上野で展覧会のはしごをしてきました。
さて、例によって、鑑賞前に腹ごしらえ、ということで、さくらテラスの中にある「オイスターテーブル」に行ってきました。パスタもおいしかったけど、セットのかきスープが絶妙・・・。
最初に行ったのが、西洋美術館の「ルーベンス展」。やっぱり高カロリーな展覧会は体力あるうちに見ておかないとね・・・。予想通り、いや、それ以上のがっつり系の展覧会でした。こんな展覧会がよく日本で実現したなぁ、と感心してしまいます。まずは、「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」に眼を惹かれます。5歳の女の子、本当に賢げで可愛い。しかし、この子は12歳で亡くなってしまったとか・・・。「セネカの死」も印象深い。死を目前にして哲学者は何を思うのか。「聖アンドレの殉教」は、ルーベンスのドヤ顔が見えてきそうな作品。「パエトンの墜落」も、ザ・バロックな作品です。怖かったのは、「法悦のマグダラのマリア」。「死相」をこれほどまでに表現した絵画はほかにないかも。どの作品もいろんな意味でとにかく肉厚・・・力押しの展覧会のようでありながらも、一方で、ルーベンスとイタリアのかかわりを検証する、という筋を通すところが、さすが、国立西洋美術館さんです・・・。
その後に向かったのが、上野の森美術館の「フェルメール展」です。こちらも開催を知った時から楽しみにしていた展覧会です。フェルメールの全作品のうち4分の1が日本に集結!なんて凄いことですよね。日時指定&入場料2,500円という、なかなかに強気な設定ですが、行列に並ぶ時間やら芋の子洗い状態の会場のストレスやらを考えれば、プラス1,000円というのは充分ありだと思いました。おまけに無料の音声ガイドやら解説の小冊子もついてきます。時間枠の終了ギリギリに入場したら、けっこう快適に見られました。フェルメールの作品は再見の作品も多かったのですが、前回の来日時に見逃してしまった「牛乳を注ぐ女」を見ることができたのが最大の収穫でした。そして、実物は画像で見るよりもさらに素晴らしかった。この作品を見ると“完璧”という言葉が頭に浮かんでしまいます。一瞬のなかの永遠・・・。日本初来日の「ワイングラス」も精緻なのに、妖しげ。「赤い帽子の娘」もサスペンスドラマの一場面のようです。フェルメールの作品以外も粒揃いで、さながら17世紀オランダ絵画精選の趣です。ピーテル・デ・ホーホの「人の居る裏庭」もいつまでも見ていたくなるような作品。ハブリエル・メツ―の「手紙を読む女」も柔らかな光が印象的・・・。
ルーベンスとフェルメール、動と静、この二人の展覧会でも既におなかいっぱいですが、さらに向かった先は、東京国立博物館。ここで、小腹を満たすととともに頭を切り替えるために、まずは、鶴屋吉信へ(そっちかい)。抹茶オレと「本蕨 栗」をいただきました。本蕨はつるんとしたのど越しで美味しい。
頭の中も洋から和へと切り替わったところで、「快慶・定慶のみほとけ」展へ。快慶の「十大弟子像」と定慶の「六観音菩薩像」が揃い踏み!ご本尊の行快作「釈迦如来坐像」までお出ましになっていて、これでは大報恩寺本体の方は、相当、寂しいことになっているだろうな~、と思わず心配になってしまいます。とりわけ「十大弟子像」がみごとでした。圧倒的なリアリティ。露出展示なのでけっこう近くに寄って見ることもできるのですが、眼の表現とかも凄いです。「釈迦如来坐像」も、とってもイケメン。光背も実に華やか。この展覧会は会場の空間設計も素晴らしく、ライティングもかっこいい。展示のありがたみも増すというものです・・・。
そんなわけで、とても充実した展覧会めぐりでした。これで今年のメインイベントも半ば終わりと思うと、一抹の寂しさも。でも、今度はムンク展も見に行かないと・・・いつにしようかなあ・・・。
さて、例によって、鑑賞前に腹ごしらえ、ということで、さくらテラスの中にある「オイスターテーブル」に行ってきました。パスタもおいしかったけど、セットのかきスープが絶妙・・・。
最初に行ったのが、西洋美術館の「ルーベンス展」。やっぱり高カロリーな展覧会は体力あるうちに見ておかないとね・・・。予想通り、いや、それ以上のがっつり系の展覧会でした。こんな展覧会がよく日本で実現したなぁ、と感心してしまいます。まずは、「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」に眼を惹かれます。5歳の女の子、本当に賢げで可愛い。しかし、この子は12歳で亡くなってしまったとか・・・。「セネカの死」も印象深い。死を目前にして哲学者は何を思うのか。「聖アンドレの殉教」は、ルーベンスのドヤ顔が見えてきそうな作品。「パエトンの墜落」も、ザ・バロックな作品です。怖かったのは、「法悦のマグダラのマリア」。「死相」をこれほどまでに表現した絵画はほかにないかも。どの作品もいろんな意味でとにかく肉厚・・・力押しの展覧会のようでありながらも、一方で、ルーベンスとイタリアのかかわりを検証する、という筋を通すところが、さすが、国立西洋美術館さんです・・・。
その後に向かったのが、上野の森美術館の「フェルメール展」です。こちらも開催を知った時から楽しみにしていた展覧会です。フェルメールの全作品のうち4分の1が日本に集結!なんて凄いことですよね。日時指定&入場料2,500円という、なかなかに強気な設定ですが、行列に並ぶ時間やら芋の子洗い状態の会場のストレスやらを考えれば、プラス1,000円というのは充分ありだと思いました。おまけに無料の音声ガイドやら解説の小冊子もついてきます。時間枠の終了ギリギリに入場したら、けっこう快適に見られました。フェルメールの作品は再見の作品も多かったのですが、前回の来日時に見逃してしまった「牛乳を注ぐ女」を見ることができたのが最大の収穫でした。そして、実物は画像で見るよりもさらに素晴らしかった。この作品を見ると“完璧”という言葉が頭に浮かんでしまいます。一瞬のなかの永遠・・・。日本初来日の「ワイングラス」も精緻なのに、妖しげ。「赤い帽子の娘」もサスペンスドラマの一場面のようです。フェルメールの作品以外も粒揃いで、さながら17世紀オランダ絵画精選の趣です。ピーテル・デ・ホーホの「人の居る裏庭」もいつまでも見ていたくなるような作品。ハブリエル・メツ―の「手紙を読む女」も柔らかな光が印象的・・・。
ルーベンスとフェルメール、動と静、この二人の展覧会でも既におなかいっぱいですが、さらに向かった先は、東京国立博物館。ここで、小腹を満たすととともに頭を切り替えるために、まずは、鶴屋吉信へ(そっちかい)。抹茶オレと「本蕨 栗」をいただきました。本蕨はつるんとしたのど越しで美味しい。
頭の中も洋から和へと切り替わったところで、「快慶・定慶のみほとけ」展へ。快慶の「十大弟子像」と定慶の「六観音菩薩像」が揃い踏み!ご本尊の行快作「釈迦如来坐像」までお出ましになっていて、これでは大報恩寺本体の方は、相当、寂しいことになっているだろうな~、と思わず心配になってしまいます。とりわけ「十大弟子像」がみごとでした。圧倒的なリアリティ。露出展示なのでけっこう近くに寄って見ることもできるのですが、眼の表現とかも凄いです。「釈迦如来坐像」も、とってもイケメン。光背も実に華やか。この展覧会は会場の空間設計も素晴らしく、ライティングもかっこいい。展示のありがたみも増すというものです・・・。
そんなわけで、とても充実した展覧会めぐりでした。これで今年のメインイベントも半ば終わりと思うと、一抹の寂しさも。でも、今度はムンク展も見に行かないと・・・いつにしようかなあ・・・。