aquamarine lab

アートネタなど日々のあれこれ

ウェス・アンダーソンすぎる風景

2023-05-17 01:21:52 | 美術
寺田倉庫G1ビルで「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」を見てきました。

ウェス・アンダーソンすぎる…といっても、ウェス・アンダーソン自身の作品展ではありません…ウェス・アンダーソンの映画に出てきそうな場所を撮影して投稿する人気インスタグラムが展覧会になりました。ちなみにウェス・アンダーソン自身のコメントはといえば、「ぼくが出会ったこともない人びとが、ぼくが見たこともない場所や物を撮ったものだがー実際、ぼくが撮りそうな写真だ」とのこと。この展覧会はトレンド発信地のソウルで大ヒットしたそうですが、日本の展覧会も若手女子で賑わっておりました。ウェス・アンダーソンすぎる風景とは「シンメトリー」「ポップなパステルカラー」「はっきりとした模様」のことですが、ポップでカラフル、そしてどこかノスタルジックな写真の数々…それにしても、よくこれだけの写真が集まったものだなぁ、としみじみしてしまいます。300点余りもの写真に撮られた風景はすべて現実世界に存在するものなのですから…そう、世界はウェス・アンダーソンすぎる風景で満ちている!そして、それぞれの写真にはそれぞれのストーリーがあるのです。なかでも印象深かったのが、ナミビアのゴーストタウンの写真です。パステルカラー(だった)のドアの部屋に砂漠の砂が流れ込む図はまさに映画。会場には「グランド・ブタペスト・ホテル」のセットを再現したコーナーもありましたね…。この展覧会を見ていると無性に旅に出たくなります…世界にはこんなに幸せな風景があるのですから。実際にはなかなか旅に出られなくても、世界じゅうにウェス・アンダーソンすぎる風景が存在していると思うだけで、なんだか幸せな気持ちになるから不思議です…。

その後、TERADA ART COMPLEXⅡの中にあるギャラリーYUKIKOMIZUTANIで「山本基 時に宿る-Staying time-」を見てきました(展示は既に終了しています)。山本氏は塩を使って床に模様を描くインスタレーションを制作されてきた方ですが、今回は「時」「季節」を手掛かりとした作品が展示されています。アクリル絵具で描かれた空や海を思わせる絵画のシリーズは、見ていると心が解放されていくようです。そして、今回は「さくらしべふる」という大作が展示されていました。数万枚もの桜の花びらの型に塩が流し込まれ…散りゆく桜花の美しさ儚さは人の命のようでもあります。山本氏はこの世を去った大切な人との思い出を忘れないために描き続けてきたのだそうです。作品を通じて思いをつなぎとめていきたいという祈りが届きますように…。

さて、例によって、アートといえば甘いもの(?)ということで、天王洲にある「Lily cakes」に寄ってきました。苺のショートケーキはスライスされた苺が何層にも積み重なってフォトジェニック。なんだかウェス・アンダーソンすぎるケーキでした。お隣の「breadworks」でパンも買って帰りましたが、こちらも美味しゅうございました…。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Last concert | トップ | remap »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

美術」カテゴリの最新記事