エスパス ルイ・ヴィトン東京でダグ・エイケン「New Ocean: thaw」を見てきました。
この展覧会はパリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで所蔵する未公開作品を世界各地で展示するプロジェクトの一環として開催されています。「New Ocean: thaw」(2001)は没入型インスタレーション、約4分の映像インスタレーション作品です。3分割したスクリーン2組を向かい合わせに配置していて、その間に立つと映像に取り囲まれたような状態になります。映像はアラスカの空、太陽、溶けていく氷河、滴る水、川の流れ…のイメージ。水の一生、水の輪廻転生を眺めているような不思議な感覚に陥ります。そこはかとないアンビエント音がBGMになっていますが、近年の教授の作品を思わせるような音です。透明感のある世界観、失われていく氷河の痛み…この映像をずっと眺めていると、自分がというか、多くの人間が長らく自然から切り離された環境で暮らしていたということに思い至ります。この映像に没入していると大きな自然への渇望がよみがえるようです…いつか本物の氷河を見てみたい…。
ダグ・エイケンは1968年生まれのアーティスト。人間と環境の関係を追求する彼の作品は多岐にわたりますが、「映画の編集は作曲のようなもの」だとか。そういえば、彼はイギー・ポップやファットボーイスリム、バッファロードーターなどのMVも手がけていたのですね。見てみたけど、いやもうキレッキレですよ…音楽のビートと映像のシンクロ具合がみごとです。テリー・ライリーとのパフォーマンス映像とかもyou tubeで見られますが、これも面白かったです。
さて、例によって鑑賞後は甘いもの(!)ということで、お向かいにある表参道ヒルズの中にある「ユーゴ&ヴィクトール」に行ってきました。ジョルジュ・アマドとコーヒーのセットにしましたが、ジョルジュ・アマドはチョコのコーティングと中のチョコムースの絡み合いが絶妙で美味しゅうございました。夏になったらここのパフェも食べてみたいな…。