あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

東洋医学

2007-07-15 19:25:56 | Weblog
今後、この長期休暇中に何をしようかいろいろと考えている。
日本の今の医学というのは西洋医学が中心であり、東洋医学は基本的に認められていない。医学部でも一部を除いては西洋医学しか教育していない。
自分もこれまで西洋医学にどっぷりと浸かっていたが、日々の臨床の中で西洋医学のみでは説明のつかないことは多々あり、人間には不思議な力があると実感はしていたが、半信半疑であり、また、日々の生活に追われてじっくりと考える余裕もなかった。
でもどうやらその答えは東洋医学の中にあるのではないかと思っており、興味を持っている。
西洋医学はここ数十年、劇的な進歩を遂げて、外科手術、救急医療、新薬の開発、遺伝子治療などにより、これまで助からなかった命も助かるようにはなったが、体を臓器別に診る西洋医学だけでは、健康を維持するには限界があるように感じている。
東洋医学では体を臓器別に診るのではなく全体としてとらえ、日々の生活から自然との調和、そして気というスピリチュアルなものを重んじている。
自分もこれまで、若いうちは無理が利くと思い体力にも自信があったので、めちゃくちゃな生活を送っていたが、自分が病気になって初めて健康を考えるようになった。そして、今後、健康に生きていくためには何が大事かということを考えたときに、臓器別の西洋医学ではなく予防医学に重きをおいている東洋医学的が大事なのではないかという結論に至った。
最近になって西洋医学のなかでも生活習慣病だとかメタボリックシンドロームという言葉がでできて、生活や食事などに関心がもたれるようになったが、東洋医学では昔から言われているのである。
考えてみれば、西洋医学は生まれてたかだか100年ちょっと、東洋医学は理屈では説明つかないけど数千年の歴史があるのである。
日本でももともと漢方や鍼灸、按摩といった東洋医学的な伝承医学があったが、江戸時代に西洋医学が入ってきて、それらは非科学的という理由から、明治時代には西洋医学を学んだ者にしか医師免許を与えず、医療から排除されてしまっているが、今の時代、再び東洋医学の考え方も必要とされているのではないかと思う。
実際に巷では整体、マッサージ、ツボ、鍼灸、カイロプラティック、ヨガ、気功、免疫療法など健康保険の適応でない、いろいろな代替療法が流行っており、国が医療として認めないだけで、国民には浸透しており、西洋医学で難治性のものも治療効果をあげているものもあるようである。
まー、なかには怪しいものもたくさんあり、信じるか信じないかも大きいと思うが、基本的には肯定である。