酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「菊池直子」でバカ騒ぎ

2012-06-06 06:11:54 | Weblog
 3日にオウム真理教元信者の菊池直子が逮捕されて以降、メディアは何事が起きたかというほどの大報道合戦を続けている。

 若い女が17年間も逃亡、しかも男と同居していたとあっては格好のお茶の間ネタではある。だが、しょせんそれだけの話ではないか。一部「識者」と称される人々は「事件はまだ未解明な部分があり、菊池容疑者の逮捕が全容解明のきっかけになればと思う」(大谷昭宏・共同)などと述べているが、どうだろう。

 「まだ未解明の部分があり」という前提そのものが間違っている。麻原が何も語っていないため、オウムの核心部分は何も解明されていない。村井刺殺事件や警察庁長官狙撃事件も同様だ。一連のオウム裁判は、事件の上っ面を撫でたに過ぎない。

 菊池は一介の信者であり、下っ端だ。PRビデオなどに出演したり、メディアが「走る爆弾娘」と名付けて大きく報道したため「知名度」が高いに過ぎない。洗脳されやすい素直な女なのだろう。この女が事件の核心を知っているとは到底思えない。

 原発と政局報道に食傷気味だったメディアにとっては、菊池の出現は「干天の慈雨」といったところだろう。しかし、そんなことよりも、本筋をきっちり報道してほしい。なぜ大阪市の橋下市長は原発に対する態度を急変させたのか。野田は本当に小沢切りを決断したのか。「中国外交官事件」や生活保護問題などもさまざまな思惑が絡んだ「政治的事件」ではないのか。

 メディアが国民の目をくらますお先棒を担ぐようでは、この国はいよいよ危うい。
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