酔眼独語 

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「世界恐慌」最後の幕が上がった?

2012-06-01 08:55:30 | Weblog
 31日のNY外為市場で一時、ユーロが96円台まで急落した。ギリシャ情勢への懸念が深まっているのと、米国の各種統計数値が市場の予想を下回ったからだという。

 ≪31日のニューヨーク外国為替市場でユーロは、欧州債務危機への懸念が拡大したことを背景に一時1ユーロ=96円48銭をつけるなど、2000年12月以来、約11年半ぶりの円高ユーロ安水準で推移した。円は対ドルでも急伸し一時、約3カ月半ぶりの円高ドル安水準となる1ドル=78円21銭をつけた。

 午後5時現在のユーロは、前日比97銭円高ユーロ安の1ユーロ=96円76~86銭、1ユーロ=1・2361~71ドル。円の対ドル相場は前日比75銭円高ドル安の1ドル=78円25~35銭≫=共同=。

 震源地のギリシャでは、同日、60代の年金生活者が「孫はギリシャで生まれてほしくない」との遺書を残して自殺、当地のメディアは「緊縮政策の犠牲者」と報じているという。

 ≪ギリシャからの報道によると、首都アテネで30日、年金生活者の男性(61)が公園で首をつって自殺しているのが見つかり、衣服のポケットから「孫がギリシャで生まれないことを望む」と国の将来を悲観する遺書が発見された。アテネでは4月にも、緊縮財政に苦しむ年金生活者の男性が命を絶つ悲劇があり、市民は再びショックを受けている≫31日時事=。

 17日のギリシャ再選挙の動向が注目されるが、緊縮肯定派と反対派のいずれが「勝利」したにせよ、問題の解決に近づくわけではない。ギリシャのユーロからの離脱が取りざたされているが、いまさら元のドラクマに戻れるわけがない。仮に戻ったとしても、そんな紙切れ同然の通貨に何の力もない。

 ギリシャをはじめスペイン、ポルトガル、アイルランドなど財政基盤の脆弱な国が、連鎖的に破局を迎える可能性は否定できないだろう。07年、米国に端を発した一連の金融不安は、いよいよ最終段階に入ったとみてよいのではないか。行き着く先は…。

 かつての世界大恐慌は1945年、第2次世界大戦の終結をもって、一応終息した。いまは諸矛盾を戦争で「解決」するという選択肢がない分、出口が見えにくい。「グローバリズムとの決別」や「市場本位制の打破」などとお題目を掲げても、実効性は乏しい。

 こうしている間にも、集まるところには富は集積し続ける。我々庶民はせいぜい節約するしかないのか。
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