あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

直介NS、久しぶりの登板

2006-02-11 01:14:09 | 術者、勉強になった症例
今日はRE-OPEのMVR+TAP+MAZE+左房縫縮術の一例であったが、オペ室ナースのリーダーが風邪でたおれたため、久しぶりに僕が直介で機械出しすることとなった。うちのオペ室NSは基本的に2人しかおらず、一日1例でも2例でも3例でも、そこに緊急が入っても、土日でも関係なく、機械出しと外回りを交代でやっている、1人はもう今年で51歳になる。これで年間300ちかくの症例をこなしている。はっきり言って倒れて当然、朝病院いったら婦長から、申し訳ありませんが今日のオペ室NSは1人ですとのこと、補充する人もおらず、、、。
以前から再三、人員の増員と手術室への補充を訴えてきているが、全く聞く耳持たず、看護部は何を考えているのか。
先週ももう1人のオペ室NSが風邪でダウンして、その時の婦長の言った言葉が、自己管理ができていないと、、、さすがに、あんた、それは労働基準法を守っている雇用者の言うことでしょ、と思った。
睡眠時間もろくになく、自己管理もへったくれも無いかと同情する。

まー、おかげで今日は直介をやり、いろいろと勉強になった。
常に次のことを考えて行動していかないといけないので、手術の手順がすべて頭に入って無いと、出来ない仕事である。
ただ、うちの手術の手順は非常にシンプルにルーチン化されており、やることはほぼ決まっているので、術者と機械出しの間には特別なことが無い限り、言葉は必要ない、楽しくできた。
術者とあ、うんの呼吸で、手を差し伸べただけで、求めているものをさっと手の中に渡すのは、ある意味、快感であり自己満足の世界である。

これが外回りとなると、大変である、術中の麻酔管理から看護記録、麻酔記録、直介に機械を渡したりもらったり、電話の対応、次の手術の準備、その他もろもろ、オペ室のすべてのことを1人でこなさなければならないので、こっちはなかなか簡単にはできない。だからNSが1人しか居ない日はだいたい誰かが直介をやることになる。

しかし、ほんとこの病院はある意味でいろんな経験をできるなーとあらためて思った。

手術は無事終わり、事なきを得た。次はやるならCABGの直介をやりたいな。