あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

臨時ニュース

2005-11-10 20:45:20 | Weblog
そういえばもうだいぶ前に聞いた話だが、別に内緒ではないと思うので、記るすがうちのボス情報によると島根のハーモニック樋上先生が、札幌医大の教授選に受かったそうだ、いいなー。
まー、そりゃ札幌行くでしょ。

あとは、身近なところで、苅谷のS先生ついに独り立ちします
若干33歳にして心臓外科部長です、去年のチャレンジャーズライブのときにスカウトを受けて迷っていたらしいのですが、決めたらしい。
高崎にあるT循環器病院というところで、まあ、うちと似た感じのところらしい。
とーぜん1人で行くので大変だろうが、まあ、S先生ならオーストラリアと同様に看護婦さん前立ちで定型手術なら1人でこなしていくのでしょう。
COMIC回っている一人がS先生のしたで行くという噂もあるが、もしかして?
まあ、この病院のバックにはあの南淵先生がついているので大丈夫だろう

まあ、俺と年齢一年しか変わらないのに、なんとも、うらやましい話であるが、しかし、今の俺に独り立ちできる技量は無いので、まだまだである。
俺もオーストラリアとかで修行してー、また行動しなくちゃなー。
夜久先生、来年はオーストラリアの病院見学行くって言ってたので、またつれてってくれんかのー。

とにかく、がんばらなくてはいけません。

AAA 4発目

2005-11-10 20:30:52 | 術者、勉強になった症例
今日は再びAAAの術者が回ってきたが、ちょっと難儀しまして6時間コースになってしまいました。
けして血管の性状が悪いとか、そういうんじゃないんだけど、今日の悪かった点を上げていくと
1、術前の画像を深読みしすぎて慎重になりすぎた。
これは、右の総腸骨も瘤になっていたのだが、アンギオでは内外の分岐が離れているように見えたため、分岐部で吻合(うちではメガネとか豚鼻と呼んでいる)は無理で内外をループ(うちではクワガタとかカブトムシとよんでる)にして人工血管端側でつける予定であった。なので、外腸骨をうんとながく剥離したりした。
しかし、開けてみたら結局、メガネで出来てしまい、いろいろと余計な剥離をしてしまった。
2、左はもともと総腸骨で吻合する気であったのに、やはり内外でテーピングした、総腸骨でテーピングするだけでよかったと思うのだが、僕のオーベンは慎重派なので内外それぞれテーピングさせる。そのほうが危ない気もするが、まー俺にとっては練習になるが、、、、今日は深くて狭くてテーピングが大変だった、ほとんどオーベンに採られてしまった。
3、そんなこんなで今日はテーピングまでに2時間ぐらいかかってしまい、うちのボスならもう手術終わってると思うが、そこで一度集中力が途絶えてしまった。
その後の吻合は、血管の性状は良かったのに、なんだか深くて狭かったので長い持針器使ったが、なかなか持針器の中で針がうまく回らず、集中できてなかった。
4、開腹器を10回ぐらいかけなおした、、、。
腹腔内の癒着があったせいか骨盤腔が狭いせいか視野が一度で決まらず、、いつもなら一度決めたらあまり動かさずにすむがダメでした。

あとは前々から思うが剥離は遮断する部位だけでいいのではないか、しかもテーピングもなくても良い気がするが、、、。

まあ、無事終わったけど、いくらなんでも6時間はひどすぎる、反省しないと、やはり一番は集中力に欠けたしまったことだと思う。

自分は冷静にやってるつもりでも、前立ちがヒートアップしてしまうと、ついついこちらは逆にクールダウンし、どんどんやる気を吸い取られてくが、そこでいつも気にしないようにして、気合を入れるのだが今日は続かなかった。