このところだいぶ時代遅れの韓流にはまっている。
トンイをみたのがきっかけで、現在NHK-BSで放映中の馬医も楽しみにしている。
この二作品はイ・ビョンフン監督作品。彼の作品に関しても色々な意見があるようだが、私は素晴らしいと思う。
どちらの作品も出身の、しかし実務能力に優れ、向上心あふれる人物を中心に据えている。
作品のメッセージは明らかで、差別を否定し、人を人として評価することの大切さ、そのような生き方だけが未来を築ける、というものだ。
トンイ追放の陰謀をめぐらしたチャン・ムヨルが捕らえられ、引きずられる時、声をかけたソ・ヨンギに`の血をひくものが王になる等とんでもない`と吐き捨てるのは、差別意識・特権意識がいかに人を歪めるかを表現するためだったと思う。
このメッセージの背景には韓国の歴史があることは間違いない。
『日帝時代、我が家は』羅英均(みすず書房)という本があるが、この本を読んでいてハッとさせられたことがある。朝鮮で民族独立のため立ち上がった人々について、`彼らは朝鮮が植民地にされたから立ち上がったのだ。勝利できるのか、展望があるのかなどは関係がない。`(正確な引用ではありません)と述べていたことである。
朝鮮の人々は自国が植民地にされたから立ち上がったのだ、という言葉は、トンイや馬医の主人公たちにもつながる言葉のように思う。
彼らもまた虐げられる中、それでも正しいと思う道、自分にできると思うことをするほかなかった人たちである。
そう思うと、トンイやぺク・クァンヒョン(馬医の主人公)にはかつて朝鮮で実際に立ち上がった人たちの精神が息づいているように思う。
この二つのドラマが心を打つのは社会の問題に目を向け、あるいは自身が只中にいて、それを真摯に乗り越えなければいけないと考える人々と響きあうからだろう。
逆に自身特権意識や差別意識が濃厚な人たちは、トンイや馬医に唾棄するだろう。ヘイトスピーチを撒き散らしている連中は、悪口を吐き散らすチャン・ムヨルである。そして現政権の幹部たちもきっと嫌っていることだろう。
(参考文献 : 『歴史物語 朝鮮半島』姜 在 彦 朝日新聞社 2006年)
トンイをみたのがきっかけで、現在NHK-BSで放映中の馬医も楽しみにしている。
この二作品はイ・ビョンフン監督作品。彼の作品に関しても色々な意見があるようだが、私は素晴らしいと思う。
どちらの作品も出身の、しかし実務能力に優れ、向上心あふれる人物を中心に据えている。
作品のメッセージは明らかで、差別を否定し、人を人として評価することの大切さ、そのような生き方だけが未来を築ける、というものだ。
トンイ追放の陰謀をめぐらしたチャン・ムヨルが捕らえられ、引きずられる時、声をかけたソ・ヨンギに`の血をひくものが王になる等とんでもない`と吐き捨てるのは、差別意識・特権意識がいかに人を歪めるかを表現するためだったと思う。
このメッセージの背景には韓国の歴史があることは間違いない。
『日帝時代、我が家は』羅英均(みすず書房)という本があるが、この本を読んでいてハッとさせられたことがある。朝鮮で民族独立のため立ち上がった人々について、`彼らは朝鮮が植民地にされたから立ち上がったのだ。勝利できるのか、展望があるのかなどは関係がない。`(正確な引用ではありません)と述べていたことである。
朝鮮の人々は自国が植民地にされたから立ち上がったのだ、という言葉は、トンイや馬医の主人公たちにもつながる言葉のように思う。
彼らもまた虐げられる中、それでも正しいと思う道、自分にできると思うことをするほかなかった人たちである。
そう思うと、トンイやぺク・クァンヒョン(馬医の主人公)にはかつて朝鮮で実際に立ち上がった人たちの精神が息づいているように思う。
この二つのドラマが心を打つのは社会の問題に目を向け、あるいは自身が只中にいて、それを真摯に乗り越えなければいけないと考える人々と響きあうからだろう。
逆に自身特権意識や差別意識が濃厚な人たちは、トンイや馬医に唾棄するだろう。ヘイトスピーチを撒き散らしている連中は、悪口を吐き散らすチャン・ムヨルである。そして現政権の幹部たちもきっと嫌っていることだろう。
(参考文献 : 『歴史物語 朝鮮半島』姜 在 彦 朝日新聞社 2006年)