様に発電に利用されていることに注意)。それに対し、プルサーマルではMOX燃料と呼ばれるウラン238とプルトニウムの混合酸化物(Mixed Oxide)を燃料として使用する。
プルサーマルで使われるMOX燃料はプルトニウムの富化度(含有量)が4~9%であり、MOX燃料を1/3程度使用する場合、発電量全体に占めるプルトニウムによる発電量は平均50%強となる。
欠点
しかし、プルサーマル方式は、元々ウラン燃料を前提とした軽水炉でプルトニウムを(一部)燃やすこともあり、経済的な課題のほか、
技術的に見て課題点が多い。
再処理に関わる部分
軽水炉からの高レベル核廃棄物をそのままガラス固化させる場合と比べ、
事故が発生する可能性が飛躍的に高まる
再処理によって核廃棄物は却って増える(一般的な資源のリサイクルと異なる点)
冷戦終結後、ウラン資源の需給は安定しており、再処理で製造したMOX燃料では経済的に引き合わない状態になっている(つまり、プルサーマル計画自体が不経済)。
再処理を行なうと核燃料の高次化が進むため、最大でも2サイクルまでしか行なえない(高速増殖炉の場合はこの問題は発生しにくい)[3]。
これに対し原子力関係者は使用済み燃料の発生量や再処理工場の能力などから1サイクル目が終わるのは来世紀などと考え向き合うことを避けている。
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MOX燃料の軽水炉での燃焼に関わる部分
高速増殖炉と比べて燃焼中に核燃料の高次化が進みやすく、特にアメリシウム241が生成されやすくなる。核燃料の高次化が進むと、反応が阻害され、臨界に達しなくなってしまい、核燃料として使用できなくなる。
上記と関連し、事故が発生した場合には従来の軽水炉よりプルトニウム・アメリシウム・キュリウムなどの超ウラン元素の放出量が多くなり、被ばく線量が大きくなると予測される。
原子炉の運転や停止を行う制御棒やホウ酸の効きが低下する。[4]
燃え方にムラが生じ、よく燃えるところの燃料棒が加熱・破損しやすくなる。もっとも、
これは現行の方式ではコストを下げるために一部の燃料棒のみにMOX燃料を入れるから起きる現象で、コスト面を犠牲にして全燃料棒にMOX燃料を入れるように変更すれば回避できる。
水蒸気管破断のようなPWRの冷却水温度が低下する事故や、給水制御弁の故障のようなBWRの炉内圧力が上昇する事故が発生した場合において、出力上昇速度がより速く、出力がより高くなる。(燃料体の設計および原子炉内での配置を工夫することによって対処が可能[4])
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MOX燃料
MOX燃料(モックスねんりょう)とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウム(PuO2)と二酸化ウラン(UO2)とを混ぜたものである。
主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。
MOXとは(Mixed OXide)の頭文字を採ったものである。
問題点
ウラン新燃料に比べ放射能が高い(特に中性子が著しく高い)ため、燃料の製造については遠隔操作化を行い、作業員の不要な被曝に十分配慮して行う必要がある。
ウラン中にプルトニウムを混ぜることにより、燃料の融点が下がる。これにより燃料が溶けやすくなる。また熱伝導度等が、通常のウラン燃料よりも低下する。これにより燃料温度が高くなりやすくなる。
核分裂生成物が貴金属側により、またプルトニウム自体もウランよりも硝酸に溶解しにくいため、再処理が難しい。
FPガスとアルファ線(ヘリウム、ガス状)の放出が多いため、燃料棒内の圧力が高くなる。
性質の違うウランとプルトニウムをできる限り均一に混ぜるべきであるが、どうしてもプルトニウムの塊(プルトニウムスポット)が生じてしまう(国は基準を設けて制限しているが、使用するペレット自体を検査して確認することはできない)。
追加 東芝原発設計者会見
外国特派員協会 3/14(第4回)福島原発に関するCNIC記者会見 中継
追加 東京電力 原子力発電所
地震前稼動状況
福島第一 1、2、3号機稼動中→緊急停止 4、5、6号機停止中
1号機:12日水素爆発
2号機:14日燃料棒露出
3号機:14日水素爆発
福島第二 1、2、3、4号機稼動→緊急停止
1号機:14日圧力抑制室100℃以下、午後5時から原子炉冷温停止中。
2号機:14日圧力抑制室100℃以下、午後6時から原子炉冷温停止中。
3号機:12日午後0時から原子炉冷温停止中。
4号機:14日午後3時から原子炉冷却中。」」