あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

ICM

2012-05-12 21:43:58 | Weblog
今日はICMの弁形成と2本バイパスがありました。あまりまってられず、今回も前立ちの先生の都合もあり、土曜日に手術となってしましました。
下壁の梗塞で三枝病変、EF20%、severe IMRというかたで、下壁以外は全体的にdiffuseでDd70mmを超えていますが、左室を切るほどでもなく、なんともしがたい方でした。
eGFRは20、下行に慢性解離とatheromaありIABPは無理ということもあり、また、術中のepiaortic echoで上行に連続したsoft plaqueが見つかり、遮断も悩ましいが、Vf下でやるには、未熟な私には難しく、結局、場所を選んで遮断。
左房を開けてみたところ僧帽弁は典型的なtypeⅢbで、carpenterのテキストに載っているイラスト通りのP3を中心とした弁輪拡大でジャストサイズのリングできれいに止まりました。
LITA-LADとSVG-#4PDを追加して、遮断120分、ポンプ150分、手術314分
準緊急ということもあり、3日前まで抗血小板剤2剤飲んでおり、やや出血傾向ありましたが、FFPやPLTを使わしていただき、なんとかなりました。

おそらくLAD領域がまら生きていたのが幸いしているのだと思いますが、循環動態は安定しており、とりあえずポンプはスムースに降りれましたが、上行のsoft plaqueを思うと、目が覚めるかどうか心配でしたが、術後2時間で抜管、出血もなく、おしっこもジャンジャン出てくれて、何とも、指導医と助手の先生、休みの日に集まってくれたスタッフに感謝感謝であります。本日も私は指導医の言われるがままの操り人形でした、はやく一人でできるようになりたいものです。

一人でもずっこけたら、予定手術を中止にしなくてはなーと思っていますが、この感じだとなんとか来週もベッドも回して行けそうです、手術中止にならなくて済みそうです。
来週はASOとMVPの2件であります。