おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

英国の田園風景1-防風林や石塁に囲まれる不定形の放牧地や畑-

2015年06月13日 00時00分00秒 | 農村

写真1 防風林や石塁に囲まれる放牧地や畑 ウェールズの典型的田園風景 南東部アバガヴェニィ 2015年04月28日


写真2 アバガヴェニィのブラック・マウンテンから望む田園風景 2015年04月28日

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 2015年4月下旬から5月中旬まで半月間にわたる英国旅行の有馬次郎ご夫妻
 筆者が、英国と日本の農村風景などを比較するため、英国農村風景の紹介を依頼したところ、快諾いただきました
 ご夫妻に御礼申し上げます
 ご提供の写真と紀行を4回に分けて紹介します
 
 さて、有馬次郎氏は次のように英国の農村風景を特徴づける
  「英国には牧歌的な田園風景と荒涼たる谷間、大草原が共存している。
   豊かな牧草地には羊が放牧され、荒涼とした谷間や大草原はまるで死の谷の気配が漂う。
   正反対の風景だが、共に昔のままの、自然の姿だ。」

 英国の牧歌的田園風景の特徴は防風林や石塁(石積みの低い垣)に囲まれる不定形の放牧地や畑
 具体景を有馬次郎ご夫妻の英国旅行の写真1・写真2と下記の紀行に知る

 かつて、日本においても不定形の小さい畑や田が存在
 零細分散錯圃と呼ばれた
 土地改良事業が各地で実施された現在、30a以上の長方形の田や畑が多い
 防風林や石塁は、日本では北海道など一部の地域に存在するが、少ない

 筆者は、次の紀行のチェルノブイリ原発事故による英国牧羊業被害、非農家の牧羊受託などに惹かれる

 執筆者:有馬洋太郎 撮影者:有馬次郎ご夫妻 撮影日・撮影地:上記


 **興味のあるかたは次の紀行をお読みください。上記の内容と関連します**

 英国2,800km紀行(有馬次郎)
 3日目(4月28日)
   前泊地プリヴェット(ロンドンの南西100km)の近くあるチョートン村に車を停め、
  ジェーン・オースティンが晩年を過ごした古い石造り民家・ジェーン・オースティン博物館などを見学。

   チョートン村から西へ200kmのセヴァーン川を渡ってウェールズに入り、アバガヴェニィの友人宅に着き泊まる。
  周りには牧草地の他は何もない。

   当地はブレコン・ビーコンズ国立公園の裾野に立地。
  途中、橋からアバガヴェニィまで、羊群がる牧草地や、黄一色の菜の花畑が限りなく続く。
  道路標識はウェールズ語と英語の両方で表記。

   村道の両脇には、年数を経て厚みのある頑強な背丈ほどのシュラブ(小低木)が綺麗に剪定され植え込まれている。
  そのため、対向車が来たら相互に停車し、どちらかが後退し道を譲らないと通行できない程恐ろしく狭い。

   友人は、この道をくねくねと走り、小さな古い教会や1000年以上前の城跡、地元で有名なブラック・マウンテンに案内してくれた。
  山の丘陵には羊が群がっていたが、北極海やロシアからの強い風で、高い木は生育できず、一見、荒涼とした禿山のような風景。
  チェルノブイリ原発事故の時、ウクライナからの東風のため、
  放牧されていた羊は放射線に汚染され市場への出荷が困難になったそうだと友人は述懐。

   彼の5エーカー(約6千坪)の敷地では羊が長閑に草を食んでいる。
  敷地は遠くにブラック・マウンテンの丘陵を望み、なだらかに山麓へと広がる。
  羊は、近くの農家から預かり、大量の草を食べてくれるので草刈の手間が省ける。
  毎年羊1頭をお礼に貰う。

4日目(4月29日)
  アバガヴェニィから北上270km、ウェールズ北部・コンウィ泊
  コンウィまでは見渡す限り広がる羊の放牧地や菜の花畑の連続。
  放牧地や菜の花畑は延々と連なる石塁(石積みの低い垣)で仕切られている。
  石塁の黒灰色、放牧地の淡緑色、菜の花畑の黄色のコントラストは見事。

コメント
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