あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

台湾のライバル

2007-07-12 18:27:34 | Weblog
以前、チャレンジャーズライブの予選で知り合った仲間のひとりが、今年の春から台湾へ留学している。欧米と変わらぬ最先端の治療を行っている施設で、症例数も年間何千とあるすごいところだが、彼は自分でこぎつけて、臨床医として手術に参加し奮闘している。
すごいやつである、てぇーしたもんだよ蛙のしょんべん、見上げたもんだよ屋根屋のふんどしってやつである。
そんな彼から最近、連絡が来て、なんでも今度のOFFCAB研究会で、その台湾の病院からボスの手術をライブ放映するらしい。
小生、残念ながら見に行きませんが、うまくいくことを祈るのである。
OFFCAB研究会もついに国際化したわけです。
元気になったら、一度彼がいる間に台湾に遊びに行きたいところである。

認知療法

2007-07-12 18:04:44 | Weblog
うつ病の回復期の治療や再燃予防として認知療法というものがある。
うつの人はとにかく、ネガティブ思考で物事を悪いほう悪いほうへと考えてしまう。思考回路がどこかでおかしくなってしまうのである。
認知療法とはその間違った考えを正しいほうへと修正する治療方法である。
具体的には、日常の行動や考えを書き出して、その中でゆがんでしまっている考えを、客観的に医師やカウンセラーとともに正しい考えへと修正していくのである。

今思えば、こうして小生がブログを書いていたことが、ストレスの発散となり、また、自分の考えを客観的に見ることで認知療法の役目を果たし、うつ病の予防になっていたのではないかと思う。
しかし、このブログが時のボスに見られていることがわかり、昨年の末ぐらいから仕事や上司の愚痴を書けなくなってしまったことも、発病した背景にはあると思う。

こだわりを捨てる

2007-07-12 17:32:33 | Weblog
2月にうつ病と診断された時に、群馬の山寺にしばらくこもり、連日、お経ばかり唱えさせられた。古くからアジアに根付いている般若心経というお経があるが、般若心経の意味は一言で言えば「こだわりを捨てなさい」という意味だと住職に言われた。
そのときは、何のことやらまったく意味がわからなかったが、もう一度、般若心経について自分なりに勉強していき、今の自分と重なり合わせてみたところ、最近になりようやく、意味が理解でき、確かに、このお経はすべての者を極楽へと導いてくれる者だと思った。
人は物事に執着してこだわるから苦しむのである。
こだわりを捨てられれば楽になるのである。
ただ、物事にこだわるからこそ人間であるとも言える。
こだわりが無ければ、苦しみも無い代わりに楽しみも無いのであろうし、文明も社会もここまで発展はしなかっただろう。
まあ、表があれば裏があるのでる。
しかし、なんとも、深い意味であり、まさに物事の真髄とついている。
お釈迦様はすげー、何千年も前にこれを悟っていたのである。
つまりは、ドンだけ文明が発達しようも、人間の心の中は今も昔も変わらないということである。
小生も、それがわかったとたん、すっと苦しみが消え、楽になりました。
つまり、こだわりを捨てればよいのです。

思えば昔は型にはまらず、物事にはあんまりこだわらずに、結構適当に生きていた。いつのころからか、こうなってしまったのは。

ここ数年間の間、ずーと、一流の心臓外科になることばかり考えて、それには一流の外科医に従事して手術を経験することが近道だと信じ、大学を離れ、アウトローの道に入り、手術数の多い施設を転々とし、昼も夜もない、友人の結婚式すら出れない、家族の誕生日すら忘れ、おかしな生活をしていた。
そのことにこだわりすぎて、いつの間にか自分の限界を超えていたのである。
結果的にそれが自分を苦しめていたと、わかってしまった。
単純である。
ただ、逆を言えば、執着したからこそ、ここまで頑張ってこれたし、今の自分があることも事実である。
とりあえずは、一度、心臓外科を捨ててみようと思う。
貯金の許す限り、1,2年ぐらい、臨床からはなれて好きなことをやってみようかと思う。
考えてみれば、同年代も留学や大学院などで1,2年は臨床から離れる時期である。
この先、あと20年30年ある医者生活の中で、1年や2年ぐらい休んでもどうってこと無いだろうと思えるようになった。
一度しかない自分の人生である。
どうなるかわからないが、しばらくの間は、昔に戻って、すこし緩めてすごしてみようと思うのである。

34歳のオーバーホール

2007-07-12 16:02:03 | Weblog
2ヶ月ぶりの登場となりました。
5月に古巣に戻りましたが、小生、うつ病を甘く見ていたようで、いきなりフルで仕事し始めたら、またまた再発。
やはり、もう環境を変えるぐらいではだめなようで、かなりペースを落とす必要があったと思われる。
今回は、かなり精神的にきつく、生きていることが辛いと思うところまでいってしまった。
とりあえず休職して、先のことは考えずに1ヶ月ほど引きこもり、ようやく日常生活が遅れるまで回復。
一筋縄では行かないことがわかり、まず、うつ病について体験談などを読み漁り勉強。うつ病になるような人はやはり、まじめでがんばりやの人が多いのか、あせって仕事に復帰しようとして1度や2度は再発を繰り返しているようだ。
そうこうしているうちに、だんだんと病気との付き合い方がわかってくるようで、あせらず無理をしないようになって、病気を克服していくらしい。
つまり今までと同じような考え方では駄目だということだ。
思えば自分も、いつの日からか限界ぎりぎりまで、いや、限界を超えるまで自分を追い込む生活をしていた。
自分はまだまだやれる、がんばれるといつもケツを引っ叩いて走っていたが、完全にオーバーヒートである。
34歳、そろそろ一度オーバーホールする時期なのだろう。
いい機会である。