酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

痴漢は「過密」の問題だ?

2009-04-17 05:57:19 | Weblog
 電車の中で痴漢したとして起訴され、1、2審で有罪判決を受けた防衛医大教授に、最高裁が無罪の判決を言い渡した。世の男性の多くが納得できる判断だろう。

 《電車内で女子高校生に痴漢をしたとして強制わいせつ罪に問われた名倉正博・防衛医大教授(63)=休職中=の上告審判決で、最高裁第三小法廷(田原睦夫裁判長)は14日、懲役1年10カ月の実刑とした一、二審判決を破棄し、無罪を言い渡した。一、二審の判断は「必要な慎重さを欠いていた」と指摘し、結論を覆した。最高裁が事実誤認を理由に自ら無罪を言い渡すのは異例。5人の裁判官が審理し、3対2の小差だった》=朝日com=

 たまに東京に出て、山手線や地下鉄を利用するがラッシュ時でなくても込み合っている。ドア付近で他人と接触しないことなど、まず無理だ。

 以前こんな光景に出くわしたことがある。JR新橋駅あたりだったと思う。時間は午前10時ごろ。そこそこ込んでいた。いきなり女の怒鳴り声が響いた。「じじい! 何触ってんだよ。降りろ。警察へ行くぞ」。小太りの中年女が、鼻の穴を膨らませて息巻いていた。怒鳴られた男性は白髪交じり紳士ふう。反論するでもなく次の駅で降りていった。

 いったいあれは何だったのか。男が反撃に出れば、警察沙汰になっていたかもしれない。つくづく東京の恐ろしさを見せ付けられた思いがした。

 電車内での痴漢は首都圏や近畿圏で特有の犯罪だ。まあ、田舎でも起きないことはないが、冤罪はほぼあり得ない。

 いつでも誰かと接触状態の電車が痴漢と冤罪の温床だ。妄想男と過敏女がそんな場所で出遭ってしまえば、接触しなくてもスパークする。すし詰め電車をなくさない限り、触った、触ってないで悲喜劇が繰り返されるのは避けられない。

 社会的に一定の地位を得ている人物にとって、痴漢で捕まることは社会的な死を意味する。逆に言えば、この手を使って罠にはめることもできるということだ。そう考えると、東京などにお住まいの方々は、よくこんな物騒な乗り物に乗っていると感心するばかりである。

 
コメント
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