おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

注染・宮染めの中川染工場1 注染は両面染め

2014年02月03日 00時00分00秒 | 伝統工芸








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 2014年01月24日及び30日、宇都宮市の株式会社中川染工場で注染・宮染め(ちゅうせん・みやぞめ)を見聞撮。
 中川専務のご案内・ご教示の下、工場の皆様のお世話になる。
 さらに、上の写真の手ぬぐいなどをいただく。
 あらためて御礼申し上げます。

 さて、中川染工場は浴衣・手ぬぐい・のれん・袢纏・名入タオルなどを注染で染めて加工。

 注染とは、型でつけた生地の模様を色違いに染める際、
 折りたたんだ生地の最上布についた模様の周りをのり(防染のり)で囲い、
 その内外に上から染料を注ぎ下まで染み込ませる方法。
 染め上がり生地は裏表なく両面に同じ色模様がつく。
 例えば上の写真。

 現在の注染は、注いだ染料を折りたたんだ生地の下から電動コンプレッサーで一挙に全面吸引する方式。
 この方式は大正後期~昭和初期に開発・普及し、生産効率は大幅に向上。

 宮染めとは、宇都宮市街地を流れる1級河川田川沿いで生産される染物の総称。
 そもそも田川の畔には、江戸期、真岡木綿の半纏や前かけなどを染めるために染物職人が集まった。
 真岡木綿は、19世紀前半期の文化・文政・天保期に隆盛を極め、江戸木綿問屋の取扱い木綿の約6割を占めた。
 その名残は、手ぬぐい地の最上等をさす「特岡」にみる。その岡は真岡の岡。

 中川染工場は、1905年(明治38)、手ぬぐい・半纏の専門工場として田川の畔、現在地で創業。

 注染染めの浴衣や手ぬぐいは吸水性や風通しが良く、ゆらぎやにじみなど独特の風合いが使い込むほどに出ます。
 皆様、お好みの染物をお買い上げください。

 引用・参考文献等:*株会社中川染工場ホームページ *真岡木綿会館ホームページ
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2014年01月30日 撮影地:拙宅

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