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酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

市名売ります

2012-03-24 06:37:45 | Weblog
 金に困った自治体は、売れるものなら何でも売る構えらしい。究極の売りものがこれだろう。大阪府泉佐野市が市の名前を売ってもいいと言い出したのだ。

 ≪財政難の大阪府泉佐野市が歳入確保策として自治体名の命名権(ネーミングライツ)を売却する問題で、千代松大耕市長は22日、市役所で報道各社の取材に応じ、「市の名前には愛着があるが、時代の流れの一つだと思う。財政が厳しいなか、今までとは違ったアイデアが大事だ」と述べた。


 市は6~11月に市の名称の命名権について売却先企業を募る。契約期間は1~5年を予定しているが、千代松市長は「ころころ自治体名が変わって市民が混乱してはいけない。長期間、市とつきあってもらえるかどうかが(売却先を決める)ポイントだ」と話した。

 また、大阪市の橋下徹市長はこの日、市役所で報道各社に対し、命名権売却について、「本当に面白いアイデアだ。売却できれば、色んなところに企業の名前が出るわけだから、ものすごい広告価値があると思います」と評価した≫=2012年3月23日08時16分 読売新聞。

 市の名前と公共施設の名前は同じとする発想はどうなのか。市は広い意味で法人であり、一種の生命体だ。名前がなくなれば、死に絶えたも同然だろう。グウィンの「ゲド戦記」には名前を言い当てることが勝負のポイント、みたいなことが書いてあったが…。

 挙母が豊田になり、何とか町村が天理になった例はあるが、これはそれぞれの城下町を意味するものでネーミングライツとは本質的に違う。売るのなら少なくとも30年単位の長期契約が必要だ。

 国や住民の賛同が得られそうもなく、あえなく頓挫すると見ているが、窮状を訴えるインパクトとしては十分だ。千代松君の技あり?
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読売新聞が壊れた?

2012-03-23 05:57:57 | Weblog
 朝日の「高額契約金」報道に血が上った?読売新聞が壊れてしまった。

 翌日の反論ぐらいは大目に見るとしても、21日まで4日も5日も社会面にスペースを割いて大報道するとは常軌を逸している。これは完全な紙面の私物化だ。

 しかも内容がひどい。たとえば17日付

 ≪日本プロ野球選手会の松原徹事務局長は読売新聞の取材に対し、「選手のプライバシーを開幕間近のこの時期にさらされたのは大変残念だ」と語った。
 朝日が契約金が最高標準額を超過していることを問題視した点について、松原事務局長は「(最高標準額は)標準であって、それを上回っても下回ってもいいという認識だった。問題は当時の制度であって、決して選手が悪いことをしたわけではないと声を大にして言いたい」と訴えた≫。

 選手には確かに被害者と言えるかもしれない。しかし、事の本質ではない。「選手がかわいそう」ということで、朝日に怒りの矛先をむけさせたいとの魂胆は見え見えだ。

 20日には長嶋茂雄まで登場させている。

 ≪「選手たちの心の傷は相当に大きい。そう簡単には癒えないだろう」「ルールを破ってはいない。記事には十何年も前の話もあり、こういう話が出ること自体がおかしい」≫。

 長嶋茂雄を演じることが義務付けられているミスターが、読売の振り付け通り動き、発言していることは間違いない。武田頼政が6年前に出した「Gファイル」には、長嶋の真実が赤裸々に描かれている。

 こんな言動を繰り返していると、「記憶の長嶋」が汚れてしまうだけなのに…。

 読売は阿部や高橋の契約時に、紙面でどう報じたかを読み返すべきだ。

 「ナベツネを守る」の一点で、こんな記事を社会面の頭に据えさせられるデスクや現場のライターがかわいそうだ。(もっとも記事を書いているのは別の部署かもしれない)。

 来週には公式戦が開幕する。読売も早く目を覚ました方がいい。
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読売(巨人軍)vs朝日

2012-03-16 06:23:28 | Weblog
 ひところ親密さを増したように見えた朝日と読売が、またまた角を突き合わせている。15日に朝日がスクープした「巨人、6選手に契約金36億円 球界申し合わせ超過」の記事をめぐってである。


 ≪プロ野球・読売巨人軍が、球界で申し合わせた新人契約金の最高標準額(1億円プラス出来高払い5千万円)を超える契約を多数の選手と結んでいたことが、複数の関係者証言と朝日新聞が入手した内部資料から明らかになった。14日現在で確認できたのは、1997~2004年度に6選手と結んだ計36億円の契約で、このうち計27億円が最高標準額を超過する内容だった。

 読売巨人軍は朝日新聞の取材に対し、「個別の選手の契約は申し上げられない。標準額は07年までは上限ではなく、超えても構わないというのがプロ野球全体の理解のはず。ルール違反ではない」と話している。

 超過額の契約が判明したのは、高橋由伸、上原浩治(現大リーグ)、二岡智宏(現日本ハム)、阿部慎之助、内海哲也、野間口貴彦の6選手。

 プロ野球では93年のドラフトから、社会人と大学の選手が入団する球団を選べる逆指名制度を導入。これに伴い、球団間の争奪戦で契約金が高騰するのを避けるため、新人選手の契約金の最高標準額を1億円と12球団で申し合わせた(翌年から1億円プラス出来高払い5千万円)。

 巨人軍の複数の内部資料や関係者証言によると、97~00年のドラフトの逆指名制度と、01~04年の自由獲得枠で入団した選手のうち6選手について、最高標準額を超過する契約金額となっていた。

 最も高額なのは、阿部選手(00年ドラフトで入団)の10億円。野間口選手(04年)は7億円、高橋選手(97年)は6億5千万円、上原選手(98年)、二岡選手(同年)は各5億円、内海選手(03年)は2億5千万円となっている。このほか、上原選手には退団時の功労金1億2千万円、二岡選手には退団時の功労金7千万円と別の出来高払い3千万円も支払う契約となっていた≫=asahicom。

 読売は16日朝刊の社会面とスポーツ面に「朝日に抗議書 球界申し合わせを曲解」などの記事を載せ、反撃に懸命だ。球団幹部(読売上層部)は巨人の内部資料が流出した可能性が高いとみて、警察への告訴も検討しているという。桃井球団社長らは一部メディアに「(ナベツネに引導を渡そうとして返り討ちにあった)清武前球団代表が朝日に垂れこんだ」と示唆している。

 巨人、読売の主張が全く間違っているわけではない。「規約に照らして問題ない」。

 問題は、これは法的争いではなくスポーツ界の紳士協定違反だということだ。日本のプロ野球や巨人が「紳士でない」とすれば、何おかいわんやだが、一応巨人のモットーは「球界の紳士たれ」だから…。

 「こうしましょう」と取り決めた内規を「絶対的規則ではない」といって無視していたら、スポーツなど成り立たない。巨人は「空白の一日」を全く反省していないと見える。ナベツネ先生には、ファンがどう思うかとか、スポーツマンシップに照らしてどうか、などということは関係ないのだ。これはやはり老害だなあ。

 それにしても、報道について警察沙汰にすることまで考えているとは恐れ入る。さすが警察官僚・大正力が育てた読売だ。
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津波注意報

2012-03-15 05:57:48 | Weblog
 昨日夕、車に乗り込んでキーを回したらHNKの男性アナウンサーが緊迫した声で

 ≪海岸や川の河口付近から離れ、近づかないで下さい。津波は何度も押し寄せ、急に高くなることがあります。海岸や川の河口近くから離れて下さい。様子を見に行かないで下さい≫と繰り返していた。北海道沖で震度4の地震があったのだとか。各地の自治体で避難勧告が出た、とも伝えていた。

 家に帰ってテレビをつけたら、まだ同じことを言っている。7時のニュースも前半はほぼこれに費やした。

 皆様のNHKが災害情報に力を入れるのは理解できる。ただ、やり方に工夫も必要だ。NHKは先日、津波や地震速報の際の呼びかけを変えることにしたばかりだ。この日の放送はその実地第1号かもしれない。

 それにしても、注意報で震度4だ。波高は最大50センチ。少し騒ぎすぎのような気がする。地元では防災無線や広報放送などで注意を呼び掛けてもいる。全国放送でここまで展開する必要はない。

 注意報程度で大げさな呼びかけを繰り返すと、「狼少年シンドローム」に陥りかねない。年寄りや体の不自由な家族を抱える人たちにとって、避難は大ごとだ。実際に動く人の身になってみることも必要だろう。

 注意報と警報、大津波警報をごちゃまぜにしては、地元が混乱するだけではないか。
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女子ジャンプが男子を超える日

2012-03-04 06:27:26 | Weblog
 スキージャンプの女子w杯で15歳の高梨沙羅が初優勝を飾った。地元日本での開催、2本目キャンセルなどラッキーな面もあったが、見事の一言だ。おめでとう。

 ≪スキージャンプ・ワールドカップ(W杯)女子蔵王大会第10、11戦(3日・山形蔵王=HS100メートル、K点90メートル)――第11戦で、15歳のエース、高梨沙羅(北海道・上川中)がついに頂点に立った。

 1回目にジャンプ台記録に並ぶ102メートル50を飛んで1位となると、2回目の競技がキャンセルとなったため、そのまま勝利が決まり、男女を通じての最年少優勝。2位になったサラ・ヘンドリクソン(米)は、2戦を残して今季の総合優勝を決めた。先に行われた第10戦ではヘンドリクソンが7勝目を挙げ、高梨は2位。18歳の岩渕香里(長野・飯山高)と17歳の伊藤有希(北海道・下川商高)が、ともに自己最高の7、8位に入った≫=読売online=。

 高梨のジャンプはとにかく距離が出る。そのせいかランディングは「一足・尻もち型」になりやすいが…。昨年1月の大倉山で飛んだ141メートルは、男子でもめったに出ない飛距離だ。(バッケンレコードは金子祐介が2005年に記録した145メートル)

 その昔、といっても20年ほど前。ニッカネンやニエミネンら10代のジャンパーが大活躍したことがある。V字ジャンプの創生期である。ニエミネンが体側につけた左手をひらひらさせながら、どんどん飛んでいくのにあきれたものだ。その彼らも、ある時を境にさっぱり飛べなくなる。(素行など様々な要因があるが)。そのとき思ったのは、若いと体が柔らかく、下からの風圧を受け流すことができるのでは~ということだ。

 高梨やサラ・ヘンドリクソンのジャンプも体の柔らかさをフルに生かしているように思う。板と身長、体重のバランスも丁度いいのかもしれない。この分でいくと、近い将来女子の記録が男子を上回ることも考えられる。

 ジャンプは気象条件などに左右されるため、直接の比較が困難とはいえ、同じ台の同じゲートを使って女子に負けたとなれば、「事件」である。その日が楽しみだ。
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犯行時18歳1か月でも「死刑」

2012-02-22 05:46:56 | Weblog
 13年前、山口県光市で起きた母子殺害事件について、最高裁が元少年の上告を棄却、死刑が確定する。被告は当時18歳1か月、これまでで最も「若い」死刑の適用となる。

 評決は4対1。一人が「少年法に照らせば差し戻しが相当」と死刑に反対した。死刑判決で裁判官の意見が割れるのは異例という。

 読売の社説「(判決からは)厳罰により、少年の凶悪事件に歯止めを掛けたいという意図がうかがえる」がいうようなねらいがあるのだろう。

 「特別な事情がない限り、少年でも死刑」。裁判員裁判を含む下級審で、この流れが主流になるのだとすると、恐ろしい。そもそも、少年法は「未成年であること」を特別の事情とみなしているのだ。産経新聞のように選挙年齢の引き下げと絡めて、さらに厳罰化を主張する意見もある。

 世論は厳罰に傾いている。人の心に余裕がなくなっているせいだろう。朝日は社説を1日延ばした。論議が乾かなかったのか、各紙の動向を眺めたのか。当たり障りのない内容からは、後者のような気がする。原発では歯切れがいい?のに、どうしたことか。

 遺族である本村氏の成長ぶりが、唯一の救いだ。会見で脂汗をにじませ、言葉を絞り出すさまは苦悩に満ちていた。「みんな敗者だ」という言葉を重く受け止めたい。
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「東北電力ニュース」から

2012-02-14 06:10:29 | Weblog
 東北電力(本店・仙台市)が毎月発行している「東北電力ニュース」の最新120号に目を通していら「放射性物質を含んだ食品を摂取しても汗や尿などの形で排出されるから体内蓄積はない」という趣旨の記述があった。ほんとうかしら。

 最終ページの「放射線の基礎知識」にそう書いてある。

 ≪Q2 放射性物質を含んだ食品を摂取した場合の放射線量は、どのように計算するの?

  (前略)たとえば、放射性セシウム137が1㎏あたり500ベクレル含まれているお米を1日に200g(0.2㎏)食べた場合の放射線量は、次のように計算されます。

 500ベクレル×0.2㎏×0.000013=0.0013ミリシーベルト(1日)
 
 また、このお米を1年間(365日)食べ続けたとすると

 0・0013ミリシーベルト×365日=0.4745ミリシーベルト(1年間)

 この値は、いのX線集団検診を1回受けた時の量(0.6ミリシーベルト)とほぼ同じです。

 なお、体内に取り込まれた放射性物質は、汗や尿、便などの排せつにより体外に出されるため、体内にたまり続けることはありません。≫

 放射性物質には半減期があるから、徐々に線量は下がるという説明なら分かるが、ウンコやおシッコになって外に出るから大丈夫とは初めて聞く説だ。こうも堂々と書いてあるからには、どこかの先生から聞いたのだろうが、はてな? である。

 原発を持っている事業者としてのセンスを疑ってしまう。
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田中直紀さん、もう辞めたら…

2012-02-10 05:04:08 | Weblog
 田中直紀防衛相の国会答弁が哀れを誘っている。国会の委員会を抜け出して食堂でコーヒーを飲んでいたことを追及され「国会内でコーヒーは飲まない決意で臨みたい」。読売の「編集手帳」に「過去に議事堂内で表明された決意のなかで、最も物悲しい決意かも知れない」と評されてしまった。

 いま問われるべきは、なぜ野田が田中を任命したかである。人がいいだけが取り柄の田中に、修羅場の防衛相が務まるわけがない。野田をはじめ民主党の幹部ならだれもが分かっていたはずである。

 国会で笑いものになっているうちはまだいい。だが、北朝鮮の朝鮮中央通信にまで馬鹿にされてはたまらない。


 ≪【平壌2月8日発朝鮮中央通信】日本の田中防衛相の無知が引き続き露呈して嘲笑の種となっている。

田中防衛相は1日の日本衆院予算委員会で小池・元防衛相から中国軍の近代化に対処して米国が推し進めている空軍と海軍の「合同戦闘構想」(いわゆる『統合エアシーバトル構想』)に関する質問を受けたという。

しかし、それに対してそこまで理解していないと述べて参加者を驚愕させた。防衛相にとって「初歩の初歩」である「安全保障」に関する知識さえ足りないという非難を受けた。

日本防衛省はすでに2010年の「防衛計画大綱」に米国の「合同戦闘構想」に合わせて「自衛隊」の機動力を重視した「機動的防衛力」概念を示した。

田中は翌日も、言い間違いや事実誤認の発言を連発して嘲笑を受けた。「自衛隊」の基地がある硫黄島(いおうとう) の読み方を問われ、たどたどしく「いおうとう、ではないかと思う」と答えて場内を唖然とさせた≫=朝鮮中央通信web版=。

 直紀は義父である角栄が選んだ婿さんだ。温厚な人柄と立派な体格にほれ込んだとされる。角栄が重視したのは「真紀子対策」だというのが世評である。誰にでも食って掛かり、突っつき回す真紀子を、角栄は「軍鶏」と呼んで恐れた。外に何人もの女と隠し子を設けた角栄は、真紀子の攻撃に太刀打ちできなかったのである。で、「温厚な直紀君を」となったらしい。

 直紀は真紀子に対してもはっきりものが言えない。こんな小心なお人よしが国防をあずかれるはずがない。さっさとケツをまくって、辞めなさいと言いたいところだが、そんな勇気があれば今の惨状はなかった。仮病を使って役を免れるしかないか。

 
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産経の惨状、毎日の珍奇?!

2012-01-26 06:36:58 | Weblog
23日の産経新聞を見てびっくりした。最終面にあるはずの「ラテ」とその裏の社会面がないのだ。代わりに載っているのはjpopの「ソナポケ」の広告。22面に移した「ラテ」面にも大きな広告が入っている。

 25日発売開始のニューアルバムの宣伝だが、なんでこんなに大きなスペースのなるのかが分からない。他紙には載っていないから、産経のセールスの賜物かもしれない。それにしても…。貧すれば、でなければいいのだが。

 この日の産経は24ページ。朝日や読売より10ページ以上少ない。しかも広告が全く入っていない面が8面もある。18面の広告は「新聞セールス」に関わる在京紙の共同広告で「ただ」。産経新聞はどうやって飯を食っているのだろう。

 毎日はこの日の「記者の目」で「AR」時代の到来?を書いている。紙面の写真に(ソフトをダウンロードした)スマホをかざせば、写真が動き出す仕掛けだ。珍しくはあるが、それだけのこと。「新聞はオンライン化を抜きに語れない」とこの記事は結ぶ。オンライン化は必然としても、この仕掛けでは。

 毎日、産経は大事なメディアだ。本業のニュースでもっと頑張ってほしい。
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把瑠都に「帰れ」コール

2012-01-20 05:55:40 | Weblog
 大相撲初場所12日目、結び二番のあっけなさに各紙がブーイングを浴びせている。把瑠都と日馬富士がともに立会いの変化で勝ったのがお気に召さないようだ。

 ≪199センチ、188キロの巨体を左へひらりと飛ばせた把瑠都。稀勢の里の首根っこを押さえつけると、新大関は勢い余って横転した。1秒0で、把瑠都が優勝へ大きな星をさらった。

 客席から怒気を含んだ「帰れ」の連呼。ため息も残る中、今度は結びで日馬富士が変化で横綱を送り出す。現役時代、敢闘相撲で鳴らした土俵下の中村審判長(元関脇・富士桜)も「看板の2番があれじゃ、お客さんは怒るよ」とこぼした≫=毎日jp=。

 「怒気を含んだ帰れの連呼」とすんなり書いているのがきになる。「帰れ」とはどういう意味か。「国へ帰ってしまえ」という趣旨だろう。つまらないプレーにブーイングを鳴らすのは当たり前だが、外国人を的にした「帰れ」はいただけない。

 国技館ホールの周囲を飾る優勝額は、今場所からすべて外国人力士にものになってしまった。横砂大関は6人中4人までが外国人、幕内全体では36%が外国勢である。体格、体力に優れた彼らが、出世するのは仕方がない。対抗できない日本人力士がだらしないのだ。

 稀勢の里は頭を下げすぎていた。白鵬は横綱、あれぐらいの変化を残せないようでは双葉山を超えるなど至難の業といえよう。

 新聞が大相撲をスポーツ面に乗せている以上、勝った側をくさすより負けた方の奮起を促すのが筋ではないか。あの野村克也(原典は松浦静山)も言っているではないか。「負けにに不思議の負けなし」と。

 外国人力士の相撲が荒っぽく、味がないのは師匠の指導が悪いのだ。というより、把瑠都や琴欧洲に相撲を覚えられたら大変なことになると考えているのではないか。白鵬みたいなのが次々と出てきては、日本人力士のつけ入るすきがなくなるからだ。

 外国人力士をヒール扱いする今の風潮が続けば、相撲はやがてプロレス化する???
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