サントリーホールサマーフェスティバル2020:「おかわり」シュトックハウゼンを聴いてきました。
サントリーのサマーフェスティバルは毎年、楽しみにしているイベントです。今年は無理かと半ば諦めていたのですが、ありがたいことに開催してくれました。今回選んだ演目は、夜スタートの「おかわり」シュトックハウゼン。おかわりとは何ぞや、って感じですが、夕方の公演でもシュトックハウゼンの曲が演奏されているので、そのおかわりってことですかね・・・。夕方の公演は気づいた時には既に売り切れていたので、おかわりのみ参戦してきました。
演奏されたのはシュトックハウゼンの『クラング―1日の24時間』より13時間目「宇宙の脈動」です。クラングは1日の24時間を音楽化した連作ですが、21時間目を完成したところでシュトックハウゼンは亡くなりました。で、13時間目が電子音楽としては遺作ということになるらしいです。不肖わたくし、シュトックハウゼンの曲はいくつか聴いていたものの、クラングは聴いたことがありませんでした・・・が、遺作と聞いては居ても立ってもいられなくなり、どんな曲かもよく知らないまま会場へ。
プログラムノートの解説によると、24層のメロディーによるループは、それぞれ異なるピッチを持ち24のテンポと24の音域で回転、これらのループは低音域から高音域、遅いものから速いものへと積み重なり、同じ順序で順次演奏を終える・・・とありますが、この時点で既に私の理解の範疇を超えていたので、半ばアトラクションとして楽しむことにしました。音楽というべきか、音響というべきか、この曲の感想を言葉で表すのはとても難しいのですが・・・宇宙の混沌の渦の中に巻き込まれたような不思議な体験でした。混沌といっても一定の秩序があるらしいということは、感覚的にわかります。これはおそらく有馬純寿氏の明晰な音響操作によるものなのでしょう。こういう曲はやはり会場で聴かないとですね。鑑賞というよりは体験。宇宙体験、もしかしたら臨死体験にも通じるのかも・・・遺作という言葉から連想される、枯淡の境地やら平明さからは程遠い音楽でしたが、曲のラスト近くの音の閃光に命の煌きを見たような気もしました。
解説によると、シュトックハウゼンは「新しい呼吸の方法を見つけた!」と言って立ち上がり、その瞬間に亡くなってしまったとか。ある意味、理想的な死に方と言えるかもしれません。ところで、この曲が演奏された8月22日はシュトックハウゼンの誕生日でした。そういえば、ドビュッシーも同じ誕生日でしたね・・・。
サントリーのサマーフェスティバルは毎年、楽しみにしているイベントです。今年は無理かと半ば諦めていたのですが、ありがたいことに開催してくれました。今回選んだ演目は、夜スタートの「おかわり」シュトックハウゼン。おかわりとは何ぞや、って感じですが、夕方の公演でもシュトックハウゼンの曲が演奏されているので、そのおかわりってことですかね・・・。夕方の公演は気づいた時には既に売り切れていたので、おかわりのみ参戦してきました。
演奏されたのはシュトックハウゼンの『クラング―1日の24時間』より13時間目「宇宙の脈動」です。クラングは1日の24時間を音楽化した連作ですが、21時間目を完成したところでシュトックハウゼンは亡くなりました。で、13時間目が電子音楽としては遺作ということになるらしいです。不肖わたくし、シュトックハウゼンの曲はいくつか聴いていたものの、クラングは聴いたことがありませんでした・・・が、遺作と聞いては居ても立ってもいられなくなり、どんな曲かもよく知らないまま会場へ。
プログラムノートの解説によると、24層のメロディーによるループは、それぞれ異なるピッチを持ち24のテンポと24の音域で回転、これらのループは低音域から高音域、遅いものから速いものへと積み重なり、同じ順序で順次演奏を終える・・・とありますが、この時点で既に私の理解の範疇を超えていたので、半ばアトラクションとして楽しむことにしました。音楽というべきか、音響というべきか、この曲の感想を言葉で表すのはとても難しいのですが・・・宇宙の混沌の渦の中に巻き込まれたような不思議な体験でした。混沌といっても一定の秩序があるらしいということは、感覚的にわかります。これはおそらく有馬純寿氏の明晰な音響操作によるものなのでしょう。こういう曲はやはり会場で聴かないとですね。鑑賞というよりは体験。宇宙体験、もしかしたら臨死体験にも通じるのかも・・・遺作という言葉から連想される、枯淡の境地やら平明さからは程遠い音楽でしたが、曲のラスト近くの音の閃光に命の煌きを見たような気もしました。
解説によると、シュトックハウゼンは「新しい呼吸の方法を見つけた!」と言って立ち上がり、その瞬間に亡くなってしまったとか。ある意味、理想的な死に方と言えるかもしれません。ところで、この曲が演奏された8月22日はシュトックハウゼンの誕生日でした。そういえば、ドビュッシーも同じ誕生日でしたね・・・。