東京都現代美術館で展覧会のはしごをしてきました。
長丁場になりそうだな~、ということでまずは腹ごしらえ。美術館内にある「100本のスプーン」に行ってきました。実はここに行くのは今回が初めて。いつもたくさんの方が待っていたのでパスしていたんですよね…。この日はオマール海老のビスクのクリームドリアを頼みました。ソースが濃厚で美味しかったです。
最初に観たのはMOTコレクションの展示です。「竹林之七妍」は新収蔵作品を中心に女性作家7人の作品を紹介する展覧会。高木敏子さんのダイナミックなファイバーワーク。生誕100年プロジェクトが進行中の間所(芥川)紗織さんの作品も。小林ドンゲさんの版画はビアズリーを彷彿とさせる妖艶さ。前本彰子さんの巨大ドレスはインパクト大です…。7人の女性たちのパワーに圧倒され、この時点でけっこうお腹いっぱいに…。
そして、企画展の「坂本龍一|音を視る 時を聴く」へ。教授の生前の構想に基づく展覧会で、タイトルは80年代に発行された教授と哲学者の大森荘蔵氏の対談集からとられています。教授のサウンド・インスタレーション作品10点あまりを紹介していますが、そのうち5点は高谷史郎さんとのコラボです。《TIME TIME》は、2021年初演の舞台作品「TIME」を元にした作品。4月に観た舞台の記憶がよみがえります…。《water state 1》の神秘的な水音。《IS YOUR TIME》は被災ピアノが地球の鳴動を伝えます。《PHOSPHENES》 《ENDO EXO》はカールステン・ニコライの脚本を映像化したものに教授の最後のアルバム「12」の曲を重ねた作品。音と映像の親和性。《async–first light》《async–first light》はアピチャッポン・ウィーラセタクンとのコラボ。独特の色味がノスタルジック。海の映像が好きだったなぁ…。《async–immersion tokyo》は高谷史郎さんによるモノトーンの映像が実にスタイリッシュで、作品の前から動けなくなりました。《async–volume》は教授の日常を垣間見るような作品。《LIFE–fluid, invisible, inaudible…》この作品好きなんですよね…揺れる水面をいつまでも見上げていたくなります。《センシング・ストリームズ 2024》は真鍋大度さんとのコラボ、電磁波を一種の生態系ととらえ、東京の姿を映像と音で描きます。《LIFE–WELL TOKYO》は中谷芙二子さんによる霧の彫刻。私が行った時は先が見えないくらいの濃霧で…霧を堪能。《Music Plays Images X Images Play Music》は岩井俊雄さんが教授のパフォーマンスを再現した新作インスタレーション。ピアノを弾く教授のホログラムを見ているとなんだか泣けそうに…最後の曲がParolibreというのがますます…(涙)。最後はアーカイブの展示でしたが、ここには教授の手書きのメモがたくさん展示されていて、それを見るとまた泣けそうに…。そんなわけで、想定以上の大規模展でしたが、教授と錚々たるアーティスト達とのコラボレーションは音と映像の融合の到達点を見るようでもあり、教授の長年のファンとしても感無量…東京都現代美術館さん、本当にありがとうございます…。
最後に「MOTアニュアル2024こうふくのしま」も見てきました。このタイトルは国吉康雄氏の作品「幸福の島」が元になっているそうです。清水裕貴さんの「星の回廊」は大連の海岸と東京湾の歴史から、架空の貝の一族の歴史を創造した作品。貝族の興亡を書いたテキストも面白かったです。川田知志さんの「ゴールデンタイム」は巨大な壁画。臼井良平はプラスチック製品の形をガラスで精密に再現する作品を制作していますが、ガラスで作られたペットボトルが本物そっくりでびっくり…。庄司朝美さんのドローイングは深層意識に訴えかけてくるような、一方で切れば血の出るような不思議な作品…。
さて、例によってアートといえば甘いもの…ということで、清澄白河駅近くの「アンヴデット」とケーキを買って帰りました。ピスタチオのケーキをセレクトしましたが、ピスタチオの味がしっかりするクリームとキャラメルの塩梅もほどよく、美味しゅうございました。