酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

商船の武装化は検討に値する

2009-04-18 10:14:32 | Weblog
 ソマリア沖の海賊に対処するための「海賊対処法案」審議が始まった。海上自衛隊を派遣する際、事前の国会承認を要するかどうかが焦点とされる。実際に軍を出しておいて、後から法律をつくるなど泥縄の最たるものだ。各党は、まずその点をしっかり反省してほしい。
 
 海賊への対処は海上保安庁の任務だ。ソマリア沖で海保の活動は無理だとの論があるが、精密に検討された様子は見えない。当ブログは海保で対処可能と思っているが、いろんな組み合わせで知恵を絞ればいい。

 各国が艦船を出動させているので、海賊の出没海域がアデン湾からインド洋に移り始めているという。当然だろう。警官がうじゃうじゃいるところで、引ったくりをするのはよほどの馬鹿だ。

 となると、警戒区域が拡散し軍の対応も難しくなる。困ったものだ。米共和党下院議員が「商船の乗組員を武装させろ」と主張しているようだ。保守派ということだが、立場は関係なく傾聴に値する意見だ。

 《【4月16日 AFP】(一部修正)ソマリア沖で頻発する海賊被害をめぐって、米外交政策への痛烈な批判で知られる共和党のロン・ポール(Ron Paul)下院議員(テキサス州選出)が、商業船に乗り込む民間人に「お墨付き」を与えて海賊を追い払わせるべきだとの過激な意見を提唱している。

■「商船は自衛するべき」

 ポール議員は今週、動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」上に投稿されたビデオの中で、海賊行為が頻発する海域を通航する海運会社の「自己責任」論を主張。陸海空軍の警護をあてにするべきではないと述べた。

 その上で、18世紀に欧米列強が海戦費用を安く抑えるために導入した「他国商船拿捕(だほ)免許状」を発行し、商業船舶に武装を許可して自衛させるよう主張した。

 ポール議員のほか、一部の保守系知識人も同様の案を提唱している》

 乗組員を武装させる代わりに、海保や警察を乗せてはどうか。マシンガン程度の武装で、一船当たり10人前後を乗船させる。危険海域を越えたらヘリで基地に帰る。費用対効果を考えれば、こちらの方が良いという気がしてくる。

 海自を出しても守れる船は限られている。もっと現実的な対処法を考えるべきだ。軍を出すことに意味があるなどという考え方は、大国幻想そのものと思える。 
コメント (1)
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